キャリアコンサルタント資格を取った。
学びも続けている。
頭では「そろそろ動かなければ」と思っている。
それなのに、なぜか最初の一歩が出ない。
求人を見ても応募できない。
発信しようとしても手が止まる。
サービスを作ろうとしても、なかなか出せない。
そんな時、心の奥ではこんな気持ちが動いていることがあります。
「失敗したくない」
この気持ちは、決して珍しいものではありません。
むしろ、真面目で責任感が強い人ほど、この気持ちは強くなります。
そして実際、キャリアコンサルタントとして活動していない理由には、
「他の仕事などで忙しく、自分自身に時間的余裕がない」
「自分自身の専門的スキル・知識に自信がない」
「周囲にキャリアコンサルティングの仕事(ニーズ)がない」
といったものが挙がっています。
つまり、動けない背景には、時間や環境だけでなく、「失敗したくない気持ちにつながりやすい不安」が複数重なっているのです。
失敗したくないと思うのは一概に悪いことではありません。
まず最初にお伝えしたいのは、ここです。
失敗したくないと思うのは、一概に悪いことではなく、むしろ自然なことかもしれませんし、キャリアコンサルタントという仕事を軽く見ていないからです。
人の働き方、人生の節目、迷い、不安に関わる。
そう考えると、
中途半端な状態で相談に乗っていいのか?
自分の言葉で相手を傷つけないか?
求人に応募しても通らなかったらどうしよう?
発信しても反応がなかったら恥ずかしい?
そんな気持ちが出てきます。
この感覚は、とても自然です。
ただ、その自然な感覚や感情が強くなりすぎると、今度は「失敗しない方法が見つかるまで動けない」という状態になってしまいます。
※失敗しない方法や失敗しないスキルは、実践の場を持つことや失敗の経験なしに習得できるものでしょうか?(是非ご自身に問いかけてみて下さい。)
理由1 最初の一歩に「正解」を求めすぎてしまう
失敗が怖い人ほど、最初の一歩に正解を求めがちです。
最初は就職で入るべきか?
それとも複業の方がいいのか?
発信を先にすべきか?
実績づくりを先にすべきか?
まずは何をサービスにすべきか?
こうしたことを一つずつ丁寧に考えるのは悪いことではありません。
でも、最初から間違いのない一手を選ぼうとすると、逆に動けなくなることがあります。
実際、調査の自由記述でも、資格取得後に
「活躍の場を広げてほしい」
「仕事を斡旋する仕組みがほしい」
「経験が積める場所がほしい」
という声が多く見られます。これは裏を返せば、多くの人が「自分一人で正解の入口を見つけにくい」と感じているということでもあります。
※第三者の力を適宜借りましょう!!
理由2 失敗を「経験」ではなく「向いていない証拠」と受け取ってしまう
これも大きな理由です。
たとえば、
求人に落ちた
ブログを書いたけれど反応がなかった
面談でうまく話せなかった
サービスを出したけれど申し込みがなかった
こうしたことが起きると、必要以上に落ち込んでしまう人がいます。
※メンタル面をコントロールできるスキルや思考方法を身に付けることも非常に大切です。
でも本来、こうしたことは向いていない証拠ではなく、調整が必要なポイントが見えた経験です。
私も、キャリコンデビューを目指して活動していた時期、人事経験や実務経験の不足もあり、応募書類が通らず42連敗しましたが、(当時はかなり落ち込みましたが)もし、この42回の不採用を「自分には無理」「自分は向いていない」と解釈してあきらめてしまっていたら、「今」はなかったと思います。
失敗が怖い人は、この「解釈」で損をしやすいのです。
理由3 年齢や経験を考えるほど、「今さら失敗できない」と思ってしまう
ミドルシニア世代の方ほど、この感覚は強いかもしれません。
若い頃なら、
「まずやってみよう」
で済んだことも、50代、60代になると、
この年齢で恥はかきたくない
未経験で落ちるのはつらい
失敗したら立ち直れない気がする
家族や周囲にどう見られるか気になる
と感じやすくなります。
特に、これまで仕事でそれなりに責任を担ってきた方や成功体験がある方ほど、「初心者として失敗する自分」を受け入れにくいことがあります。
でも現実には、キャリアコンサルタントとしてのデビューは、年齢を重ねていても試行錯誤の連続です。
試行錯誤(失敗経験を積み重ねること)をすることこそが成功の秘訣であり、年齢を重ねているからこそ、「最初からうまくできなければいけない」という捉え方をリセットする必要があるのです。
