『心に突き刺さっている批評はなんだろう』

記事
コラム
『そこまで言うか
そこまで言ってくれるか』
沢辺雪祈映画『BLUE GIANT』

出典)
原作:石塚真一
監督:立川譲
配給:東宝映像事業部

 毎年のことではありますが、この時期は毎年忙しく、なかなか仕事以外に時間を割くことができません。
 そんななかでも、なんとか映画を1本観に行く時間は確保することができました。
 『BULUE GIANT』という映画で、以前他の映画を観に行ったとき予告編で知り、「映画館で観たら面白そうだなぁ」と思った作品です。
 同名の漫画が原作で、世界一のジャズプレーヤーを目指す青年を中心とした物語です。
 私は存じ上げなかったのですが、“音が聞こえてくる漫画”と読者を魅了しているとのことです。

 冒頭のセリフは、映画の中で主人公とグループを組むピアニストの沢辺が、とある場面の後につぶやいた言葉です。
 詳細はぜひ映画を観てほしいのですが、沢辺がとある人から強烈な批評をされます。
 それを受けての沢辺の言葉。
 これが、『そこまで言うか』で終わってしまえば、普通のセリフだと思うのですが、少し間をおいて『そこまで言ってくれるか』と彼が言ったところに心動かされました。

 強烈な批評は、それが自分が隠していたり、見ないふりをしていたものだったりすればするほど、耳が痛いを通り越し、心の奥底に突き刺さります。それはとても辛いことだと思います。
 『そこまで言うか』と、感じるでしょう。
 しかし一方で、批評は、それをする側もかなり神経を使う行為だと私は思います。
 表面的な好評や、無責任な批判は簡単かもしれませんが、相手の芯を突く批評、それもそれが否定的なものであればなおさら、相手に与える影響も、自分が背負う責任も大きいのではないか。そのように私は思います。

 『そこまで言ってくれるか』と言った沢辺は、きっとそのことが分かっていたのだと思います。
 だから、どんなに耳が痛かろうとも、心に突き刺さろうとも、相手の批評に敬意を感謝を持ったのではないか。
 その後、沢辺は着実に成長をしていきます。
 相手の真剣な批評を、逃げることをせずに受け止めたからこその成長だったのではないか。このシーンを観て、そのように感じました。

 『心に突き刺さっている批評はなんだろう』
 誰かに言われた言葉が心に刺さって抜けずに辛い思いをしている方。
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