アウグストゥス 連続ドラマ第十一話

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コラム
・・・「原文で味わいたいドイツ語」ですらなくなりました。すみません、なかなか連続ドラマが最終回になりません。どうしよう・・・これ。

元ホストも人知れず問題を抱えていた。
おせんべい屋さんでバイトに励み、髪型や服装も普通の青年のようになっています。もうホストという雰囲気は感じられません。新しいやりがいを感じれば感じるほど、どんどん不安になっていきます。アウグストゥスのようにすべてを失うのではないかと恐れていました。

一度、愛を裏切った人間は、すべてを失わないと再び愛を得ることはできないのではないか、そんな気がしてしまったのでした。今立て直しつつある生活や世界が、一気に崩壊するのではないか・・・?

彼が引っかかっていたのは、アウグストゥスの子どもの頃、女の子からキスをねだられた時のエピソードでした。
アウグストゥスはその女の子にキスをしたくなかったのに、指輪をくれるというのでキスをしてやった。
その後から、アウグストゥスは決定的に何かが変わってしまった。
名付け親の家で聞こえていた音楽が聞こえなくなり、天使を見ることもできなくなってしまいました。
どんなに泣いて頼んでも、ねだって甘えても、ダメなものはダメ。諦めるしかなかったのでした。
それから、アウグストゥスは、どんどんグレていきます。

元ホストには、このエピソードこそがターニングポイントだと思えました。
アウグストゥスは、指輪とキスを交換した。愛してもいない相手に、指輪欲しさのために、愛の行為を与えたのです。

母親はその様子を見ていて「息子が女の子からの愛を冷たくあしらっている」と腹を立てた。
だが、問題はそこじゃない。女の子に冷たい態度を取ったことでもなければ、泣かせたことでもない。指輪なんかのために好きでもない子にキスを与えた、その愛の切り売り行為こそが問題だったのではないか? 

そして、元ホストは思いました。彼は、彼のことを追いかけまわす女の子たちを、お金としか見ていなかったということ。この子からはいくら、この子からはいくら・・・と女の子たちをお金としか見ていなかったのでした。

そんな時、挿絵担当の女の子から「あの時みたいに演奏してほしい」と頼まれます。
「最後のシーンがうまく思い浮かばない。もう一度、最初に見た時の演奏をしてくれたら、もしかしたら何か思いつくかもしれない」と頼まれ、彼は演奏します。

しかし、彼の演奏は何かがすでにもう決定的に変わってしまっていた。
女の子たちは、それに気が付きます。
「光る天使が踊っていない・・・」挿絵の女の子はがっかりしました。

演奏していた彼自身も、その違いに気づいていました。
何かが違ってしまっている!
「なんでだ?悪徳ホストをしていた頃より、自分は今マシな人間になったはずじゃないのか?」と訳が分からなくなりました。

何が悪いのか分からない、何をどうすればいいのか分からない、何が原因なのかもわからない。どんどん混乱していくのでした。
それは、アウグストゥスが苦しんだ状況と同じでした。
決定的に何かが変わり、そしてもう取り戻すことができないのではないか・・・?

深く落ち込み、また苛立ちました。

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