ストレングス・ファインダー「調和性」を本当の強みに──衝突を解消しチームを一つにまとめる秘訣

ストレングス・ファインダー「調和性」を本当の強みに──衝突を解消しチームを一つにまとめる秘訣

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ビジネス・マーケティング


多くのビジネスパーソンが、仕事やキャリアのなかで「自分には何か足りないのではないか」「改善すべき弱点があるのではないか」と考えがちです。もちろん、改善や学習は大切ですが、それと同じか、あるいはそれ以上に重要なのが「自分の強みにフォーカスする」という視点です。強みを知り、それを伸ばしていくことが、結果として大きなパフォーマンス向上と持続的な成長につながります。

そのためのツールとして、多くの人が活用しているのが『ストレングス・ファインダー』です。米国のGallup社が開発したこの評価ツールは、34の資質(才能)が個々人の中にどのような順番で存在しているのかを測定し、自分ならではの「強みのタネ」を発見する手助けをしてくれます。今回は、その34の資質のひとつ「調和性」に着目し、この資質をどのように“本当の強み”として活かしていけるのか、深掘りしていきます。

「調和性」の特徴とは


衝突を避け、平和的解決を目指す傾向

「調和性」の資質をもつ方は、チームや人間関係の衝突を回避し、皆が穏やかに過ごせる状態を作り出そうとします。争いを好まず、相手の立場や気持ちを素直に受け取り、共通点を見いだして問題を円満に解決しようとするのが得意です。

ビジネスシーンでも、プロジェクトメンバー同士で意見がぶつかった際に、上手にその緊張を和らげる「潤滑油」のような存在になることが多いでしょう。例えば「○○さんの言いたいことはこの部分で、△△さんの意見と重なるところがあるんじゃないかな?」という形で、両者の共通点を上手に言語化して提案できる人は、周囲からも感謝され、信頼を得やすくなります。

積極的に衝突に向かうわけではない

一方、「調和性」が高い人は「衝突を避ける」という意識が強いために、時には自分の意見を引っ込めてしまったり、必要な場面での強い主張を控えてしまったりするケースもあります。そうした行動は、表面的には場を円満に見せるかもしれませんが、結果的に「自分の本心が伝わらない」「周囲には理解されずに終わる」というストレスを生む可能性があります。

「調和性」は、けっして“ただ波風を立てない”というだけの資質ではありません。本来は“いかに共通点を探して合意形成を促進できるか”という建設的な性質を持っているのです。そこを正しく理解し、自分自身でも「どのように強みに転換できるか」を知る必要があります。

組織やチームにおける価値

ビジネスパーソンの視点から見れば、「調和性」の資質は組織運営やチームビルディングにおいて大きな価値を発揮します。衝突が生まれやすいプロジェクトの立ち上げ時や、部門間連携の折衝場面などで、適度に対立を緩和し、共通のゴールを意識づける役割を担うことができるからです。

ただし、「調和性」を活かすには、「相手と自分はまったく同じになる必要はない。むしろ違いを認めた上で、合意形成を進める」というスタンスが必要となります。平和的に解決できるからこそ、じつは“違い”をまるごと受け止める力も鍛えていく必要があるのです。

「調和性」を本当の強みに進化させるために必要な行動・思考


1. 自分の意見を明確にし、相手と本音で向き合う

「調和性」が高い人にとって最大の課題のひとつは、自分の考えや意見を十分に表明しないまま、相手の主張ばかりを受け入れがちになることです。しかし、調和をもたらすためには、まず自分の立場や価値観を自覚し、それを相手に伝えることが大事です。自分の内面をはっきりさせることで、相手も「なるほど、あなたはそう考えているのですね」と認識し、そこから歩み寄りが生まれます。

大切なのは、表面的に“笑顔で受け流す”のではなく、“自分の意見を発信しつつ共通点を探る”という態度です。そうすることで、チームや組織内の対立を本質的に解消する“潤滑油”としての役割を果たすことができるでしょう。

2. 違いを尊重しながら、共通のゴールを再確認する

「調和性」の資質を強みに変えるには、相手との違いを積極的に認めつつ、それでも共通点を探し出す姿勢が必要です。たとえば、意見が対立しているときに「なぜAさんはそう思うのだろう」「Bさんが価値を置いているものは何だろう」と掘り下げていくことで、互いの価値観を認識し合い、共通ゴールを再設定できる可能性が高まります。

