ココナラ電話相談サービスを出品している、たっくんです。
私は大阪府在住の鉄道・地理マニアで、普段から鉄道路線に乗って、様々な駅や街を訪れています。
この記事では、恵美須町駅(大阪府大阪市浪速区)を紹介します。
恵美須町駅に乗り入れる鉄道路線は以下の通りです。
・Osaka Metro堺筋線
・阪堺電車阪堺線
※写真や文章は準備でき次第、更新します!
【恵美須町駅の概要】新世界・通天閣・でんでんタウン・オタロードへのアクセス駅!
恵美須町駅は大阪府大阪市浪速区に位置する駅です。
以下の鉄道路線が乗り入れます。
・Osaka Metro堺筋線
・阪堺電車阪堺線
阪堺電車阪堺線は恵美須町駅が始発駅となっており、路面電車タイプの車両が大阪市南部方面へ向かいます。2020年に規模を縮小し現在地に移転しました。
恵美須町駅は大阪を代表する観光地である新世界・通天閣・天王寺動物園へのアクセス駅、電気街・オタクの街である日本橋のでんでんタウン・オタロードへのアクセス駅として機能しており、観光客が多い駅となっています。
恵美須町駅の南東に大阪市の有名な繁華街・観光地である「新世界」が形成されており、南東方向に進むと新世界のシンボルである展望塔「通天閣」に近づきます。
恵美須町駅北側の「日本橋(にっぽんばし)」と呼ばれる地域は電気店・パソコンショップ・DVDショップ・アニメショップ・メイド喫茶などが集まる電気街・オタクの街です。堺筋沿いに電気店やパソコンショップなどが並ぶ「でんでんタウン」と呼ばれる商店街、堺筋の西側にアニメショップやメイド喫茶などが集まる「オタロード」が形成されています。
【駅構内(Osaka Metro)】新世界・通天閣へは南改札。でんでんタウンへは北改札。
新世界・通天閣・天王寺動物園新世界ゲートへは3号出口、阪堺電車恵美須町駅へは4号出口、でんでんタウン・オタロードへは1-A号出口・1-B号出口が便利です。
↑南改札
Osaka Metro恵美須町は南改札と北改札が設置されています。新世界・通天閣・天王寺動物園新世界ゲート・阪堺電車方面は南改札、でんでんタウン・オタロード方面は北改札が便利です。
ホームは1面2線の構造。
駅名標。
動物園前(御堂筋線乗り換え)・天下茶屋(南海電車乗り換え)方面、本町(中央線乗り換え)へ乗り換えなしで移動可能。堺筋線は阪急千里線・阪急京都線に直通し、淡路・北千里・京都河原町方面へ向かう電車もあります。
【駅構内(阪堺電車)】2020年に規模を縮小してホーム移転。ひっそりとした始発駅に。
阪堺電車の恵美須町駅は2020年1月までは恵美須交差点南西に頭端式ホーム3面2線と駅舎を備える駅でしたが、2020年2月に現在地に移転。単式ホーム1面1線に規模を縮小し、堺筋から隠れた位置にあるひっそりとした始発駅となりました。
路線としての阪堺線は恵美須町~浜寺駅前の区間ですが、恵美須町を発着する電車は我孫子道までの運行です。
駅名標。恵美須町駅は「通天閣前」という副駅名が付けられています。
【恵美須町・新世界の歴史】「今宮戎」が由来。大阪近郊の農村から有名観光地へ!
