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コラム
コーチングを活用する育児教育 ~子どもの可能性を引き出す言葉の使い方~
記事
コラム
kazaar
2026/06/17 07:20
はじめに
多くの親は子どもを愛しています。
そして多くの親は、
子どものためを思って話しています。
しかし現実には、
親が良かれと思って使った言葉によって、
子どもの自己肯定感が下がり、
挑戦する意欲を失い、
自分を信じられなくなってしまうことがあります。
これは親が悪いのではありません。
単純に、
「言葉が人間の無意識にどのような影響を与えるのか」
を学ぶ機会がなかっただけです。
コーチングやNLPを学ぶと、
人は論理だけで動いているのではなく、
無意識に受け取った言葉によって人生が形作られていることが分かります。
そしてその中でも非常に強力なのが
ミルトンモデル
です。
ミルトンモデルとは、
催眠療法家ミルトン・エリクソンが使っていた言語パターンを体系化したものです。
誤解されることがありますが、
催眠とは人を操る技術ではありません。
本来は
「相手の無意識の可能性を引き出す技術」
です。
育児においても同じです。
親が子どもを変えるのではありません。
親が子どもをコントロールするのでもありません。
子どもが本来持っている力を引き出す。
これがコーチング的育児です。
第一章
子どもは受け入れた言葉の通りに育つ
まず理解したいことがあります。
人間は、
受け入れた言葉の通りに変化します。
例えば、
「お前はダメだ」
と言われ続けた子ども。
その子は、
ダメな人間になるのではありません。
自分をダメだと思うようになります。
逆に、
「あなたは工夫できる子だね」
と言われ続けた子ども。
工夫するようになります。
なぜなら、
人間は自己認識通りに行動するからです。
親が何気なく使う言葉
「また忘れたの?」
「何回言えば分かるの?」
「ちゃんとしなさい」
「落ち着きがない」
「だらしない」
「集中力がない」
これらは全て
ラベリングです。
本来の事実は
宿題を忘れた
だけです。
しかし、
「だらしない子」
という人格評価に変わる。
すると子どもは、
宿題を忘れた
ではなく
私はだらしない
になります。
コーチングでは、
行動と人格を分けます。
宿題を忘れたことと、
その子の価値は別です。
これが育児の基本です。
第二章
ミルトンモデルとは何か
メタモデルは
曖昧な言葉を具体化します。
ミルトンモデルは
具体的な言葉を抽象化します。
例えば
子どもが言います。
「僕は算数が苦手」
ここで親が
「そんなことない」
と言うと反発します。
しかしミルトンモデルでは
「もしかすると、まだ自分に合うやり方を見つけていないだけかもしれないね」
と言います。
すると抵抗が生まれません。
断定しない。
可能性を残す。
これが重要です。
第三章
否定命令を使わない
脳は否定形を理解するのが苦手です。
有名な例があります。
金色の象を想像しないでください
想像してしまいます。
まず映像が出るからです。
育児では
「走るな」
「騒ぐな」
「落とすな」
「忘れるな」
を多用します。
しかし子どもの脳には
走る
騒ぐ
落とす
忘れる
が入ります。
そこでミルトンモデルでは
望ましい行動を伝えます。
走るな
↓
ゆっくり歩こう
騒ぐな
↓
静かな声で話そう
落とすな
↓
大切に持とうね
忘れるな
↓
持ち物を確認しよう
教育の本質は
禁止ではなく方向づけです。
第四章
前提埋め込みを活用する
ミルトンモデル最大の特徴です。
「あなたは優しい子ですか?」
より
「あなたはどんな時に優しさを発揮していますか?」
の方が強力です。
なぜなら
後者は
優しい
が前提になっているからです。
子どもは
優しいかどうか
ではなく
どんな時に優しいのか
を考え始めます。
育児への応用例
あなたは責任感がありますか?
↓
最近どんな場面で責任感を発揮していましたか?
頑張れていますか?
↓
最近頑張ったことは何がありますか?
成長していますか?
↓
最近どんな成長に気づきましたか?
