大好きなパートナーや、大切な家族。
それなのに、なぜか甘えやイライラが先走ってしまい、心にもないきつい言葉をぶつけてしまう。
後になってから「どうしてあんなことを言ってしまったんだろう」と、激しい自己嫌悪に襲われることってありますよね。
外ではあんなに穏やかに、周りの人に気を遣って優しくできているのに、どうして家の中ではこんなに醜い感情が溢れ出てしまうのかと、自分の器の小ささに泣きたくなる夜もあるかもしれません。
でもね、まずはその「自己嫌悪に陥る」ということ自体が、あなたが本来とても優しくて、相手のことが本当に大切だからこそ起きている証拠なのだと、僕は思います。
どうでもいい相手なら、ぶつかった後にそこまで深く悩んだり、自分を責めたりはしないはずですから。
実は、心理カウンセラーとして多くの方のお悩みを伺う中で、この「親密な相手ほど感情をぶつけてしまう」というご相談は、本当にたくさんお受けします。
人間は、外の世界で一生懸命に頑張れば頑張るほど、心の中にたくさんのエネルギーを消耗して帰ってきます。
職場や友人関係で「いい人」を保つために、知らず知らずのうちに自分の本音や我慢をギュッとため込んでいるのです。
そうして心がパンパンになった状態で帰る場所が、いちばん安心できるはずの家族やパートナーの元なんですね。
「この人なら、本当の私を受け止めてくれるはず」「ここなら、少しくらい鎧を脱いでも大丈夫」
そうした無意識の甘えや、絶対的な信頼感があるからこそ、外では完璧に閉じていた感情のダムが、決壊するように溢れ出てしまうのです。
いわば、心が完全に油断できるくらい、相手を信頼しているからこその甘えの裏返しなんですね。
だからといって、ぶつけていい理由にはならないと、また自分を責めてしまうかもしれませんが、まずは「それだけ心が限界まで頑張っていたんだな」と、自分の心の疲れに気づいてあげることが大切だと、僕は思います。
もし、また大切な人にトゲのある言葉を投げそうになったときは、ほんの少しだけ深呼吸をして、自分の内側に目を向けてみてください。
あなたが本当に伝えたかったのは、怒りや非難の言葉ではなく、「本当はもっと話を聞いてほしかった」「寂しかった」「ただただ、疲れているんだ」という、寂しさや助けを求めるサインではないでしょうか。
感情をぶつけてしまった後は、お互いの心が落ち着いたタイミングで、「さっきはきつい言い方をしてごめんね、本当はちょっと疲れていたんだ」と、素直な言葉を一つだけ添えるだけで、関係は少しずつ柔らかくなっていきます。
自分を責め続ける必要はありません。
不器用ながらも、毎日を一生懸命に生きている等身大の自分を、まずは少しずつ許してあげてくださいね。