人体は比類なきミニマリスト

人体は比類なきミニマリスト

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コラム
脳は車のトランクのようなものだ。
きちんと詰めた荷物は保存され、ぞんざいに詰めた荷物はどこかへ行ってしまう。

アウグストゥス・ウィリアム・ヘア&ジュリアス・チャールズ・ヘア
引用元:Guesses at Truth, by Two Brothers
書籍:記憶に自信のなかった私が世界記憶力選手権で8回優勝した最強のテクニック
著者:ドミニク・オブライエン
訳:梶浦真美
2007年ダブリン大学トリニティ・カレッジの神経心理学者が行った調査によると、30歳未満のイギリス人の3分の1が自宅の固定電話の番号を思い出せず、誕生日を憶えている近親者の数が3人以下の成人は、30%にのぼるとの結果が出ています。


現代では、携帯の電話帳を開き、”📞”を押すだけで連絡を取りたい相手に電話を架けることができます。


私が幼い頃、携帯電話はありませんでした。


友人と連絡を取るためには、友人宅の固定電話番号を電話機に打ち込む必要があり、勿論電話番号は記憶していました。

今では、市外局番しかわかりません。


記憶しなければならない情報は、外部記録媒体である携帯端末、PCファイルに保存し、必要な時に保存先のファイルを検索することで、情報を容易に取り出すことができます。


便利な道具を手に入れたことで、私たちは記憶しなければならない事柄を必要最小限に留めることができるようになりました。
しかし、ここに問題はないのでしょうか。

物事には必ず二面性があります。
※二面性:物事の2つの側面。

スポーツの世界では、活躍されている方々は筋力トレーニングを欠かさないと聞きます。
それは、最高のパフォーマンスを出すために必要な筋力を維持するためです。


筋力は鍛えなければ失われていき、記憶も筋力と同じく思い出すことがなければ忘れていく。


記憶することが無くなれば、記憶する能力も失われていく。


これらのことを考えると、人体は自覚を超えるミニマリストです笑
身体は常に使用しないものを不必要なものとして、削ぎ落としていきます。


私はカスタマーサポートという職に携わってきましたが、今では様々な仕事がAIによって代替されてきています。


そんな中、私が違和感を感じているのは、お客様からのお問い合わせに対する回答文章をAIで作成することです。


最近、私の職場でもそういった行為が増えつつあります。
文章を書くことは、文章構成や適切な言葉遣いを考えるため、難しさを感じたり、時間的・精神的にも負担があることは分かります。


ただ、AIは”ある単語に続く最も可能性の高い単語を繋げていく”とういうように文章を作成します。


AIでは定型文的な文章を作成することに長けているとは思いますが、その定型文でお客様からの問い合わせは解決できるかを考えると、解決には至りません。

そして、定型文的な回答をした後、お客様から複数回お問い合わせが続きます。
※カスタマーサポートは一次解決率(FCR)が求められます。
※一次解決率(FCR):顧客からの問い合わせに対し、1度の回答で解決できた割合を示します。顧客が1つの問い合わせについて何度も質問することは、
顧客満足度の低下に繋がります。

私も事務作業として資料を作成したり、ココナラでも画像の作成はAIを使用します。

AIを批判することはしませんが、私は顧客応対の業務では、AIを絶対に使いません。

これは私が単に頑固なだけで、時代についていけない人間と言われても致し方無いと思いますが、AIからの回答で事済むのなら、お客様は人が対応する窓口へ問い合わせたりはしないと、私は思うのです。

また、問い合わせへの解決方法を考えることは、1つの技術であるとも思います。
冒頭で記載したように、人体は比類なきミニマリストであるために、この技術もAIという道具を使うようになれば、失われていくのだと思います。


最近では、LINEのトークルームでもAIが文章を考えたり、ムードを分析する機能まで追加されていました。
※私が気付いたのが最近なだけかも知れません
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私が営業の職にいた頃、先輩の方がよく口にしていたネタがあります。
人との会話では、相手が口にする言葉だけでなく、言い方だったり、雰囲気だったり、考えてから話さなきゃダメ!
家に帰って「ただいま!」っていった後、奥さんが何も返事しなかった時、「何かあったの?」って声掛けるとするじゃん。
奥さんが「何でもないっ」て言ったのを真に受けて、「よかったー!何か怒ってるのかと思った」て返したら、その日の夜は血の雨が降るよ。

皆さんは、AIとどのように向き合っていきますか。

あとがき
私は東北の生まれで、実家の固定電話は既にプッシュ式でしたが、私が幼かった頃、近くの公民館や学校ではダイヤル式の公衆電話(電話機がピンク色)がありました。

ダイヤルをストッパーまで回し、回したダイヤルが元の位置まで戻るまで待つのは面倒だと思う方もいると思いますが、私は結構好きでした。

「恋におちて Fall in love(小林明子)」を聞くたび、懐かしさを感じます。


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