本日も記事をご覧いただきありがとうございます。ひろです。
人について考える。
今回のテーマは、
「詐欺」
です。
インターホンが鳴り、玄関の扉を開けると1人の男が立っている。
短髪で黒い眼鏡をかけた男性。
半袖にジーパンという動きやすい姿。
不用品回収業者ってこんな感じなんだ。
学生時代。引越しのバイトをした事があったが、あの時は会社の制服を支給された。
その時のことを思い出す。
「不用品の回収に来ました。冷蔵庫ですよね?」「はい。奥にあるんですけど」
男を部屋に招き入れ、冷蔵庫の前に並んで立つ。
「ずいぶんスッキリとされてますね?」「そうですね。引越しでほとんど運び出したので」
部屋に残っているものは冷蔵庫だけ。のこりは部屋を掃除してゴミを出す作業ぐらい。
男は冷蔵庫をじっと眺めてから、冷蔵庫に触れる。
「なるほど、これは・・・」
なにやら考えている様子。
数分後。
男は神妙な顔で僕の方に顔を向ける。
「こちらの冷蔵庫は型が古いので、うちでは引き取れないかもしれないです」「え!」
突然の申し出に驚く僕。
不用品回収なのに、引き取れない?
「どういう事でしょうか?」「はい。実は・・・」
男が口にした内容。
それは、古い冷蔵庫は特殊な廃棄方法が必要になるため、自分たちでは回収できない。
という事だった。
「え。じゃあどうしたらいいんですか?」
引っ越しを達成するには、必ず冷蔵庫を処分しないといけない僕。
そんな特殊なルールがあるなんて全く知らなかった。
そして、引っ越し作業には退去期限がある。
「お困りですよね・・・。分かりました! とりあえず上司にかけあってみます!」
男は部屋から出て、電話をかけ始める。
「はい。そうなんですよ・・・。はい。でも、そこをなんとか」
電話の相手は上司だろうか。
「はい。分かりました。話してみます」
どうやら電話が終わったらしい。
男が部屋に戻ってくる。
「上司と話したんですが・・・。冷蔵庫の処理には、追加で費用がかかってしまうんです。それでもよろしければという話になりました」「本当ですか!」
やった! これで計画通りに引っ越し作業を終えることができる。
「ちなみにいくらぐらいですか?」「はい。こちらですね・・・」
男は手元の電卓をはじいている。
提示された金額は、
「3万5千円」
僕が注文した不用品回収のウェブサイト。
そこに書かれていた記述は、高くても1万円以内。
実際に来た男の提示額は3万円を超えている。
「高いですね」「はい、今回は特殊なケースなので」
男はたんたんと話している。
引っ越しの期限も迫ってるし、早めに処理したい僕。
また別のところで頼むのも面倒だし・・・。
「分かりました」
僕はお金を支払ったのでした。
追伸 皆さんお分かりだと思いますが、冷蔵庫の処分に3万円もかかりません。
僕がこの詐欺を経験したのは学生時代。
つまり、約20年前です。
ここ最近で話題になった、
「劇場型詐欺」
という詐欺の先駆けですね。
知識のない人間を不安にさせて、電話で一人芝居の演技。
会社を何とか説得して、依頼者に仲間だと思わせておいて、多額のお金を請求する。
依頼人も、目の前で自分のために電話してくれる人間が、詐欺をしているとは思いません。
そう、
詐欺というのは気づかないうちにかかっているケースが多いんですよね。
今となってはいい勉強ですが、当時の僕にとっては痛い出費でした。
皆さんも、お気をつけください。