「理想」と「現実」どちらかを選択するべきか。
医療においては、過酷な選択を強いられる時がありますよね。
父が倒れた時、
「もし目を覚まさなかった時、延命治療をしますか?」という書類を渡され、
「管を付けてまで生きたくはない」と言っていた父の言葉を思い出し、
母と悩んだ記憶があります。
今回は、「声」か「命」か、二者択一を迫られる話です。
(今回のあらすじ)
今回の患者さんは、津田健次郎さんが演じる人気アナウンサーの堀田さん。
喉に違和感を感じ、受診したところ、
検査の結果で唾液腺に発生した悪性腫瘍である下咽頭がんを宣告されます。
耳鼻咽喉科の医者と外科医からは、手術を勧められるのですが、
堀田さんは「自分の宝である声」を失うことを恐れ、
手術を拒み、セカンドオピニオンとして総合診療科を受診します。
「声を失っても、命を救うことが最優先」と考える外科医と、
「声を失えば、自分は死んだも同然」と訴える堀田さん。
総合診療医の徳重は、
手術を拒む患者さんの想いに寄り添い、患者さんの治療への「納得」に重きを置き、
手術の「説得」を試みる外科医との対立が起こりますが、
どちらも患者さんの病を治したいという気持ちは同じです。
ドラマでは、総合診療医の徳重が外科医と堀田さんのそれぞれの想いををつなぎ、
結果堀田さんは手術を受けるのですが、
ホメオパシーでは堀田さんの症例をどう診るか考えてみました。
堀田さんの特徴
・唾液腺の悪性腫瘍
・唾をのむと沁みる
・長時間、話しすると違和感
・「宝である声」を失う事への恐怖
・大声を出すことで症状が悪化
・仕事や大切な家族を支えてきた声が失われることへの絶望
・家族への責任 「妻と子供がいるので、手術できない」
・いつもいるかいないか分からないくらい喋らない人⇒静かな人(娘のセリフ)
身体症状が少なくとても難しいケースなので、
唾液腺のガンで海外の症例を探してみたところ、
同じような症例にホメオパシーが使われたケースもあり、
使用されるであろうレメディがリストアップされていました。
今回は、その中から選んでみました。
Kali carbonicum 炭酸カリウム のケーライカーブです。
(NICHIGA商品より)
Kali carbonicum(以下、Kali-c.)ケーライカーブは、
水に溶ける白い粉末で、石鹸や医薬品の原料や、
中華麺のかんすいやこんにゃくの凝固剤としての食品添加物としても使用されます。
このレメディの喉に関する特徴として、物を飲み込む嚥下が困難になり、
魚の骨のトゲが刺さっているような感じがあります。
精神面としては、義務感や責任感が強く、
頭脳が感情をコントロールしているような性格です。
そのため、普段は物静かで控えめな性格です。
警官や、検察官、通訳など規律や慣習を重んじる職業が多いと言われています。
(アナウンサーはどうかが分かりませんが・・・)
そして、このコントロールを失うのではという強い不安を持っており、
健康や将来について恐怖を抱きます。
不確実な事態に対する恐れを持っているんです。
また、家族との絆をとても大切にしています。
今回の堀田さんを見ていて、違和感を感じたのは、
長年放送されてきた世界陸上という名誉ある番組を受け持つことができたにもかかわらず、
堀田さんの視点が「仕事を失う恐怖」ではなく、「家族」へ向けられていたことです。
「娘の自慢のパパもあと少しですね。」という、
手術をすることに気持ちが傾き始めた堀田さんのセリフ。
Kali-c.ケーライカーブは、表には表さないものの、
その内面はとても敏感で繊細なため、
仲間、家族からの援助を求めるところがあるのですが、
声を失うことで、娘からの信頼を失ってしまう不安を吐露したのではと感じました。
また、身体的なKali-c.ケーライカーブの特徴として、
発汗、背中の痛み、衰弱、不眠 があるため、
堀田さんにこの症状があれば、よりKali-c.ケーライカーブが近いと考えられます。
今回は難しい症例と、身体症状の情報も少なかったため、
レメディの選択にイマイチ納得がいかないところもありますが、
Kali-c.ケーライカーブというレメディの情報と、
ガンにもホメオパシーが使用されるということを知っていただけるとありがたいです。