587.上司からの「デスク爆弾」は面倒?

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上司からの「デスク爆弾」は面倒? 雑談に焦点「社長のおごり自販機」のサントリー&専門家に聞く



職場のデスクで仕事をしていると、上司や同僚が話し掛けてくることはありませんか。
その際、お互いに雑談をすることで気分転換になったり、新たな仕事のアイデアが浮かんだりすることがあります。

 一方、新聞の報道によると、欧米では、同僚などのデスクに何の前触れもなく近づいて話し掛けることは迷惑行為と見なされており、「デスク爆弾(デスク・ボミング)」という造語が生まれているということです。
日本でも、仕事中に雑談をするのを嫌がる人がいるかもしれません。

 職場で上司や同僚の仕事を妨げずに、雑談を通じてうまくコミュニケーションを取るコツはあるのでしょうか。
上智大学言語教育研究センター教授の清水崇文さんと、法人向けのコミュニケーション促進サービス「社長のおごり自販機」を展開するサントリー食品インターナショナル(東京都港区)マーケティング部の松本俊さんにそれぞれ聞きました。

雑談は3分程度を目安に
 清水さんに聞きました。


Q.欧米では、仕事中に上司や同僚が突然話し掛けてくる行為を表す「デスク爆弾」という造語が生まれているようです。
国内でも、仕事中に雑談をしたくない人は増えているのでしょうか。

清水さん「むしろコロナ禍でリモートワークが普及したことにより、職場で雑談する機会が失われたため、改めてその大事さに気付いた人が多いと思います。

日本能率協会が行った『2021年 ビジネスパーソン1000人調査』によると、『雑談は業務の生産性を高める』と回答した人が61.1%、『雑談は業務の創造性を高める』と回答した人が60.3%にそれぞれ達しました。
また、全体の76.6%が『雑談は職場の人間関係を深める』、全体の79.5%が『雑談があることは、自分にとってプラス』だとそれぞれ回答しています。

つまり、ビジネスパーソンの多くが、雑談の重要性をこれまで以上に感じていることが分かり、雑談をしたいと思う人は増えていると思われます。

一方、働き方に対する意識が変わったことなども影響し、業務時間中に“不意打ち”かつ“終わりが見えない”会話をされることに対して、負担を感じる人が一定数いるものと推測されます。その結果として『デスク爆弾』という言葉が生まれたのではないかと思います」



Q.職場で雑談をするメリットについて、教えてください。
雑談がある職場と雑談がほとんどない職場とを比べた場合、どのような違いがあるのでしょうか。

清水さん「雑談の本質は、『相互的な自己開示によるラポールの醸成』です。『相互的な自己開示』というのは、『お互いに自分のことを話す』ということで、自身の経験や将来の予定、何かについての意見や考え、自分の感じたことなどを話すことです。

一方、『ラポール』というのは一言で表すと『信頼関係』で、お互いに心が通じ合っていると感じられる状況を指します。
つまり、雑談とは、『お互いに自分のことを話すことによって、他人を身近な存在として認識していき、信頼関係を築いていくこと』です。

職場で、1対1でのラポールが組織のさまざまな場面で醸成されていくと、メンバー間での仲間意識や連帯感が生じるようになります。
それにより、組織の一員としてのアイデンティティーが生まれてきます。
つまり、自分の職場自体が『アウェー』ではなく『ホーム』になるわけです。

こうした職場では、社員の心理的安全性が確保され、萎縮をしないため、社員が実力を発揮できるようになります。
会議中でも気軽に発言できたり、行き詰まったときに早い段階で誰かに相談することができたりするでしょう。
ラポールが形成されている上司と部下では、そうでない上司と部下と比べて、コミュニケーションの質も大きく変わってくると思われます。

些細なことかと思われるかもしれませんが、こうしたことの積み重ねによって、雑談は組織の課題達成や生産性の向上に対して『目に見えない貢献』をしているのではないかと思います。

