何かに夢中になったことがなかった私が、ワーホリで少し変わった話

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コラム
これまで、
何かに夢中になったことがありませんでした。

部活に打ち込んだわけでもなく、
英語ですら続かなかった。

「これをやってきた」と言えるものがないまま、
なんとなく時間だけが過ぎていくような感覚がありました。


このままだと、
きっとつまらない人生になるんじゃないか。

そう思ったのが、20歳のときです。

高校を卒業して、バイトをして、
特に大きな目標もなく過ごしていた頃。

なぜか「20歳になったら自由だ」と思っていた私は、

失うものも特にないし、
とにかく今の自分に衝撃を与えたくて、
ワーホリに行くことを決めました。


でも実際に始まった海外生活は、
想像していたよりもずっと厳しいものでした。

日本での生活をゼロとするなら、
海外での生活は、むしろマイナスからのスタート。

言葉も通じない、
住む場所もない、
仕事もない。

生活の土台を一から作らないといけない状況は、
想像以上に大変で、

自分の未熟さに気づくことばかりでした。


それでも、
生活は待ってくれません。

英語が話せなければコミュニケーションが取れないし、
家がなければ住めないし、
仕事がなければお金がなくなる。

「どうしよう」と考えている時間よりも、
「やるしかない」状況の方が多くて、

気づけば、必死に動いていました。


今思えば、
あのとき私は“夢中”だったのかもしれません。

何か一つのことに没頭していたわけではなくて、

ただ、
生活を成り立たせることに必死だった。

でも振り返ると、
それが私にとって、初めて“夢中”になれた時でした。


特に印象に残っているのが、
ニュージーランドでの出来事です。

それまで働いていた日本食レストランを辞めて、
英語環境で働いてみたいと思い、ウェリントンに引っ越しました。

貯金を使いながら、
バリスタの学校に通ったり、家を探したり。

デポジットや家賃、生活用品の出費も重なり、
気づけば、日本で貯めたお金にも手をつけている状態でした。


それでもなんとか、
1ヶ月かけて現地のジェラート屋でバリスタの仕事を見つけたのですが、

働き始めて2週間ほどで、
「スタッフが多いから辞めてほしい」と言われ…。


正直、
そのときは「詰んだかもしれない」と思いました。

また一から仕事探しをしないといけない絶望感。

でも、
頼れる人が必ずいるわけでもない環境で、

最終的に動くのは、やっぱり自分しかいません。


あのときは、
不安とか焦りとか、いろんな感情がありましたが、

同時に、
自分と向き合わざるを得ない時間でもありました。


日本ではつまずかないようなところでつまずきながら、
ひとつひとつ乗り越えていく。

その繰り返し。


気づけば、
怖いと思うことが、少しずつ減っていました。

むしろ、日本で感じる悩みが、
どこか贅沢に思えるようになっていたのも不思議です。


帰国してからの、
キャリアに対する考えも、
いわゆる一般的な“正解”とは少し違うかもしれません。

大手企業で働きたいとも思わないし、
安定よりも、どれだけ自分が活き活きとできる環境にいれるかを大切にしています。


でもひとつ言えるのは、

ワーホリを経験したことで、
自分に合う環境との巡り合わせが増えた」ことです。

多様性があって、
上下関係に縛られすぎず、

自分の成長意欲を自然に活かせる環境。

そんな場所で働けている今は、
あの経験があったからこそだと思っています。

ワーホリという経験が、
自分の個性を履歴書に表してくれている。


もしあのとき、ワーホリに行っていなかったら、

私はきっと、
同じような環境で、同じような毎日を過ごしながら、

「何もない自分」に対して、
どこか劣等感を持ち続けていた気がします。


夢中になれるものがなくてもいい。
最初から、やりたいことがなくてもいい。


それでも、
少しだけ環境を変えてみることで、

自分に衝撃を与えることができる。


何かに夢中になったというより、
必死に生きていただけかもしれない。

でもその時間は、
確実に自分を変えてくれました。
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