このプロセスを通じて、より建設的な関係性が芽生えます。自分と違う意見にイライラすることなく、その人なりの考え方を尊重することで、人間関係をさらに柔軟かつ協力的なものに変えていくことができるのです。

3. 対立の真の原因を掘り下げ、チームが得られる“メリット”を想像する

もし意見が対立している場面に遭遇した場合、「調和性」の強みを発揮して問題の根本原因を探り、相手にも「ぶつかっていることで何を失っているか」を問いかけることができます。「今ここで対立することで得たいものは何だろう?」「合意に至れば、私たちにどんなメリットがあるのだろう?」といった問いを投げかけることができれば、自然と相手も“お互いが納得する方法”に意識を向けられるでしょう。

「調和性」はただ対立を避けるだけではなく、「違いを理解し合った先に、チームとして得られる効果やメリットは何か」を可視化し、合意形成へと導く原動力になり得ます。

4. わざと小さな衝突を経験し“調和力”を磨く

意外に思われるかもしれませんが、あえて小さな衝突や対立を経験してみるのも「調和性」を強みに変えるうえで効果的です。衝突を避けてばかりでは、いつまで経っても自分の意見を主張する練習ができず、本当に必要なときに「調和力」を発揮しきれなくなります。

たとえば、社内のディスカッションで敢えて自分の異なる視点を提示してみるなど、小さなリスクを取ってみることで「衝突の対処法」を身につけていくことができます。自分が対立する立場に立ってみると、「調和性」の視点がどこで活かせるか、自分はどこで譲れるのか、どんな共通点をすくい上げられるのかが、より実感として分かるようになるはずです。

5. 相手の意図や背景を丁寧に“翻訳”してあげる

「調和性」が高い人は、往々にして相手の表情や発言のトーン、言外の意図を敏感に察知することが得意です。そこで終わらせず、周囲に対して「この人はこういう意図で発言しているんだと思うよ」とか「その背景にはこういう事情があるみたいだよ」という形で“翻訳”しながら情報共有してあげると、調和性はさらなる強みへと昇華していきます。

これは社内コミュニケーションやプロジェクト管理において非常に貴重なスキルです。組織やチームの全員が同じように相手の意図を汲み取れるわけではないので、その橋渡しをしてくれる存在は、結果的にビジネスの生産性と品質向上に大いに貢献してくれるのです。

もっと深く自分の強みを理解しよう


ここまで「調和性」の資質について、その特徴と強みに進化させるためのヒントをお伝えしてきました。しかし、ストレングス・ファインダーの34の資質は、あくまでも“自分の強みを理解するための入り口”に過ぎません。資質名の表面的な意味だけを追っていては、本当の自分の強みがどこにあるのかを発見しきれないことも多々あります。

なぜなら、34の資質は“単体”で存在しているわけではなく、人それぞれ異なる“組み合わせ”で発現しているからです。たとえば、「調和性」がトップ5にある人でも、その他の資質が「着想」「最上志向」「分析思考」と並んでいるのか、それとも「共感性」「適応性」「個別化」と並んでいるのかによって、“調和性”の具体的な活かし方は大きく異なってきます。

あなただけの資質の組み合わせを知る重要性

自分固有の資質の組み合わせを理解すると、

意見がぶつかったときに、なぜ自分は「調和」を取りたくなるのか

どういう場面で「調和」を取るときに他の資質(たとえば「共感性」や「アレンジ」など)がサポートし、実行力を発揮できるのか

逆に、どのような組み合わせのときに「調和性」がブレーキとなり、思い切った決断がしづらくなるのか

といったことがはっきりと見えてきます。強みを最大限に発揮し、弱みとして顕在化させないためには、自己理解が欠かせません。

 コーチとの対話によって深まる気づき

「調和性」をはじめとする資質を本当の強みに変えるためには、単なる知識や理論だけでは不十分です。むしろ、自分のなかにある思考プロセスや行動特性を客観的に捉えながら、どう組み合わせれば成果に結びつきやすいかを、具体的にイメージできるようになる必要があります。

そこで活用できるのが、Gallup認定ストレングスコーチとの対話です。

コーチは一方的に教える存在ではなく、あなたの中にある“答え”を導き出すファシリテーターです。質の高い問いかけやディスカッションを通じて、あなた自身も気づかなかったような強みや、本当に活かしたい価値観に出会えるかもしれません。
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