前提を変えるだけで、
子どもの自己認識が変わります。
第五章
可能性の言葉を使う
多くの親は結果を見る。
コーチは可能性を見る。
テスト50点
普通の親
「もっと頑張りなさい」
コーチング的親
「どこが前回より良くなった?」
脳は質問に答えます。
改善点を探します。
人間は
注目した方向へ成長します。
失敗を見ると失敗が増える。
成長を見ると成長が増える。
第六章
ペーシングとリーディング
ミルトンモデルの基本構造です。
ペーシング
事実を認める
リーディング
未来へ導く
例
今日は悔しかったね
(ペーシング)
一生懸命頑張ったから悔しいんだね
(ペーシング)
そしてその悔しさは次に上手くなる力になるかもしれないね
(リーディング)
まず共感。
その後に方向づけ。
これが鉄則です。
第七章
自己効力感を育てる質問
子どもに最も必要なのは
能力ではありません。
自己効力感です。
できると思える力
です。
質問例
今までできたことで似ていることは?
前にも乗り越えたことあったよね?
どんな工夫をしたらできそう?
誰の力を借りたらできそう?
これらは全て
無意識にある資源を探しています。
第八章
ミルトンモデルと褒め方
褒め方にも質があります。
能力を褒める
頭がいいね
↓
失敗を恐れる
努力を褒める
工夫したね
↓
挑戦する
過程を褒める
最後まで考えたね
↓
継続する
存在を認める
いてくれて嬉しい
↓
自己肯定感が育つ
第九章
感情教育への応用
感情を否定しない。
怒るな
泣くな
気にするな
ではなく
怒っているんだね
悲しいんだね
悔しいんだね
感情を受け止める。
感情と本人を分ける。
あなたが悪い
ではなく
怒りが来ているんだね
これだけで
メタ認知が育ちます。
第十章
子どもを記憶喪失だと思う
コーチングで重要な考え方です。
人は成功体験を忘れます。
できたことを忘れます。
成長を忘れます。
だから親の役割は
教えることより
思い出させること。
覚えている?
去年はできなかったよね
でも今はできるよね
成長の証拠を見せる。
これが自己効力感になります。
第十一章
失敗を学習に変える
失敗は悪ではありません。
失敗
↓
フィードバック
です。
何が学べた?
次はどうする?
どこまでは良かった?
この質問が重要です。
第十二章
普遍意識を育てる育児
最終的に育てたいのは
優秀な子
ではありません。
普遍意識を持つ人です。
視野が広い
偏見が少ない
全体を見る
創造的
仲間を大切にする
そのためには
親自身がその姿を見せることです。
子どもは言葉よりも
在り方を学びます。
親が人を批判していれば
批判を学ぶ。
親が感謝していれば
感謝を学ぶ。
親が挑戦していれば
挑戦を学ぶ。
親が失敗から学んでいれば
失敗を恐れなくなる。
まとめ
ミルトンモデルを活用した育児教育の本質は、
子どもをコントロールすることではありません。
子どもの無意識に眠る可能性を信じ、
その可能性が自然に発揮される言葉を使うことです。
そのために大切なのは、
否定命令を使わない
前提埋め込みを活用する
ペーシングしてからリーディングする
行動と人格を分ける
成長に焦点を当てる
成功体験を思い出させる
感情を否定しない
可能性を信じる質問をする
ということです。
そして最も重要なのは、
親自身がコーチになることではありません。
親自身が成長し続ける姿を見せることです。
子どもは親の言葉から学びます。
しかしそれ以上に、
親の在り方から学びます。
ミルトンモデルとは単なる会話技術ではありません。
「人には可能性がある」という前提で人と関わる姿勢そのものです。
その姿勢が家庭に根づいたとき、子どもは「何者かにならなければ価値がない存在」ではなく、「すでに価値があり、さらに成長していける存在」として自分自身を捉えられるようになります。
それこそが、コーチングによる育児教育の最も深い価値です。
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kazaar
NLPアンガーマネジメントコーチング / 40代後半 / 男性
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