理由4 失敗のコストを大きく見積もりすぎている
失敗したくない時、人は失敗した時のダメージを実際以上に大きく考えがちです。
たとえば、
求人に落ちたら終わり
一度反応が悪かったら信用がなくなる
最初の面談でうまくできなかったら向いていない
サービスが売れなかったら才能がない
自分の経験には価値がない
でも、実際にはそこまで決定的ではありません。
むしろ本当に大きいのは、何も試さずに時間だけが過ぎていくことです。
調査の自由記述でも、
「資格を取得してもそれを活かす場がない」
「収入を得る方法がわからない」
「会社員として働いているので活動時間の確保が難しい」
といった声が見られますが、失敗を恐れて止まり続けると、ますます次の一歩が重くなってしまいます。
理由5 「本格デビュー」だけをスタートだと思っている
これも見落とされがちなポイントです。
失敗が怖い人ほど、
「ちゃんとした形で始めないと意味がない」
と考えがちです。
でも、スタートはもっと小さくて構いません。
たとえば、
ロープレ相手として関わる
モニター相談を受ける
勉強会で話してみる
趣味や人生経験を切り口に小さな相談の場を作る
占いや自己理解コンテンツを入口にして、キャリア整理につなげる
自分と同じように資格取得後に迷っている人の伴走役をしてみる
こうしたものも、十分に入口になります。
最初から「私は完成したキャリアコンサルタントです」と名乗る必要はありません。
小さく始めながら、支援の形を育てていくことも立派なデビューです。
スモールステップを大切にしましょう!!
理由6 失敗しないために準備し続け、行動の期限を決めていない
失敗したくない人は、準備する力が高いことが多いです。
勉強もするし、情報収集もするし、慎重に考えます。
でも、その力が強すぎると、
もう少し学んでから
もう少し自信がついてから
もう少し整ってから
となりやすいのです。
準備そのものは大切です。
けれど、期限のない準備は、行動の先送りと見分けがつきにくいことがあります。
実際、報告書でも、活動していない理由の中には、時間の不足や自信の不足など、本人がある程度コントロール可能な要因があり、それらについては「できれば開始(再開)したい」「開始(再開)したいが当面難しい」という意向が多く示されていました。つまり、やりたい気持ちはあるのに、動けないまま止まっている人が多いのです。
では、失敗したくない気持ちとどう付き合えばいいのか?
私は、失敗したくない気持ちをなくす必要はないと思っています。
必要なのは、その気持ちを持ったままでも動ける形に変えることです。
1.「失敗しない」ではなく「小さく試す」に変える
最初から「絶対成功しよう」と思い過ぎないことです。
応募、発信、面談、サービス設計も、全部「試作版」で始めればいいのです。
2.失敗の単位を小さくする
1回の不採用、1回の反応の薄さ、1回の面談のぎこちなさを、人生全体の評価にしないことです。それは単なる1回分の経験です。
3.一人で抱え込みすぎない
失敗が怖い時ほど、頭の中だけで考えると不安が膨らみます。
先輩に聞く、ロープレする、相談する、フィードバックを受ける。
そうすると、失敗の見え方が変わります
まとめ
最初の一歩を重くしているのは、能力不足ではなく「失敗の扱い方」です。
失敗したくない。その気持ちは、とても自然です。
そして、その気持ちがあるのは、あなたが真剣かつ責任感が強いからです。
ただ、
最初の一歩に正解を求めすぎる
失敗を向いていない証拠だと受け取る
年齢の分だけ「今さら失敗できない」と思う
失敗のコストを大きく見積もる
本格デビューだけをスタートだと思う
準備し続けて期限を決めない
こうしたことが重なると、最初の一歩はどんどん重くなります。
でも実際には、資格取得後に動けない人の多くが、時間、自信、ニーズの見えにくさ、経験不足といった現実的な壁の前で止まっています。
そして、その壁は「向いていないから」ではなく、小さく始める設計がまだできていないだけのことも多いのです。
「失敗が怖くて、何から始めればいいか決められない」
「自分に合う小さな一歩が分からない」
「頭では分かっていても、行動に移せない」
そんな方は、まずは現状整理から始めてみてください。
失敗しない人が前に進むのではなく、失敗の扱い方を変えた人が前に進みやすくなるのだと思います。
一緒に頑張っていきましょう。
ご相談はお気軽に!!