法律の専門書を電子書籍で出版する。
出版するからには、売れた方がいいですよね。印税だって稼げた方がいいですよね。
法律の専門書であろうと、電子書籍で出版して稼ぎたいというのであれば、戦略が必要になります。
この手の話を士業のカテゴリーに投稿するのは初めてなので、私のスキルを紹介しておきます。
まず、私は、kindle出版などの電子書籍出版で、「小説」を売ることを得意としています。
これまでに出版した小説は、100冊を超えています。
100冊というのは自慢ではなく、売れる小説とはどのようなものなのか、実験的に投稿し続けたら、いつの間にか、100冊を超えていたというだけです。
作者名を使い分けたり、様々なジャンルを発掘して投稿してみるということを繰り返しました。
その甲斐あって、今では、「小説」だけで、最低でも月に数万円台の安定した収入を確保することができています。
その話は、小説のカテゴリーで少しずつ書いているので、興味がある方は、私のブログを読んでみてください。
ここでは、法律の専門書を電子書籍で出版する際のテクニックを紹介します。
小説家が法律の専門書の売り方のテクニックなんてわかるのかと疑問に思う方もいるかもしれませんが、実は、小説を売ることと、法律の専門書を売ることのテクニックは、ほとんど同じなんです。
法律に詳しい人、例えば、行政書士さんが、「業務委託契約書の書き方」をkindle出版で売ろうと考えた場合、まず、どういう原稿を書こうか考えると思います。
多くの人は、自分の経験やいろいろな参考資料を基に、こんな風に書き始めるかもしれませんね。
1、業務委託契約書の法的性質
業務委託契約とは民法には規定されていない非典型契約で、請負契約の性質と委任契約の性質を併せ持った契約のことである。
請負契約とは、請負人がある仕事を完成することを約し、注文者がその仕事の結果に対してその報酬を支払うことを約することによって、その効力を生ずる契約である。請負契約の特徴としては請負人に仕事完成義務があり、請負人が報酬を受け取れるのは、原則として仕事が完成した後とされている。云々。
もしも、kindle出版で売って稼ぎたい。と考えているのであれば、こんな風にコチコチの法律の解説書を書いていたのでは、無駄骨になるだけです。まったく売れません。
なぜかというと、こういうコチコチの法律の解説書というのは、すでに、法律書の大手出版社などが、いくつも出しているからです。
そして、こういうコチコチの法律の解説書の読者はすべからく、法律の専門家ですし、自分の仕事の参考資料として購入するわけです。
こういう人たちは、どこの誰が書いたか分からないkindle出版の本なんて見向きもしません。
まれに見てくれる人もいるかもしれませんが、「同業者がどれくらいのレベルなのか」を探るためであって、本気で参考にしようとは考えていません。
唯一参考になるのは、執筆者が持つ「業務委託契約書の作成ノウハウ」を余すことなく紹介しているという場合でしょう。そんなことをライバルに公開していたら、マネする人が増えて大変なことになりますから、そう簡単に公開しようと考える人はいないはずです。
小説と同じように、法律の専門書を電子書籍で出版する場合も、読者のターゲットを決めて、読者に合わせた文体や内容で書かなければ売れません。
「業務委託契約書の書き方」をkindle出版で売る場合、もちろん、その本自体を売って印税を稼ぐという目的もあると思いますが、もう一つ、大切な目的があるはずです。
本を読んだお客様が、執筆者であるあなたに、業務委託契約書の作成を依頼するというアクションを起こしてほしい。それが目的で、「業務委託契約書の書き方」をkindle出版する狙いがあるはずです。
それなら、その本を読者はどういう人でしょう?
法律に詳しい人ではないはずですね。
法律に詳しい人ではないなら、先に紹介したようなコチコチの法律の解説書なんて読めません。サンプルを読んだだけで、脱落します。
それから、業務委託契約書なんてネットのサンプルをコピペするだけでいいじゃん。と考えている人も読者にはなりませんね。
ネットのサンプルをコピペするだけでは後でヤバいことになるんじゃないか。と不安を抱いている人が、ちょっと読んでみよう。と考える可能性があるわけですね。
そんな人たちも、もちろん、コチコチの法律の解説書なんて読めませんね。
法律に詳しくない。でも、ちゃんとした業務委託契約書を書いておかないとヤバいことになるかもしれないという常識的な考え方ができる人。
そういう人たちに、業務委託契約書をちゃんと書かないとヤバいんだぞということを分かりやすい文体で紹介するというのが基本になる。ということがわかると思います。
ここまでは、ちょっと考えれば、誰でもたどり着けるでしょう。
ただ、私の経験からすると、これだけでは、kindle出版で稼げて、依頼につながる本にはなりません。
私なら、さらに一歩進んで、こういう本を書きます。
「業務委託契約書をテーマにした小説」
主人公は、取引先から、業務委託契約書を示されたフリーランス君(男)としましょうか。
その他の登場人物としては、
・腹黒い取引先の会社の人(小太りで陰気な目つきのおっさん)。
・フリーランス君の友人で、業務委託契約書に詳しい美人行政書士(女)。
ここまで設定を書けば、分かりますよね。
フリーランス君が腹黒い取引先にヤバい業務委託契約書を示された。フリーランス君が署名しようとするところを颯爽と行政書士が現れて、「その契約書に署名してはだめよ! 」と止める。
そして、何がダメなのかを解説してみせる。
見透かされた腹黒い取引先の会社のおっさんが、美人行政書士に、にらまれてオロオロする。
化けの皮をはがされたおっさんがこの野郎と襲い掛かろうとしたところで、美人行政書士の華麗な蹴りを食らって気絶する。
オーソドックスな設定としてはこんな感じになりますね。
もちろん、このパターンだけでは、飽きられますから、いろいろなパターンの話を用意して、法律に詳しくない方にも興味を持って読んでもらえるエンタメ色の強い短編連作形式の小説に仕上げる。
こういう小説のほうが、コチコチの法律の解説書よりもはるかに、kindle出版で稼げますし、読者からの依頼につながる可能性が高いです。
「業務委託契約書の書き方」に限らず、何らかの法律の専門書籍をkindle出版で売って稼ぐという場合も、同じです。
コチコチの法律の解説書では、骨折り損のくたびれ儲けになるだけです。
法律に詳しくない読者を想定して、分かりやすい文章で書く。あるいは、小説化して表現する。
その方がより読まれますし、読者からの依頼につながります。
ぜひ、参考にしてください。