イラストレーターという仕事

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コラム
先日から厚塗りの練習やパルミーでの技術革新、他のイラストレーター様の模写をしている中で、ふとイラストレーターという仕事は何だろうか、顧客に何を提供しているのか、自分はこの仕事をするにあたり何を大事にしているのか・・・
色々と過去を振り返りながら考えました。

と、その前に
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先日よりずっと模写している中で、キャラの表情をもっと豊かに描いてみたいと思い、数十分でラフだけ描いてみました。
なんかぎこちないけど以前描いていたものよりも柔らかくなっている気がする。。。
模写をしているのは無駄ではないのだと実感しましたww


さて話を戻しますと、私の思うイラストレーターの仕事というのは単純にイラストを描いて納品して終わりではないと思うのです。
私は副業イラストレーターでもう10年近く活動しています。様々な顧客と巡り合い、様々な仕事をさせて頂きました。
細部にこだわって描きこみまくったイラストもあれば、スピード重視でざっざっと描いたものもあります。個人的にはR18系のイラストの依頼が多く、女性の体のラインや黄金比なども研究したときもありました。

その年数の割りにそこまでイラストは上手くないのが辛いところですが、おかげ様でイラストの仕事は尽きる事なく、リピーター様にも恵まれております。


イラストレーターとして仕事を行うにあたり、重要なのは「絵がめちゃくちゃ上手いこと」ではないと思います。単純に絵がめちゃくちゃ上手くて仕事が入るイラストレーター様はほんっとに羨ましいですが、私ではその立場に行き着くことはできないと思いますし、おそらくほとんどの人が私と同じ、神絵師を目指している凡人クリエイターなのではと思います。
※大変失礼な言い方になり申し訳ございません。

でも、神絵師でなくとも絵の仕事はたくさん入ってきます。現に私も本日まで2ページの漫画のお仕事をさせて頂いており、納品し終わったところで模写やブログを記載しております。
すなわち、顧客は神絵師ほど上手くなくとも良いという風に考えているからなのではないでしょうか。


では、その大衆の中で、絵のクオリティもまずまずな私になぜ絵の仕事を頂けるのかということを考えたとき、私が大事にしているポイントと顧客に評価されているポイントが一致していることではないかと感じました。

それは、まず第一に私が絶対に大事にしていること

①こまめな進捗報告
私が会社員をやっているおかげで上司や顧客に対してこまめな進捗報告を徹底しています。案件の進み具合や都度発生する質問事項など、顧客と密に連絡を取り合うことより互いの信頼関係が生まれます。
イラストの仕事も同じで、今日ちょっと進んだだけでも今日の成果として成果物を添付してメールします。その成果物を確認された顧客は、自分の案件が忘れられていないということを認識し安心させるとともに、都度発生する軽微な修正にも対応できます。

②最速納品
顧客から「時間はあるからしっかり描いて」と言われてもゆっくりせず、かなり早く作業を進めて納品日よりも早く納品することを心がけています。
クリエイターさんの中には自分のこだわりが強すぎて亀のような筆の遅さもいると聞きますが、自分のこだわりを捨ててでも最速で仕上げるべきだと思います。なぜなら、自分の中で完成度が80%だったとしても、顧客にとっては100%かもしれません。①に通ずるのですが、こまめに進捗を送り、どの程度の完成度を求めているのかを確認し、80%にするのか60%でも大丈夫なのかをすり合わせるべきです。

③ヒアリング
顧客の要望は絶対に無視できません。BAD評価がつくと後々の案件に響いてきます。構図がピンとこないならラフで2案だしてもいいかもしれません。


などど聞かれてもいないことを熱く書いてしまいましたが、大事なことは絵のうまさではなくコミュニケーション力とリスク管理だと思います。
ここでいうリスク管理とは「ぼちぼち進捗データ送っとかないと催促の連絡くるかも」ということです。どの仕事でもそうですが、顧客から催促の連絡が来た時点でその案件や商談は一気に不利になります。
「発注したイラストどうですか?」と聞かれ「すみません。まだ着手していません。来週からします」というパターンと、聞かれる前に「すみません。ご発注頂いたイラストがまだ忙しくて着手できていません。来週からします」とでは心象が大きく違いますよね。

つまり、イラストレーターとしての仕事というのは、他の仕事と同様に、対人関係の上に成り立っている仕事であり、決して絵が上手いからなれる仕事ではないということだと思うのです。
だからといって絵が全くの素人では相手にもされませんから、日々の技術向上は必要ですが。

上の3点を守れば、顧客から信頼を得てリピーターが増えてくるのではと思います。


最後に、これから絵の仕事を始めたい人へのアドバイス。
イラストレーターになってみたい、絵でお金をもらいたい、副業で絵を描いて小遣いを稼ぎたい。
そんな風に思って日々絵を練習している方、練習はその辺でやめて、今すぐにココナラやskillots、ランサーズなどを駆使してマイページを開設し、募集案件に提案すべきです。
今までイラストレーターになりたいと言いながらずっと練習している人をたくさん見ましたが、彼らはいつになってもマイページを開設せず、黙々とツイッターやピクシブに絵をあげ続ければ問い合わせがくると信じています。
受け身では仕事は来ません。ましてや実績もないこれから副業始めたい人ではなおさらです。
絵のスキルアップは仕事を通じてスキルアップしますし、自然と上手くなります。筆が遅いと思うのは今だけです。仕事の絵は成果、納期至上主義に揉まれて速くなりますから。
それにツイッターやピクシブから直接商談をもらった方がいい。手数料がかからないと考える人もいるでしょうが、私は個人間取引ほど怖いものはないと思います。
それは食いっぱぐれや個人情報漏洩の可能性もあるからです。ココナラは契約金額から22%とられますが、食いっぱぐれがないですし、そもそもコミケでいうところの場所代という、売買取引のきっかけとともに案件の集客を行ってくれているのですから22%は高くないと思います。
ココナラの回し者ではないですし手数料もっと下げてほしいのは本音ですが。。。

よりイラストの仕事、業界が盛り上がってくれることを祈ります。




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