占いでは、
「あなたはこの仕事に向いています」
「この分野で才能を発揮しやすいです」
「この配置なら、人前に立つ仕事が合っています」
みたいな言葉を見ることがあります。
ホロスコープから、仕事の適性や得意なことを読む。
それ自体は、おもしろいと思っています。
自分では気づいていなかった一面が見えたり、
「たしかに、こういうことは昔から苦じゃなかったな」
と思えたりすることもあります。
ただ、そこで私は少し引っかかります。
向いている。
だから、その仕事を選ぶ。
本当にそこまで一気につなげていいのだろうか。
私は、向いているかどうかより先に、
その働き方が、今の自分の生活に入るのだろうか。
と見る方です。
仕事は、向いているかどうかだけでは決まらないと思っています。
「向いている」と「やりたい」は、同じではない
人と話すのが得意でも、接客業をしたいとは限りません。
文章を書くのが得意でも、それを毎日仕事にしたいとは限らない。
人をまとめるのが上手でも、管理職になりたいとは限りません。
できることと、やりたいことは別です。
ここは、分けておきたいと思っています。
星を見て、
「こういう力は使いやすいのかもしれない」
と知る。
そこまでは、かなり参考になります。
でも、その力をどこで使うかまで、星に決めてもらう必要はありません。
人に伝える力があるとして。
講師になる人もいれば、営業で使う人もいる。
文章にする人もいれば、社内の説明資料を作るところで使う人もいます。
得意なものが見つかったとしても、
それを仕事の中心にするのか。
一部だけ使うのか。
仕事では使わず、別の場所で使うのか。
そこは、自分で選べます。
「向いている」と「続けられる」も、別の話
もうひとつ、私がかなり気になるのがここです。
向いているとしても、その働き方は生活に入るのだろうか。
人前に立つ仕事が向いている。
人とのつながりを広げる仕事が向いている。
次々に新しいことへ挑戦する仕事が向いている。
そう読めたとしても、実際にそれを仕事にすると、
決まった時間に外へ出る必要があるかもしれない。
人と会う予定が増えるかもしれない。
移動もある。
準備もいる。
仕事が終わったあとまで気を張る日もあるかもしれません。
それを続けられる体力があるか。
勤務時間は合うか。
通勤できるか。
家族の予定と両立できるか。
必要な収入になるか。
人とのやり取りが多すぎないか。
仕事として見るなら、私はそちらも気になります。
「向いているんだから、頑張ればできる」
だけでは、少し足りません。
一度ならできるかもしれない。
調子のいい時ならできるかもしれない。
でも、それを毎週、毎月続けた時にどうなるか。
たとえば、人前で話すこと自体は苦ではなくても、毎回決まった時間に準備して、移動して、人と会って、そのあと家に戻って別のこともする。
そこまで含めると、話は変わることがあります。
仕事は生活の外に置いておけません。
実際に入れてみて回るか。
私は、そこまで見たいと思っています。
得意だからといって、全部使わなくてもいい
得意なことは、活かした方がいい。
才能は、使った方がいい。
そう言われることもあります。
たしかに、得意なことを使えると楽な場面はあります。
ただ、得意だからといって、全部仕事にしなくてもいいと思っています。
できるけれど、疲れることがあります。
人からは褒められるけれど、自分ではそこまで好きではないこともある。
得意だから頼まれる。
頼まれるから引き受ける。
そうしているうちに、得意なことが一番重い仕事になることもあります。
反対に、
ものすごく得意ではないけれど、なぜか苦にならない仕事もあります。
何度やっても、そこまで消耗しない。
大きな達成感はないけれど、終わったあとにも生活が残る。
私は、仕事ではこういう感覚もかなり大事だと思っています。
一番得意なことは何か。
だけではなく、
何なら、まぁ苦じゃなく繰り返せるか。
そちらを見た方が、続けやすいこともあります。
同じ配置でも、使い方はひとつではない
