こんばんは!パステル画講師のけいごです。
本日は「うつと悪夢とモンスター」のVol,2をお届けしていきます。
Vol,1をまだ読んでいない方はコチラ▼▼
それでは本日も粛々とつづっていきます・・・。
「パワハラ学園」の入学式を・・・。
「パワハラ上司のおかげで絵に目覚めた」
東京造形大学卒業後は、絵のことが頭にありながらも、在学中にも夢描いていた念願のIT職に就くことができました。理想の仕事だったので毎日バリバリと仕事に打ち込みました。
仕事内容は発売前の携帯電話(ガラケー)のエラーをチェックする仕事でした。簡単に言うとテスターですね。
ユーザーの様々なケースを想定して、多くの試験をこなさなければならなかったので、非常に責任も重く大変な仕事でした。
そして・・・、
この時期がある意味「人生最大の転機」となったのです。
この頃は「絶対絵の道に進もう!」という考えはあまりなく、なんとなく会社員として生活していければいいかな・・ぐらいに考えていました。
そして・・・仕事を始めてから数か月後に「地獄」を見ることになったのです・・・。
「そうかぁ、ここが地獄なんだね」
要はとんでもなく厄介な「上司」に出会ってしまったということです。その上司は一言で言うと「パワハラのかたまり」といった存在でした。
今だったら確実にアウトです。確実に訴えられています。
身長は183cm、体重100kgと、見た目からも絶対に逆らえない負のオーラを放っていました。まさに実写版「ジャイ○○」といった風体でしたね。
自慢話、部下の私生活への介入、理不尽な作業配置、意味不明な暴言、公然での給与に関する発言 等々、漫画や映画にでてくる「嫌な上司」そのものでした。
【自慢話、暴言各種】
「俺って~~昔、髪にメッシュ入れて~~ナンパばっかしてたんだよね~~、あの頃マジ遊んでたわ~~」
「俺っていつの間にか人に尊敬される人間だから~~~うんぬんかん」
「俺ってスノボとかサーフィン大好きだから~~今度教えてあげるよ~~(実際サーフィンは立てもしない)」
「俺みたいに英語が得意だとさ~~(根拠ゼロ)」
「おいおい、お前もう給料なし、査定に響くよ~~」
「○○さん、本当にだらしないね、部屋とかマジ汚いっしょ?」
当時は「パワハラ」という言葉もそこまで聞かない時代で、上司の横行が簡単にまかり通ってしまう風潮がありました。
そして、私もご多分に漏れず、このパワハラの圧を受け、少しづつ精神が蝕まれていきました・・・。
さらに月250時間以上の激務も重なり、まともな思考すらできないほど追い詰められていきました。日々とてつもないストレスを感じるようになっていましたね。
同時に家族のゴタゴタも抱えていたので、先の見えない深い、深い暗闇が目の前を覆っていきました。
その結果、「うつ」と「日々の悪夢」を発症するようになっていったのです。
本当に、本当につらい時期でしたね。それが2年間ぐらい続きました。
毎日「人生」について、自問自答していました。
・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・。
「このまま仕事に押しつぶされるのが人生なのか・・・?」
「今の人生で満足と言えるのか・・・?」
「自分が本当にやりたいことは何なんだ?」
自分に正直に・・・物凄く正直になって心を「無」の状態にしてみました。
・・・。
すると自然と心に浮かんできたのが、「絵」のことでした。
追い込まれて、追い込まれてようやく、「本当の自分」に出会えた気がしました。人間はやっぱり追い詰められることも時には必要ですね。
いや、ギリギリか・・。
この時「一生絵を描き続けていこう」と心に決めました。そして会社を辞める決意をしました。
「のび太たちの復讐」
辞める決意をしたら、もうこっちのものです。ここからささやかな復讐劇の始まりです。
あれだけのモンスターだったので、当然のごとく私以外でも怒りを感じている同僚はたくさんいました。
そこで、私の他3名の「のび太たち」と共に一斉に退社して、パワハラ上司にひと泡吹かせてやろうという計画を立てました。
4名一気にとなれば、当然パワハラ上司のもっと上の上司や社長にまで話が通るはず。
しめしめです。
・・・・。
数日後に3名ののび太たちと共に計画を実行に移しました。辞表をガツンと突き付けてやったのです。その結果、パワハラ上司もかなりあたふたしておりました。
そして案の定、パワハラ上司は部長に会議室に呼ばれ、あれやこれやとヒアリングを受けながら、こっぴどく叱られていました。当然です。
胸が最高にすーっとした瞬間でした。
まあ辞めるまでの間、他にも色々ありましたし、最後にしめやかな送別会が開催されたりと、残務整理的なことが面倒ではありましたが、何とか無事に退社することができました。
ようやくパワハラ学園から卒業できたのです。キュン・・。
ただ我々の退社後もパワハラ上司は「僕の気持ちをわかってくれないヤツらはもうどうでもいい」みたいな毒を吐いていたそうです。
なんじゃい。
今日はここまで。ありがとうございました。
Vol.3はこちらです。▼▼