「愛されたい。」
私はその願いを、叶えることができました。
でもそれは、キラキラした場所から始まったわけではありません。
むしろ、どん底からの始まりでした。
【愛なんて、映画の中にしかないと思っていた】
家も、仕事も、家族も、愛犬も、友達もいない。
頼れる人もいない。
深夜4時。
大きな病院の、誰もいない会計ソファーで、
私はひとり、泣いていました。
「これから、どうしたらいいんだろう」
「私は、何のために生きているんだろう」
愛されたい。
大切にされたい。
必要とされたい。
そのために私は、自分の時間も、お金も、労力も、
ありとあらゆるものを捧げてきたはずでした。
それなのに、今の私には何もない。
健康な体すら、残っていない。
あの日の私は、
孤独に押しつぶされそうになっていました。
そんな私が最初にしたことは、
大きな夢を描くことでも、
無理やりポジティブになることでもありません。
ただ、自分を大切にすることでした。
【聞こえなかった本音を、少しずつ拾っていく】
今、私は何を感じているのか。
本当はどうしたいのか。
何が嫌だったのか。
何が悲しかったのか。
それまで聞こえなくなっていた自分の声を、
少しずつ、少しずつ拾っていきました。
やさしく。
ひとつずつ。
時間をかけて、ていねいに。
あたたかいお茶が飲みたければ、淹れる。
ブランコに乗って、子どものようにはしゃぎたければ、乗ってみる。
たっぷり眠りたいときは、3日間眠る。
「そんなこと?」と思うような小さなことでも、
私はひとつずつ、自分に許していきました。
すると、だんだんと私の中に、
少しずつ力が戻ってきたのです。
【世界を歪ませていたフィルター】
それから私は、
自分の思い込みに気づいていきました。
「どうせ私は愛されない」
「200%で頑張らないと、人は離れていく」
「我慢しないと、大切にしてもらえない」
私はそんな思い込みを通して、
世界を見ていました。
本当は、あのとき、こうしてほしかった。
抱きしめてほしかった。
大丈夫だよって言ってほしかった。
ひとりにしないでほしかった。
そんな傷ついた私の声を、
もう否定しないことにしました。
「そんなふうに感じていたんだね」
「つらかったよね」
「本当は、愛されたかったよね」
そうやって、
自分の中に置き去りにしてきた私を、
少しずつ抱きしめていきました。
【自分を愛し始めたとき、現実が動き始めた】
すると不思議なことに、
現実も少しずつ動き始めました。
家族との縁が、少しずつ戻ってきた。
そして、願いを叶えるきっかけが、
静かに私に訪れてくれたのです。
でもそれは、
ただ運が良かったからではないと思っています。
私はそれまで、
誰かに愛されることで、評価されることで、
自分の価値を証明しようとしていました。
愛されるために頑張る。
嫌われないように我慢する。
必要とされるために、自分を後回しにする。
でも、自分を大切にし始めてから、
少しずつ気づいたのです。
私がいちばん欲しかった愛は、
誰かに埋めてもらうものではなく、
まず私が、私に向けてあげるものだったのだと。
「私は、私を大切にしていい」
「私は、愛されるために無理をしなくていい」
「私は、そのままでも愛されていい」
そうやって、
自分が自分を愛することを許したとき、
私の中の孤独が、少しずつほどけていきました。
そしてそのタイミングで、
私は目の前にきたきっかけを、
受け取る勇気を持つことができました。
願いが叶ったのは、
誰かに愛されたから、自分に価値が生まれたのではありません。
私が私を愛し始めたことで、
愛される現実を受け取れる私に、
戻っていったからだと思っています。
【願いは、本音を取り戻したあとに動き出す】
願いを叶えるために大切なのは、
ただ強く願うことだけではないのかもしれません。
まずは、自分の心の声を聞くこと。
「私はどうしたい?」
「本当は何が欲しい?」
「何を、もう我慢したくない?」
その小さな声を拾うことから、
願いは少しずつ動き始めるのだと思います。
【愛されたいあなたへ】
だから今、
自分の気持ちが分からなくなっているあなたに伝えたいです。
あなたの願いが叶わないのは、
あなたに力がないからではありません。
本音が聞こえなくなるくらい、
ずっと誰かのために頑張ってきたのかもしれません。
愛されるために、
たくさん我慢してきたのかもしれません。
必要とされるために、
自分を後回しにしてきたのかもしれません。
だからまずは、
今の自分を責めることをやめてください。
そして、ほんの少しでいいから、
自分に聞いてあげてください。
「私、本当はどうしたい?」
その声を拾えたとき、
あなたの中に、少しずつ力が戻ってきます。
愛されるために、無理をしなくていい。
頑張り続けなくてもいい。
まずは、あなたがあなたの味方になってあげてください。
そこから、願いは静かに動き始めます。