行政書士の終活支援業務

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法律・税務・士業全般
行政書士は、権利義務や事実証明に関する書類作成のプロフェッショナルです。その専門性を活かし、ご本人が元気なうちから将来に備える「終活」において、非常に幅広い支援を行うことができます。
行政書士が業務として行える主な終活支援は、以下の4つの柱に分類できます。

1. 遺言書の作成支援(想いを形に残す)
ご自身の財産を「誰に」「どれだけ」渡したいか、将来の争いを防ぐための遺言書作成をサポートします。
自筆証書遺言の起案・作成指導
法的に有効な要件を満たす遺言書の書き方をアドバイスし、下書きの作成を手伝います。法務局での保管制度利用のサポートも行います。
公正証書遺言の作成支援
 公証役場との打ち合わせ、必要書類の収集、証人(2名必要)の手配や証人への就任など、確実性の高い公正証書遺言の作成をトータルでサポートします。
遺言執行者への就任
 遺言書の内容を確実に実現するため、遺言の中で行政書士を「遺言執行者」に指定しておき、相続発生後に手続きを代行します。

2. 相続手続きの準備・支援(残された家族のために)
相続発生後にご家族が困らないよう、事前の準備や発生後の煩雑な手続きを支援します。
相続人の調査(戸籍収集)
相続人が誰であるかを確定させるため、出生から死亡までの連続した戸籍謄本等を職権で収集します。
相続財産の調査
不動産、預貯金、有価証券など、どのような財産がどれだけあるかを調査し、財産目録を作成します。
遺産分割協議書の作成
相続人全員で話し合った遺産分割の結果を、法的な書類として作成します。
銀行口座の凍結解除・解約支援
金融機関での預貯金の名義変更や解約手続きに必要な書類作成等を支援します。

3. 生前の契約・対策(将来の不安に備える)
認知症などにより判断能力が低下した場合や、亡くなった直後の事務手続きに備える契約書を作成します。これが行政書士の大きな強みです。
任意後見契約
 将来判断能力が不十分になった時に備え、あらかじめ支援してくれる人(任意後見人)と支援内容を決めておく公正証書契約の作成を支援します。
見守り契約
定期的な電話や訪問を通じて、ご本人の健康状態や生活状況を確認する契約です。任意後見契約が発効するまでの期間を補完します。
財産管理委任契約
判断能力はしっかりしていても、身体が不自由で銀行に行けない場合などに、財産管理や支払いを代行してもらう契約です。
死後事務委任契約
亡くなった後の葬儀、埋葬、納骨、役所への届出、遺品整理、病院の支払いなどの事務手続きを第三者に依頼する契約です。

4. その他の支援
エンディングノートの作成支援
法的な効力はありませんが、介護や延命治療の希望、家族へのメッセージなどを整理するエンディングノートの書き方相談や作成をお手伝いします。
尊厳死宣言書(リビングウィル)の作成
将来、回復の見込みがない末期状態になった際、延命措置を差し控えるよう希望する書面の作成を支援します。

※重要:他士業との連携と注意点
行政書士は書類作成のプロですが、法律で他士業の独占業務とされていることは行えません。その場合は、信頼できる専門家と連携してサポートします。
できないこと
相続人間で揉めている・紛争性のある案件の交渉・仲裁(→弁護士の業務)
不動産の名義変更(相続登記)の申請代理(→司法書士の業務)
相続税の申告・納税に関する相談(→税理士の業務)
行政書士は、終活全体の相談窓口となり、必要な手続きを整理した上で、ご本人の希望に合わせて適切な契約書を作成したり、他士業へ橋渡しをしたりする役割を担います。

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