「恵美須」という地名は今宮戎神社に由来します。西暦600年に聖徳太子が四天王寺の西方守護神として建立したと伝えられており、現在の今宮戎神社は商売繁盛の神様「えべっさん」として地域住民に親しまれています。
今宮戎神社の南側、現在の戎本町・恵比須西に門前町が形成され、これらの地域は西成郡今宮村の一部でした。江戸時代頃の今宮村は大坂城下へ米や農作物を供給する近郊農村で、「畑場八ヶ村」と呼ばれる農村のうちの1つでした。
1897年(明治30年)の大阪市第一次市域拡張の際、今宮村のうち、大阪鉄道(現在の大和路線・大阪環状線以北)は大阪市に編入され、現在の恵美須町駅周辺はこの時に大阪市の一部となりました。
↑1930年代の恵美須町・新世界の航空写真(出典:国土地理院ウェブサイト)
通天閣から3方向に放射状に道路が伸びており、新世界の特徴がよくわかる。
新世界周辺の恵美須町などの地域は市街化が進んでいる。
明治時代の旧今宮村北部は大阪市編入直後は農地が広がっていましたが、1903年(明治36年)に開催される第5回内国勧業博覧会の会場が旧今宮村と旧天王寺村に跨る地域に決定。現在「新世界」と呼ばれている地域は、この博覧会が開催される際に整備されました。
博覧会の開催に合わせて、関西鉄道(現在のJR大和路線)や南海鉄道(現在の南海本線)は臨時駅を設置。
阪堺電気軌道は1911年(明治44年)に市之町(現在の大小路)~恵美須町間を開業。阪堺電気軌道の大阪側ターミナル駅は恵美須町となりました。これは博覧会跡地は一大娯楽地とする計画があり、恵美須町駅周辺が発展することを見越してのことといわれています。
博覧会跡地の西側(概ね旧今宮村の部分)は1912年(明治45年)に新世界とルナパークが開業。新世界はニューヨーク・パリなど世界各国の当時最新の文化や風景を取り入れることを試みており、エッフェル塔を模した通天閣を建設。通天閣を基準として北側は3方向に放射状の道路が設置されました。新世界の南側には「ルナパーク」と呼ばれる遊園地が開園しましたが、利用客が伸び悩み、1923年(大正12年)に閉園。その後は飛田遊郭に近いこともあり、新世界は歓楽街が形成されたそうです。
↑1960年代の恵美須町・新世界の航空写真(出典:国土地理院ウェブサイト)
1940年代後半の第二次世界大戦中、初代通天閣は金属類回収令による鉄材供出のために解体されたほか、新世界は空襲により被災。戦後の1956年(昭和31年)に2代目通天閣が完成します。
戦後の新世界は、飛田新地に近いこともあり街娼が立っていたことや、あいりん地区に近いことから西成暴動によるイメージ悪化で1980年代まで長らく低迷していました。
↑2017年の恵美須町・新世界の航空写真(出典:国土地理院ウェブサイト)
時代が進み、1990年代になるとはレトロな街並みが再評価されるようになりました。映画やテレビドラマの舞台に選ばれたりとメディアでの露出が増え、新世界や通天閣は観光客が増加。関西国際空港へのアクセスも良いことから、近年の新世界は外国人にも人気の観光地となっています。
↑現在の恵美須町・新世界の標準地図(出典:国土地理院ウェブサイト)
【日本橋・でんでんタウンの歴史】堺筋沿いから電気街・オタクの街へ!
恵美須町駅より北側は「日本橋(にっぽんばし)」という地域となります。
恵美須町駅の上を南北に通る「堺筋」は1930年代まで大阪市を代表する道でした。大坂(船場)から堺へ向かう主要道路であったことから「堺筋」と名付けられ、百貨店や銀行が多く建ち並んでいましたが、1930年代に御堂筋の拡幅が行われると百貨店や銀行の多くが堺筋から御堂筋へ拠点を移します。
古くからの大阪市街は道頓堀川以北であり、明治半ばまでの日本橋は西成郡今宮村の一部でした。堺筋沿いに旅籠や木賃宿が並んでいたほか、長町裏スラムが形成され、当時の日本橋は大阪市街へ流入する人々や失業者を受け止める役割があったようです。1897年(明治30年)の大阪市第一次市域拡張の際に、西成郡今宮村の北部は大阪市に編入。現在の日本橋はこの時に大阪市の一部となりました。
現在「新世界」と呼ばれている地域で、1903年(明治36年)に第5回内国勧業博覧会の開催が決定すると、日本橋沿いの木賃宿は営業が禁止されたほか、長町裏スラムが一掃されました。木賃宿やスラムは釜ヶ崎(あいりん地区)に移転し、博覧会後の日本橋は古着屋や古書店が並ぶようになったそうです。
