「使うか使わないか分からないけどとりあえず色々作っといて」の繰り返しだった若かりし頃の自分。
「提案力」が必要とされる特殊な世界。
前回の話と少し重なるところもありますが、パチンコ屋という性質上突発的なイベントが開催される事が多々あります。
よくあったのが「明後日〇〇なイベントを打つ予定だからチラシと抽選券と整理券作ってといて!」「明日緊急点検工事で一部の時間休みにするから案内のポスターを〇枚作っといて!」というようなものです。
前回のお話↓
-私は特に子供の頃から絵を描くのが得意だったとか、PCが得意だとかデザインの専門学校に行ったとかデザイン事務所に勤めていた経験は何もありません。
ですが気がつけばillustrator、Photoshop、aftereffectなどもろもろ扱えるようになり、ありがたい事にお仕事を頂けるまでになりました。-
第一話↓
『急なお願いで時間も切迫しているので、こんな感じで大丈夫ですか?』と聞けば
「いや、急なものでも店の顔になるんでしっかり作り込んで欲しい」との事、
抽選券も引けばその場で捨てられてしまいます、休みのお知らせも工事の間数時間後で剥がしてしまうものなんですが…と思いつつ、まだまだ経験不足の若造なので「そういうものなのか」と言われるがままに徹夜で作っていました。
中には使い捨てだともったいないし、再利用するので抽選券に全部ラミネートかけてそれを連番で300枚ほど作って!と言われ、あいよ!合点承知の助!と手作業で名刺サイズにカットしラミネート加工をして仕上げ、角が尖っていると危ないからとハサミでチョキチョキ丸めたりと1日仕事です。
翌日いざ抽選に使用すると良い番号に折り目などの目印を付けられ、再利用不可になってしまったり。なんて事もよくありました。
(よくそんなの思いつくよ…まるでカイジだよ…)
今はそういう不正を防止するために、タブレット端末で抽選アプリを使ってこうやって紙で印刷されるタイプだとか主流になっています。(これもまぁまぁ不具合があったりもします。)
ポスターやチラシ、券や会員向けのハガキなどを印刷までかけて用意していても使われなかった場面というのが色々あって、近隣にあるライバル店とイベント日が被ったとか(あえて同じ日にぶつける事もありますが)
自治体の条例で広告自粛期間が設けられたり
パチンコ屋なだけあって特殊な理由もあって、
ゲリライベントのチラシデザイン決定!となり、〇部印刷して明日朝一番で店頭に並べて派手に貼ります!と準備していても、なんやかんやと書けないような事があって当日に営業停止になるとか、
オーナーさんがどこかに飛んでしまい、そもそも店自体が開けられないとか、
検査の為立ち寄ったお巡りさんがポスターを見て、特定の数字のサイズが大きいからこれダメだよ言ったため全て撤去とか(これは管轄によって差が大きく基準が曖昧でした)
急に広告の規制が入ってしまい、デザインに使っていた花火の素材や、紙吹雪や誕生日ケーキや風船、生誕や〇周年、ハッピーバースデー等の言葉などお祝いをイメージするもの全般がNGになり何か月もかけて作り貯めてたデザインデータが全て使えなくなったという事もありました。
私が外部の業者で代金を頂いて納品したものが、使われようが世に出ず処分されようがそれはクライアント側の自由だよね仕方ないねとなるのですが、
コンサルも兼任しているとなると、そういった無駄にも目を向けなければなりませんよね。
300枚の整理券のオリジナルデザインと印刷、紙代にラミネート加工を外注したら一体いくらかかるんだと…自分でやれば安く済ませられるとはいえ、時間は有限で無駄に費やした時間は取り戻せません。
その分の費用を回収するには釘を閉めないといけなくなってしまいますし、最終的に嫌な思いをするのはお客さんなんですよね。
要望を言われるがままに聞いているだけではコンサル業とは程遠く、上の人にも予算を無駄に使った事で追及もあります。
「だってそう頼まれたから…」は通用しません。
そんな経験を重ねるにつれて、「その整理券はデザインに凝る必要はあるのか?」「使うか使わないか分からないものを印刷までかけて良いのか?」
「デザインは管轄のルールを確認したうえで練りましょう。」
「まず、どういう場面でチラシやポスターを使うのか考えましょう。トイレの個室やエレベーターなら時間があってじっくり読むだろうし、すぐ通り過ぎる通路に細かい事書いたポスター貼ってもまず読まないだろうしからそっちは画像メインにするとかどうでしょう?」
といったような「提案」をするようにしました。
信じられないような話ですが、どんぶり勘定な店舗も結構ありまして、それを立て直さないといけないわけですから、
めちゃめちゃ神経質だと嫌われるくらい細かく気を使うようになりました笑
余談ですが別の会社でグランドオープンのA3新聞折込チラシの入稿をオープン日に間に合わず大変な事になったという話を聞いてより神経質がピリピリして元々鋭い顔がより鋭くなっていたので、私が臨店するとスタッフが誰一人目を合わせてくれない時期もありました。