ホロスコープには、その人の傾向を見る象徴がいくつもあります。
でも、同じような配置を持っている人が、全員同じ仕事をするわけではありません。
考えてみれば当然で、
育った環境も違うし、これまでの経験も違います。
使える時間も違う。
必要な収入も違う。
家族構成も違う。
本人が仕事に求めているものも違います。
だから私は、
「この配置なら○○職」
と、そのまま職業名へ結びつけるより、
この性質は、今の仕事や生活の中なら、どんな形で使えそうだろう。
と見る方がしっくりきます。
たとえば、「人に伝える力」が出ているとして。
人前で話す仕事だけではありません。
文章を書く。
複雑なことを整理して説明する。
マニュアルを作る。
問い合わせへの返事を書く。
誰かが迷わないように情報を並べる。
そういうところにも出ます。
同じ象徴でも、使える場所はいくつもあります。
そう考えると、「向いている職業」に自分を合わせなくてもよくなります。
しっくりこないなら、その違和感も見ていい
「向いている仕事」を知りたい気持ちは、よく分かります。
仕事は時間も大きいし、生活への影響も大きい。
できれば、自分に合うものを選びたい。
遠回りもしたくない。
「これで合っていますよ」と言ってもらえたら、少し安心することもあると思います。
でも、
向いていると言われた仕事を想像してみて、
なんだか嫌だな。
それを毎日やるのはしんどそうだな。
全然やりたいと思わないな。
と思うなら、その感覚まで無視しなくていいと思っています。
もしかすると、象徴の読み方が職業名に寄りすぎているのかもしれません。
今の生活条件と合っていないのかもしれない。
昔なら合っていたけれど、今は違うのかもしれない。
あるいは単純に、
できるけれど、やりたくない。
それだけかもしれません。
どれなのかは、少し見てみないと分かりません。
でも、「星では向いているらしいから」と違和感を押し込めるより、
なぜしっくりこないのかを見る方が、私は星を使えている感じがします。
「向いていると言われたのに、やりたくない私はおかしいのかな」
ではなく、
何がしっくりこないのだろう。
仕事内容なのか。
働く時間なのか。
人との関わり方なのか。
責任の重さなのか。
そこまで見てみると、職業名だけでは分からなかったものが少し出てくることがあります。
星から職業名をもらうより、材料を増やす
星を見て、
「こういう力は使いやすいのかもしれない」
「こういう環境では疲れやすいのかもしれない」
「こういう役割なら、あまり無理をせずできるのかもしれない」
と材料を増やす。
そのあとに、
今の生活ではどうか。
体力はどうか。
必要な収入はいくらか。
使える時間はどのくらいか。
人とどのくらい関わりたいか。
何なら長く続けられそうか。
そこを合わせて考える。
私は、そのくらいの使い方が好きです。
星に「向いている仕事」を教えてもらって、その通りに選ぶというより、
自分では見落としていた選択肢や性質をひとつ足してもらう。
そして最後は、自分の生活の中へ置いてみる。
置いてみて、しっくりこなければ外してもいい。
別の形で使えそうなら、そちらを試してもいい。
星は、仕事を決める答えではなく、自分に合う働き方を考える材料のひとつ。
「向いている」と言われても、なんだか違う。
そう思ったなら、その違和感も残しておきたいと思っています。
そこから、
自分は何ができるのか、だけではなく、
どんな形なら無理なく続けられそうなのか。
そちらが見えてくることもあると思っています。
私のレポートでは、星の象徴をそのまま職業名や答えに結びつけるのではなく、仕事・人間関係・心身・生活の中で、今どこに出ているのかを整理する材料として扱っています。
「向いていると言われたけれど、なぜかしっくりこない」
「得意なはずなのに、仕事にすると疲れてしまう」
「自分の場合は、どんな形なら無理なく使えそうかを見たい」
そんなふうに感じる方へ向けて、個別レポートも置いています。
必要なタイミングで、ご覧ください。