少龍の本棚 No.9 ソードアートオンライン

記事
小説
今や、アニメ、ゲーム、劇場版と売れに売れてる作品だが、これも原作はライトノベル。しかも、元はWeb小説である
この作品が凄いなと思うのは、まだVR(仮想現実)がまだまだ世間に広く認知されていなかった頃に、VRゲームの世界から出られなくなり、しかもゲームの中での死=現実世界での死という世界を作り出してしまった所だと思う。
今やVRも広く認知されて、VRゴーグルなんてものも出てきているが、この作品がネットに投稿された2002年〜2008年はまだまだ一般的でなかったと思う。
この作品のテーマは「現実の自分と仮想現実の自分とは?」だと私は思う。よく、ネット上での自分のキャラと現実での自分のキャラを意図的に変えているという話を聞く。(現実の世界では、内気、でもネットだと気が大きくなってオラオラ系とか)でも、どちらの自分も実は本当の自分でその人の一面を出しているに過ぎないと私は思う。この作品でも、主人公がヒロインの一人とゲーム内で「結婚」するのだが、現実の世界に戻ったらこの関係も終わってしまうのではないかと危惧する主人公にヒロインは「現実に戻ったら、また好きになるよ」という。訳あって、この二人が再会するのは主人公がゲームから脱出して少し後の事になってしまうが、無事恋人同士になれる。私はこの再会のシーンがすごく好きだ。
ラノベといって侮ってはいけない。ネット社会が発達し熟してきた今読みたい小説だと思う。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す