戦後は自作ラジオ・家電・オーディオ・パソコンなどを扱うお店が集まるようになり、日本橋は「電気街」という雰囲気が強くなります。
大阪郊外に大型家電量販店が増加すると、日本橋は「電気街」としては徐々に衰退していきますが、
近年の日本橋はアニメショップ・コンセプトカフェなどのお店が増えており、「オタクのまち」「サブカルチャーのまち」という雰囲気が強くなっています。
↑2017年の日本橋の航空写真(出典:国土地理院ウェブサイト)
↑現在の日本橋の標準地図(出典:国土地理院ウェブサイト)
【駅周辺】堺筋と国道25号が接続する恵美須交差点
恵美須町駅の上に位置する恵美須交差点。堺筋(南北方向)と国道25号線(東西方向)が交差しており、南東方向に通天閣本通商店街を進むと、通天閣です。
【駅周辺/南】堺筋を新今宮駅方面へ。アパート大隅などが並ぶ。
屋内テニススクール付近に、2020年まで阪堺電車恵美須町駅がありました。
現在の阪堺電車恵美須町はローソン付近に隠れてひっそりとあります。
堺筋を南に進むと新今宮駅です。
【恵美須町駅から通天閣へ!】通天閣本通商店街(新世界)
恵美須町駅3号出口から南東方向へ通天閣にかけて「新世界本通商店街」が形成されており、通天閣へ向かう際のアクセスルートの1つです。
「新世界一!通天閣が綺麗に見える商店街」としてアピールしています。
大人のオアシス。
駄菓子屋。
【昔ながらのアーケード商店街】新世界市場
通天閣本通商店街から南へ分岐し、堺筋の東側を並行する形で「新世界市場」があります。
100年以上の歴史を持ち、昔ながらの雰囲気が残ります。
「パンツの2度履き禁止!」
「ソースの2度漬け禁止」みたいなノリでいわんといて。
おっ茶ん。
おもろいポスター、めっちゃあるで。
【新世界のシンボル!】通天閣
新世界のシンボルタワー「通天閣」は高さ108mの展望塔で、現在の通天閣は2代目です。
1912年に初代通天閣が完成。パリのエッフェル塔を模した塔でしたが、1940年代後半に火災による被害を受けた後、戦時中の鉄材供出のために解体されました。
1956年(昭和31年)に2代目通天閣が完成。展望台へ入場する観光客でいつも賑わっています。
【派手な看板!定番の写真スポット!】通天閣南本通商店街(新世界)
通天閣から南方向には「通天閣南本通商店街」が形成されています。
通天閣南本通商店街・ジャンジャン横丁を通り抜けると、動物園前駅・新今宮駅方面です。
道の真正面に通天閣がそびえ立つ風景は、みなさん写真を撮りたくなりますよね。
串カツ、お好み焼きなど大阪名物が食べられる飲食店が集中。
派手な看板と通天閣を一緒に撮影できる定番スポット。
この辺りまで南に進むと、看板がド派手になります。多くの方々が想像する「大阪」のイメージってこんな感じでしょうか…?
【駅周辺/北】堺筋を日本橋・でんでんタウン方面へ。
恵美須交差点から堺筋を北へ。
阪神高速1号環状線のえびす町入口。
阪神高速1号線の高架橋をくぐると住所は「日本橋」となり、堺筋沿いにでんでんタウンが形成されています。
【電気街・オタクのまち】でんでんタウン(日本橋筋商店街・堺筋)
恵美須交差点から堺筋を北へ進み、阪神高速1号環状線を潜ると、でんでんタウン(日本橋筋商店街)に入ります。
歩道にはアーケードが設置されています。
かつての堺筋は大阪市を代表する南北方向の道で、昭和前期までは百貨店や銀行が多く建ち並んでいましたが、1930年代に御堂筋の拡幅・整備が行われると、多くの百貨店や銀行は御堂筋に移転しました。
ジョーシン日本橋店。上新電機は日本橋が創業地で、本社は日本橋西1丁目にあります。
永和信用金庫本店。コンセプトカフェの看板も多く見られます。
パソコンショップや無線ショップなどが見られ、電気街という雰囲気。
駿河屋などのホビーショップもある。左に曲がり西へ進むとアニメイトなどがあるオタロード。メイドさん(広告)可愛い。
秋葉原の有名なメイド喫茶が大阪日本橋にも進出。
【駅周辺/西】国道25号線を西へ。大阪の激安スーパー「スーパー玉出」
恵美須交差点から国道25号線を西へ。西へ徒歩約5分進むと今宮戎神社があります。
大阪の有名な激安スーパーマーケット「スーパー玉出」です。