原文で味わいたいドイツ語「アウグストゥス」 連続ドラマ第十話

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コラム
「ちょっと待て待て」と元ドイツ語講師は割って入りました。
「お前、この文をどう理解してんの?」

es gab nichts Schönes und Herrliches und Beneidenswertes, das sie 
nicht für dieses Kind ausgedacht und gewünscht und geträumt hätte

「前から素直に訳したよ。dasはSchönes、 Herrliches 、Beneidenswertes美しいこと・すばらしいこと・羨ましがられるようなことを指してる」
女の子はなんの疑問もなく答えました。

「母親には、美しいことも素敵なことも、人から羨ましがられるようなことはなくて、この子の為でなければそういったことを考えもしなかったってことなんじゃないの?」

元ドイツ語講師は、頭を振りました。
「dasは関係代名詞だろ?」
「先行詞はこれ」と言いながら、元ドイツ語講師はnichtsを指さしました。
nichts=nothing
つまりこの文は二重否定、二重否定は肯定の意味になる。

女の子ははっと気づき、しばらくショックのあまり絶句していました。その後、頭を抱えながら「うわぁぁぁ」と叫び出しました。

この子のためでなければ、考えも、願いも、夢を見ることもしなかっただろう、美しいこと、すばらしいこと、人から羨ましがられることはなかった!!

挿絵の女の子と、元ホストは二人で声を合わせて「意味が全然分からなくなったんだけど!!」と言いました。

「だから、つまりこれはね。母親がありとあらゆる妄想をしましたってことなんだよ。生まれてくる子のことを考えながら、こうなったらいいな、こうしてあげたいなとか・・・いっぱいいっぱーい妄想膨らませていたってこと!あぁ、恥ずかしい。すごい読み違えしてた、私!!」

「アウグストゥス、何度も読んだつもりだったけど、色々細かいところまでは気づいてなかった。ドイツ語から読むと、今まであんまり考えていなかった部分とかスルーしてた部分にも目が行くようになるんだね」

(CM・・・ドイツ語のテキスト原文から当たってみたいとお考えの方がいらっしゃいましたら、ご連絡ください。協力できることもあるかもしれません。テキストレベルによりますが・・・だけど、難しいテキストなら、一緒に色々調べて考えていけばいいじゃん!きっと楽しいよ!)

挿絵の女の子は、薄暗くなってきた外を見て自宅に帰る。海外、イタリアから戻って以来、彼女は実家で家族と暮らしていた。
帰り道、挿絵を担当している女の子は、悩んでいました。

今までは楽しくて、挿絵のイメージが頭の中に浮かび、明確にそれを表現することができていた。
それが、最後の場面で躓いているのでした。
どう表現していいのか分からない・・・・。
そんな悩みを抱えていたが、打ち明けられずにいたのです。

というのも、翻訳作業が進むにつれて、SNSでアウグストゥスの絵本プロジェクトが次第に広まり、ちらほらとおせんべい屋さんにまで押しかけて「完成はいつか」という問い合わせをされるようになっていたからです。

さらに、それに便乗して、おせんべい屋さんの女の子は、いっそのことアウグストゥスに絡めて商品開発をしようと思い立ち、「願いが叶うアウグストゥスのターラーせんべい」を発売。SNSで告知すると、出産祝いや結婚のお祝いの注文まで受けるようになり、忙しくなってきた。失業していた元ホストもおせんべいを焼くバイトをし始めていたのでした。
つづく

(読み違いのエピソード、私のことです!! 納品した後に、ブログ書くので見直していたら、やらかしたのに気づいて、慌てて依頼者様にお詫びのご報告をしました。あぁ、びっくりしたし恥ずかしかった・・・あまりのショックにぞくーっとして何秒か固まってました。
誠に申し訳ありませんでした。言い訳のしようもありません)

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