キャリアコンサルタントになる道のり(養成講習編)

キャリアコンサルタントになる道のり(養成講習編)

記事
コラム
脱公務員キャリアコンサルタントのしーもです。

今日は、キャリアコンサルタントを目指すための第一歩である「養成講習」について、どんなことを学ぶのか?その一部をご紹介します。

大まかな内容は以下の記事で↓

キャリアコンサルタント試験にチャレンジする道のりとしては、大きく二つの場面があり、それは「養成講習」「自己学習」です。

スクールによって多少の違いはありますが、試験の約半年以上前から学習がスタートし、前半の3~4ヶ月は養成講習、後半の3ヶ月が自己学習の期間というイメージです。

私の場合だと、11月の試験に向けて、だいたい4~7月が養成講習、8~10月が自己学習の期間だった感じです。

■知識面:理論と構造を学び、支援の土台を築く

養成講習の前半では、キャリア支援の理論的な基礎を体系的に学びます。

以下にカウンセリング理論で学ぶ内容の一部をご紹介します:

ロジャーズの来談者中心療法:共感・受容・自己一致を基本とするカウンセリングの土台
エリスの論理療法(REBT):非合理な思考パターンに気づき、合理的な思考へと導く
フロイトの精神分析療法:無意識や防衛機制など、人間の深層心理への理解
レヴィンソンの発達理論:**人生半ばの過渡期(いわゆる中年の危機)**が、最も重要とされる人生設計理論
パールズのゲシュタルト療法:現在の“気づき”に焦点を当て、自己統合を促す方法

また、キャリアに関する理論も学びます。
以下にその内容の一部をご紹介します:

スーパーのライフ・キャリア・レインボー:人生のさまざまな役割(仕事・家庭・余暇など)を統合してキャリアを捉える視点
ホランドのRIASEC理論:個人のパーソナリティと職業環境の適合性
シャインのキャリアアンカー理論:働くうえで最も重視する価値観(アンカー)を明確にする
クランボルツのプランドハップンスタンス理論:予測できない偶然の出来事をキャリアに活かす柔軟な発想

この他にも、労働市場や雇用制度、職業能力の開発に関する知識、倫理と守秘義務、法的枠組みといった実務に欠かせない内容もカリキュラムに含まれています。

初めて聞く内容も多く、範囲も広いため、覚えきれないことも多々ありますが頑張って学習しましょう。

養成講習期間内で全てを覚える必要はありません。

後の自己学習の期間で学科試験対策として嫌でも覚えなければなりませんので。。

■技術面:ワークと実践で“聴く力”を磨く

技術的な側面では、実践的なカウンセリング技法も学んでいきます。

ペアワークやグループワークを通して、以下のような技術を体験しながら学びます:

基本的な傾聴の技法
・はげまし・いいかえ・要約技法
・感情の反映
・質問技法(オープン・クローズド)
・かかわり行動(視線、言語的追跡、身体言語、声の質)

こうした基本技法を繰り返し練習することで、単なる知識としてではなく**「使えるスキル」として習得**していきます。

講習序盤から何度も人と話す、聴くトレーニングが続きます。

例えば、
「最近あった嬉しかったこと」を隣の席の人と話す、聴く

聴く時には、傾聴技法をしっかり意識しながら聴く

時間も最初は1分、3分と短めのやり取りから、徐々に長くなり、5分、8分と話を聴き続けるために技術を駆使して会話が途切れないようにと聴けるようにと訓練していきます。

そうしたトレーニングを通じて、
・傾聴による信頼関係構築力
・相談者が語る悩みを読み取る力(主訴の把握)
・相談者に一体どういった問題点があるのかを見立てる力(問題の把握)
を養っていきます。

公務員時代も傾聴に関する研修を何度か受けた記憶はありましたが、ここまで何度も反復練習したことは無かったので、話を聴くことの難しさ、大切さを痛感した養成講習でした。

■ロールプレイは自分自身を映す鏡

実技演習の中でも印象に残るのは、やはりロールプレイです。

実際の試験でも、15分間のロールプレイがあるので、練習にもより身が入ります。

「相談者役」「キャリアコンサルタント役」、そして「オブザーバー役」を交代しながら演じ、演習後にフィードバックという形でそれぞれの立場からの意見交換を繰り返します。

自分の聴き方の癖や言葉の選び方、相手との関わり方を客観視することで様々な気づきを得ることができます。

「ついアドバイスしてしまう」
「解決策を探してしまう」
「質問責めにしてしまう」
「相談者の問題は○○だと決めつけてしまう」
「相手の沈黙に耐えられず、急いで話してしまう」
「表情が硬い」――

これらはロープレ練習の中でもよくあるケースですが、訓練を通じてカウンセラーとしての思考に切り替えていかなければなりません。

私自身、部下の相談に対してあれこれとアドバイスや解決策をたくさん話しているシーンは思い出せますが、部下が本当に自分から気づいたり、悩みの根底を語ってくれているシーンはほとんどというか、全くと言っていいほど思い出すことができません。

今にして思えば、もっとちゃんと話を聴けばよかったなと反省です。

■多様な受講生との出会いも財産

養成講習には、本当にさまざまなバックグラウンドの方が参加しています。

会社員(職種も様々)、教員、社会福祉士、看護師、そして私のように公務員出身者もいます。

年齢も、20代から70代まで幅広い年齢層の参加者がいます。

年齢も職種もバラバラですが、「誰かの役に立ちたい」「キャリア支援に関わりたい」という想いは共通していて、
ディスカッションやロールプレイを通じて互いに学び合える場が自然と生まれます。

キャリアコンサルタントという共通の目的で、新しい仲間と出会える楽しさも養成講習にはありました。

■自分のキャリアを見つめ直す時間でもある

講習の中では、キャリア理論を学びながら自分の過去を振り返る場面もありました。

支援ツールの一つでもある「ジョブカード」を使い、自分自身のキャリアの棚卸しをする演習があります。

これまでの経験で得た強みや得意を再認識し、自己理解を深めるツールです。

キャリアコンサルタント養成講習に参加することで、自分自身のキャリアカウンセリングを行っているような感覚でした。

養成講習が、単なる資格取得のための勉強ではなく、**人生そのものを見つめ直す“内省の時間”**でもあったと感じました。

■養成講習は試験対策ではない

そんな150時間にも及ぶ養成講習ですが、あくまでも法定で定められた受験要件を満たすための講習という位置づけなので、具体的な試験対策講習というものではありません。

なので、試験の時はこうした方がいいとか、試験ではこういう内容が出るから、、、というようないわゆる試験対策講座とは違います。

そうした試験対策は各スクール共に別で用意されていることが多いです。

私の通っていたスクール(リカレントキャリアデザインスクール)では、
養成講習とは別に学科試験対策としての教材が多数配布されたり、試験本番一ヶ月前に学科試験と論述(記述)試験の模擬試験が用意されていたりと、かなり充実した手厚いフォローが印象的でした。

面接試験対策としても、こちらは別料金になりますが、面接に特化した対策講座が用意されていました。

■養成講習終わってからが自分との闘い

以上が養成講習編としてのキャリアコンサルタントへの道のりですが、本当の闘いはここから始まります。

試験までの三ヶ月間の「自己学習」

モチベーションをいかに保つか、膨大な量の学科試験範囲をどうやって勉強するのか、実技試験のための練習はどうするの?

それらを次回、「自己学習編」としてお届けします。
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