こんな経験をしたことがあります。私は数名のお子さんを預かり、公園に出かけました。暑い夏の日の午後のことです。
コロナの影響で、なかなか外出もできないお子さんたちを広い公園で思いっきり遊ばせてあげたいと思いました。
公園には噴水があり、小学生くらいまでのお子さんはみんな頭から水をかぶって大はしゃぎできる公園です。
公園に着くと、ちょっと異様な光景でした。
30台ほどの自転車が、公園敷地内にずらっと並べられていて、水場の周りには
親子連れの大群がゴチャっと固まっていました。
「これは、何か幼稚園などのイベントでもあったのかな?」と思ったくらいです。
しかし、並べられた自転車はボール遊び用の広場をなかなかに圧迫し
子供たちが激突して怪我をしてはいけませんから、近くでお喋りをしていた
お母さんに声をかけました。
「今日は何かの集まりですか?それとこちらの自転車は皆さんが置かれたものですか?」
お喋りに夢中になっていたお母さんは、なぜか目を釣り上げ
「別に集まりなんかしてないですよ。自転車なんて知りません。」
「あ、自転車でいらしてないんですね?」
「これはうちのですけど、何なんですか!」
(と近くにあった自転車を指さした)
「これから、小学生がボール遊びをしようと思っているのですが・・」
と私が言いかけると
「じゃ、今日はボール遊びしなければいいでしょう!」となかなかの剣幕
なぜ、この人は怒っているのでしょう?
それに気がついたその方のお子さんが
『ママ、どうしたの?』と駆け寄ってきました
「何でもないよ、お話してただけよ」
『この人誰?』(私のことです)
「知らない人だから、気にしなくていいのよ」
と、お子さんを遊びに誘導して私から離れていきました。
よく覚えてますね?と思われたと思うのですが
あまりに衝撃的だったので、鮮明に覚えているんです。ビックリしました。
そのお母さんとお話ししていた他のお母さんは何も答えず
捲し立てるお母さんの後をついていきました。
仕方なく、私は他のお母さんのところへ行き、同じように質問しました。
すると
「あ、集まりかは知らないですけど自転車は私のがそこにありますよ」
と仰るので、また同じように「これから小学生が・・・」と
話をすると
「そうですか、大丈夫ですよ?」という返事が返ってきました。
私の頭の中はクエッションマークでいっぱいになりましたよ・・・
これはダメだと思い、私が連れてきたお子さんたちには
「自転車から離れて遊ぶ工夫をしようね」と話しました・・・が
役所に電話して、注意に来てもらったほうがいいかな?とか
警察は介入できないよね・・・など
お子さんたちを見守りながら、そんなことを考えると同時に
『いったい、このお母さんたちはなぜそんな大人になったのだろう?』
と思わずにはいられませんでした。
連れてきたお子さんたちは
「ここは自転車置き場じゃないよ」「こんなにたくさん並べて邪魔だと思わないのかな?」など、正論が飛び交います。
「そうね、今日はどうしちゃったのかしらね?」
と1台も置かれていない自転車置き場に目をやりながら答えました。
実は、公園にこうしてお子さんたちを連れて行くと
たびたびこうした場面にでくわします。
今回特に「困ったことだ」っと思った理由は、30台程の自転車はこれといって何かの集まりがあったわけではなく、数台止まっているのを目にしたお母さんが、『じゃ、いっか』っという甘えが重なり、こんな数になったのでしょうね。お帰りの様子を見ていると、みなさんバラバラで知人のようではありませんでした。
そうした行動をお子さんが見ていないわけないんですよね。
お子さんをお預かりする立場だとよくわかるのですが、どんなご家庭で
どんなお母さんなのかが鏡のように見えてきます。怖いですね。
常に正しい判断ができなくても仕方ありません。しかし他人に迷惑をかけたり
注意を素直に受け入れられない親御さんの元で、お子さんだけが素直で
良心的な行動ができるわけもなく、お子さんにだけそれを求めるのはおかしな話ですよね。「子は親の鏡」とはよくいったものです。
さて、学習塾を経営していますので、どうしても勉強の話になってしまうのですが、こうした親御さんの影響を受けて育つとどうなるか?
統計を取ったわけではなく、あくまでも私の私見と経験からのお話ですが
いくらお金と時間をかけても、一定のところから伸びません。
理由は明確で、素直ではないからです。
言われたように解いてみよう。書いてみよう。考えてみよう。
些細なミスが積み重なり大きな損失になりますが、それらを受け入れる素直さがあるかないかで結果は大きく変わっていきます。
また、親御さんが小さなことにも気を配り、考えて行動する習慣がると
それはそのままお子さんに影響します。
机の上の消しかすをまとめて手のひらに収め、帰りがけにゴミ箱に捨てる
という行動がスムーズなお子さんもいる反面、消しかすなど気にも止めないお子さんや、気がついているけど、面倒なので床に払って見なかったことにするお子さん・・さまざまです。そんな時、「ゴミ箱に捨ててね」という声がけにどう反応するか?そんな時に見えてくるんです。
ゴミ箱に捨てるように強制することは簡単です。しかしそれでは子供は伸びません。
子供は見ているのもです。私も常に気をつけて生活したいと思います。