需要と効率のバランス

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本日も記事をご覧いただきありがとうございます。ひろです。

人について考える。

今日のテーマは、

「役割」

です。




「先輩、昨日配達行きましたか?」
「行ったけど。どうかした?」

祝日だったのでそれなりに忙しかった気がする。

「なんかロングの案件ばっかりだった気がするんです」

ロング?

「ロングって何?」
「配達距離のことです。ショートとかロングって言いますよ」

どうやら配達用語らしい。

「ショートってどれくらい?」
「人によってだとは思いますけど、だいたい2~3kmがショート。それ以降はロングになると思います」

へぇ~。知らなかった。

「ロングが多いとなにかあるの?」
「配達エリアが遠いので、いつもと違ったエリアに行くことになるんですよ!」
「あ、確かに。たまに知らないエリアで配達することがあるかも」

気付いたら、知らない配達エリアで配達をしてる時がある。

「先輩、もしかして。アプリの通知で言われるままに配達してませんか?」
「基本的にはそのまま受け入れてるけど」
「効率悪いから絶対やめたほうがいいですよ!」

知らなかった・・・。

「例えば、自分が忙しいエリアで配達をしていたとして。遠くに配達に行ったらどうなると思います?」
「忙しいエリアから離れるから・・・。案件が少なくなるってこと?」
「そうです! 遠くに行った分、距離に報酬がつくんですが、その後の収入が減る可能性が高いんです!」

なるほど。

「だから、ショート。短い距離の配達を繰り返したほうが、忙しいエリアでずっと仕事ができるんです」
「へぇ~。みんな考えて仕事してるなぁ」

ちょっと感動。

「絶対にいつも配達している区域でやった方がいいですよ。道も覚えられますし、最短距離とかも分かってきますから」
「確かに。知らない土地に行くと、道が把握できない時あるね。配達先が川の向こうで橋がないとか」

橋を見つける時間もタイムロスにつながる。

「そうです。やっぱり仕事には効率を求めないと!」

となると、疑問が1つ浮かんでくる。

「もし、みんなが遠距離の案件を嫌がったら。その依頼ってどこに行くんだろう?」

後輩の言うようにショートの案件が人気だったら。

ロングの案件を好んで取る人がいるとは思えない。

「分かんないですけど」
「お客さんが配達して欲しいっていう需要はあるのに、配達員は効率を求めて引き受けませんって。そんな案件があったりするのかな?」

そういう場合はどうなるんだろう。

「お店は引き受けてるし、売上につながるから届けたい。でも、人気のない案件だから配達する人がいない。これをお客様に説明してるとしたら、なんかせつなくない?」
「まぁ、でも。しょうがないんじゃないですか」

アプリでみんなが配達員になる時代が来たのに。

便利な時代になっているのに、そこは変わらない。

そう思うと、僕は不思議な気分になったのでした。

追伸
 飲食店で働いていた時、

接客が上手く、人とたくさん会話をして交流を広げるが、いい加減な部分が多々見られるA君。

口下手で、人と会話するのが苦手。でも、1つずつ確実に仕事をこなして覚えていくB君。

「どっちが店に貢献しているか?」

という議論が、飲みの席で交わされた事があります。




皆さんはどう思いますか?

飲食店は接客が大切だから、A君。

将来性で言ったら、B君だ。

さまざまな意見があると思います。




そして、

この時の議論の結末は、

「両方必要」

だったんです。




そうなんですよね。

飲食店で社交性が必要なのはもちろんですし、地道に雑用をこなして仕事を覚えていく。真面目に取り組んでいく人間も必要です。




要はバランスなんですよね。




どちらか片方が欠けても、店は不安定になります。

社交性が欠ければ接客がおろそかになりますし、

真面目さが欠ければ、店の管理がおろそかになります。




ショートとロングの話を聞いた時、なぜか昔の話を思い出しました。




お客様が満足するためには両方必要。

そして、

その仕組みを作るのは店ではなく、アプリの仕事になっています。

世の中の仕組みは変わっても、根幹の部分は変わらないのかもしれませんね。


















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