脱公務員キャリアコンサルタントのしーもです。
今回は、自分自身がキャリアコンサルタントの勉強を始めて感じた、
「実は公務員こそ、キャリアコンサルタントという資格と相性がいいのでは?」
というお話をしてみたいと思います。
■住民対応=傾聴のプロフェッショナル?
公務員の仕事というと、事務処理や制度運用というイメージがあるかもしれません。
しかし、実際には、日々の業務の中で市民や住民との対話、相談対応、そしてときにはクレーム処理まで――人の声に耳を傾ける機会が非常に多い仕事でもあります。
この「話を聴く」というスキル。
実は、キャリアコンサルタントにとって最も基本であり、最も重要な技術の一つなのです。
しかも、役所で聴かなければならないのは、決して業務に関する事ばかりではありません。
多くの公務員の方がご経験されているように、業務とは直接関係ない話、役所ではどうすることもできない相談やクレームなどを持ち込まれることも日常茶飯事ですね。
どんな相手でも、冷たくあしらうことなく話を聴かなければならない。
そういう経験を重ねていくうちに、話を聴く力、傾聴力が少なからず育まれているのです。
ただ、当の本人は、そのことに無自覚であることも少なくありません。
自分に話を聴くスキルが身についているという感覚よりは、ただ当たり前の業務をこなしているだけ、という感覚の方が強いからかもしれません。
それほど、役所の業務では多岐に渡る話しを聴くのがごく当たり前だから、その中にいては気づけないのも仕方ないかもしれません。
もちろん、それだけでそのままキャリアコンサルタントとして通用するほどの傾聴力があるという訳ではありません。
カウンセリング技法を学び、もっともっと聴く力をつけなければなりませんが、しっかり向き合って話を聴くという基礎的な要素は十分身についていると言えるでしょう。
■公務員はキャリアを考える機会が少ないからこそ…
公務員という職業は、「キャリア意識が芽生えにくい」というお話も以前にお伝えした通りです。
そんな環境だからこそ、キャリアコンサルタント資格取得への学びは大きな気づきを与えてくれます。
資格取得の過程では、専門的なキャリアの理論を学ぶことになりますが、それらを通じて「自分の働き方や選択にどんな意味があったのか」を振り返ることができ、結果的に自分自身のキャリアへの意識を大きく高めることができます。
私自身、33年間の公務員生活を経てキャリアコンサルタントの資格を取得したとき、
「もっと早くこの知識に出会っていれば、自分の働き方や人生の選択がもっと豊かになっていたかもしれない」と強く感じました。
■“人の話を聴くこと”に誇りを持てるようになる
公務員として働いていると、ときに市民対応を「面倒な仕事」や「消耗する業務」として捉えてしまうこともあるかもしれません。
業務に直接関係ない相談事を持ち込まれて、延々と話を聴くはめになり、本来の業務が滞ることもしばしば…
でも、話を聴くこと=スキルであるという視点を持つことで、それがただの無駄な時間ではない、キャリア形成の一端であるという見方もできるようになります。
もちろん、そのような業務に関係の無い話を聴く時間は短いにこしたことはありませんが。。
これまで当たり前にやってきた話を聴くという仕事には、実は専門的な要素(価値)があったということに気がつく必要があります。
簡単なようで誰にでもできることではないんです。
■今後の人生にも活かせる“対人支援”の力
キャリアとは、単に仕事だけの話ではないので、学んだ知識や技術は人生のさまざまな場面――退職後のセカンドキャリア、地域活動、家族や友人との関係性――にも応用できます。
特に定年後や早期退職後に、「人の役に立ちたい」「誰かの相談に乗りたい」という思いを持つ人にとっては、キャリアコンサルタント資格は第二の人生の選択肢を自ら考え、実践する大きな力になるかもしれません。