逆に言うと、心理的安全性が確保されていないと、働く人のモチベーションや組織への帰属意識を低下させ、結果として組織の生産性やクリエーティビティーを損なわせる一因になり得るのではないでしょうか」



Q.職場で上司や同僚の仕事の妨げにならない程度で雑談をするには、どうしたらよいのでしょうか。
話し掛けるのに適切なタイミングはあるのでしょうか。

清水さん「近年、登場するようになったデスク爆弾という言葉は、自分の机で仕事をしているときに誰かが突然やってきておしゃべりを始めることを指しますが、これが嫌がられる理由は先述の通り、“不意打ち”かつ“終わりが見えない”ことです。

そうだとすれば、『不意打ちではなく、終わりが見える』ということを意識すれば、話し掛ける人と話し掛けられる人の双方が、気軽に雑談ができることにつながりやすいと思われます。

では、『終わりが見える』が何分くらいかと言いますと、今回、サントリー食品インターナショナルが展開するサービス『社長のおごり自販機』の利用実態調査を通じて、職場の同僚との適切な雑談時間は『約3分』であるということが見いだされました。
この約3分という時間は、職場において、業務の隙間時間に収まる短さが良い、つまり、ちょっとした息抜きになる一方、業務の邪魔にならないということではないかと思います。

短い時間で雑談を終えることで『もっと話したい』『次はこんなことを話そう』と、繰り返し誘う行動にもつながります。『少し物足りないな』と思えるくらいの短さ(約3分)がちょうどよい、つまり雑談は『腹三分目』くらいがちょうどよいと言えそうです。

心理学では、接触回数が多くなるほど、相手に好感を持つようになる傾向のことを『単純接触効果』と呼ぶのですが、現代の職場では、何時間も同席を強いられる飲み会のような場面での雑談ではなく、3分程度の短い雑談をオフィスで繰り返すことが、社員同士の人間関係を深める上で役立つかもしれません」


サントリー食品インターナショナルは、社員同士の雑談に着目し、2021年に法人向けのコミュニケーション促進サービス「社長のおごり自販機」を開始しました。このサービスを始めたきっかけや狙いについて、マーケティング部の松本俊さんに聞きました。



Q.そもそも、「社長のおごり自販機」とは、どのようなサービスなのでしょうか。サービスの狙いも含めて、教えてください。

松本さん「社長のおごり自販機は、2人の社員が社員証を同時に自動販売機の専用端末にかざすことで、好きな飲料を無料で入手できるサービスです。
飲料の購入時や購入後といった隙間時間に社員同士の雑談を促す狙いがあります。
導入企業さまが社員の飲料代を負担する仕組みで、従業員への福利厚生の一環として活用が可能です。

働き方が多様化し、リモートワーク化が加速する中で、上司・部下・同僚間での仕事以外のコミュニケーション機会が減っていることを社会的な課題と捉えました。


その課題に対し、“自販機でオフィスをちょっとハッピーに”という思いのもと、いつでも手軽に飲み物が買える自販機を通じて、職場内のコミュニケーションのきっかけをさらに増やせないかと考え、社長のおごり自販機を開発しました。
他愛のないおしゃべりから、新しいアイデアが誕生することを期待しています」



Q.「雑談」に焦点を当てたサービスを始めたのは、御社が初めてなのでしょうか。
「社長のおごり自販機」の導入企業からは、どのような意見が寄せられているのでしょうか。

松本さん「自販機による『雑談』に焦点を当てたサービスを開始したのは、当社が初めてです。導入企業さまからは『自販機1台でここまでコミュニケーションが増えるとは思っていなかった』『手軽な福利厚生として導入しやすい』といった声を頂いております。
また、利用者さまからは『気軽に話し掛けやすい』『出社する楽しみが増えた』『初めての人でも話し掛けやすい』といった声を頂いております」



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