「ハラスメントかも」と感じたら

「ハラスメントかも」と感じたら

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コラム
「これって、ハラスメントなのかな」。そう感じても、多くの人はすぐには動けません。「考えすぎかもしれない」「自分にも悪いところがあるのかも」——そうやって、一人で抱え込んでしまう。とてもつらい時間ですよね。

今日は、そう感じたときに「まず何をすればいいか」を、順番に整理してお伝えします。白黒つけることより、あなたが少し楽に呼吸できるようになることを、先に考えます。

■1. まず、「自分が悪い」と決めつけない
つらいと感じている時点で、それは大切なサインです。ハラスメントかどうかを、あなた一人で判断しなくて大丈夫。まずは「自分を責める」から、いったん離れましょう。ここがすべての出発点です。

■2. 事実を、そっと記録しておく
もし少し動けそうなら、起きたことをメモに残しておくと、あとで大きな助けになります。「いつ・どこで・誰が・何を言った/した・自分はどう感じたか」。メールやチャットが残っていれば、それも保存しておく。記録は、あなたの記憶を守り、いざ誰かに相談するとき「伝わる材料」になります。気持ちを書き出すだけでも、頭が少し整理されます。

■3. 「判断の軸」を、ひとつだけ持っておく
モヤモヤの整理に、ひとつだけ目安を。国の指針では、職場のパワハラは「①逆らいにくい関係を背景に ②仕事として必要な範囲や、やり方として相当といえる程度を超えていて ③働く環境が害される」——この3つが「そろったもの」とされています。

①は、役職が上の人からとは限りません。同僚や後輩からでも、その人の知識や経験に頼らないと仕事が回らない場合や、集団で向かってこられて拒みにくい場合は含まれるとされています。一方で、客観的にみて、仕事として必要で、やり方も行き過ぎない範囲の指示や指導は、パワハラにはあたらないとされています。

だから線引きは難しく、あなたが一人で結論を出す必要はありません。それでも、この軸を知っておくと「自分の違和感には理由があるんだ」と、少し客観的に見られます。そして、この軸にきれいに当てはまらなくても、つらいなら相談していい——それは変わりません。

■4. 一人で抱えず、話せる相手に話す
声に出すのは勇気がいります。でも、抱え込むほどつらさは重くなります。まずは信頼できる同僚や家族に。そして、多くの会社にはハラスメントの相談窓口があります(国の指針で、会社は相談窓口をあらかじめ定めて社員に知らせることとされています)。「相談したら大げさだと思われないか」と不安になるかもしれませんが、相談することは、あなたに認められた正当な行動です。

■5. 社内が難しければ、外の窓口もある
本来は会社が用意すべきものですが、実際には窓口がなかったり、あっても相談しづらかったりします。そんなときは、外部の公的な窓口が使えます。全国の労働局や労働基準監督署にある「総合労働相談コーナー」では、無料で、電話でも相談できます。「まだ相談するほどでは…」と思う段階でも大丈夫。早めに話すほど、選べる道は多く残ります。

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私は管理部門で30年、会社側でハラスメントの相談窓口を作り、相談を受ける側にも立ってきました。だからこそ、逆の立場——相談する側の不安も、よく分かります。「どう切り出せばいいか」「何を準備すれば伝わるか」「窓口はそのあとどう動くのか」。会社の中の景色を知っているからこそ、あなたの側に立って、具体的にお手伝いできることがあります。

もちろん、いきなり大きく動く必要はありません。「これってどうなんだろう」を、まず言葉にしにくるだけでも大丈夫。あなたの状況を一緒に整理して、次の一歩を、あなたのペースで選べるようにお手伝いします。

一人で抱え込む前に、よかったら話しにきてください。
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