ボシュエ:フランスの神学者。王権神授説を説きました。
グロティウス:オランダの法学者、近代自然法の父・国際法の父。国家間の問題にも個人間と同様に自然権が認められるとし、自然法に基づく国際法を構想しました。
社会契約説:理性の声である自然法が、個人の生命・自由をより確実に保障するために人間を契約に向かわせ、国家が人々の契約の上に成立するという考え。
自然権:全ての人間に備わっている権利。
ホッブズ:『リヴァイアサン』。人間は自分の生命を維持する自己保存の欲望(自然権)を持つ利己的な存在であるため、自然状態は闘争状態になると考えました。互いに争う人々を批判し、国家を『旧約聖書』ヨブ記に登場する怪物リヴァイアサンに譬(たと)え、各人が自らの自然権を全面的に譲渡して国家が成立したとしました。かくして国家に服従することによって混乱を回避するという社会契約説を説き、強大な権力を持った国家による支配を正当なものとして示しました。
ロック:生命・自由・財産所有など、各人が生まれながらにして持つ自然権を守ることを正義とし、その保障を政府の役割であるとしました。
所有権:ロックは自分自身の身体と労働は各人の所有物であり、自然から取り出し、労働を付け加えたものはその人の所有物(その人以外の誰も権利を持てない)と考えました。ロックの所有権の発想は、市民階級の要求を正当化するものであり、私有財産制を基本とする資本主義(生産のための土地、工場、機械などの生産手段を所有して労働者を雇い、利潤を得ようとする仕組み)へと発展する基盤を作りました。
信託:ロックは自然状態を基本的に平和で自由な状態だと考えましたが、生命・自由・財産を所有する自然権が侵害されることもあるので、自然権をより確実に保障するため、政府に権力を信託するという社会契約説を唱えました。
抵抗権・革命権:ロックは、人々が政府に統治を委ねるのは自由軒の保障のためであり、政府が権力を濫用する場合、人々は抵抗権や革命を行う権利をもつと考えました。
ルソー:フランスの啓蒙思想家、『人間不平等起源論』。自由で平等な自然状態が文明社会になって堕落したことを指摘しました。すなわち、自然状態において人間は自己愛と憐れみの心だけを持っていましたが、文明社会が財産の私有を認めたために人々から憐れみの心が失われ、争いや不平等が起こったと考えました。かくして、他者と結びつき、社会状態へと移行する際に各自の権利を譲渡し、一般意志に委ねることによって、共同の自我や意志を持った統一的な社会が成立するとしました。
自己愛:生まれつき持っている自己保存を求める自然な欲求。
一般意志:人類の普遍的な福祉を目指す、自分自身の意志にして、国家の唯一最高の意志・主権。
ヴォルテール:フランスの啓蒙思想家、『哲学書簡』。ロンドン滞在中の見聞を書簡形式の著作に著し、イギリスの進歩的な政治制度や思想をフランスに紹介して、伝統的身分や宗教的権威が君臨する旧制度を批判しました。百科全書派にも協力しています。
ディドロ:フランスの啓蒙思想家。同時代のイギリス思想の影響から出発し、後に政府から弾圧されながらも、自然や社会に関する合理的な知識の集大成である『百科全書』を編集責任者として発刊。人民主権、代議制民主主義、個人の権利の保護などの政治原則を挙げ、フランス啓蒙主義思想において中心的な役割を果たしました。
モンテスキュー:フランスの啓蒙思想家、『法の精神』。権力の濫用を防ぐために三権分立を唱え、イギリスの立憲君主制を理想として、当時のフランスの絶対王政を批判しました。