なのに、昨日までとは違う重さ

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コラム
朝の光が、カーテンの隙間から差し込んだ。

凪は目を開けて、
一瞬だけ昨夜のことが夢だった気がして、
すぐにスマートフォンを探す。

画面をつけると、
一番上に残っているメッセージ。

「また明日」

胸が、ふわっと軽くなる。

——夢じゃなかった。

布団から起き上がり、
制服に着替えながら、
鏡に映る自分を見る。

いつもと同じ顔。
なのに、目だけが少し違う。

期待している目。

学校へ向かう道は、
昨日より少しだけ明るく見えた。

教室に入ると、
ざわざわとした朝の空気。

凪は自分の席へ向かいながら、
無意識に探してしまう。

——悠真。

いた。

窓側の席で、
いつも通りノートを広げている。

その瞬間、
悠真が顔を上げた。

目が合う。

ほんの一秒。

なのに、
昨日までとは違う重さ。

逸らしたのは、ほぼ同時だった。

心臓の音がうるさい。

席に座っても、
視線が気になって仕方ない。

すると、
机の上に影が落ちた。

「……おはよう」

悠真の声。

凪はゆっくり顔を上げる。

近い。

昨日より、近い。

「お、おはよう」

短い挨拶。
それだけなのに、空気が甘い。

「昨日さ……」

言いかけて、悠真が止まる。

周りにはクラスメイト。

少し気まずそうに、
それでも笑う。

「放課後、ちょっと話せる?」

凪の胸が跳ねる。

昨日の続き。
今度は、逃げ場のない続き。

「……うん」

その返事を聞いて、
悠真は安心したように小さく息を吐いた。

そして自分の席へ戻っていく。

凪はしばらく動けなかった。

——なにを話すの?

——また、近づくの?

でも不安より、
楽しみの方が大きかった。

恋はもう、
静かなだけじゃない。

ちゃんと動き出していた。
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