(299日目)おごり、高ぶる。

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ワイ「リュウジってご存知?」

助手「料理してるお兄さんでしょ。」

ワイ「たいがい酔っ払ってらっしゃいますけどね。」

助手「けど、手軽に美味しいものができるレシピ教えてくれるから重宝してるよ。」

ワイ「で、そのリュウジさんが話題ですね。」

助手「なんの話題だっけ?」

ワイ「ざっくり説明すると、リュウジさんが友人と開いた食事会で、友人が呼んだ女性数名が奢られて当然のような振る舞いをしたことに起因するトラブルですね。」

助手「あぁ、SNSで見たよ。なんか賛否両論状態よね。」

ワイ「会計の時に男性が支払う流れになっていて、それにリュウジさんが疑問を呈したことで言い合いになったとか。」

助手「『リュウジはケチだ』とか『男が奢って当然』みたいなポストが流れてたよ。」

ワイ「助手はどう思いますか?」

助手「私はやっぱり女性も支払おうとする姿を見せるのが必要だと思うわ。」

ワイ「なぜですか?」

助手「『男が払って当然』みたいな感じ出しちゃうと可愛げがないから。」

ワイ「助手は違うのですか?」

助手「私は男心くすぐる女子だから、その辺弁えてるよ。」

ワイ「私はくすぐられた記憶がないです。この前も食事代払わされてましたよ。」

助手「アナタを男として見たことないし。」

ワイ「しかし、今日の話題は賛否があるのでそこには言及しませんが、私の考えをお伝えしても良いでしょうか?」

助手「許す。」

ワイ「そもそも”奢る”と言う行為は、3つの属性があると思っています。」

助手「3つの属性?」

ワイ「はい。一つ目は自分が上位であることを示すための行為』です。いわゆる上司が部下に奢るケースですね。』

助手「マウント取り?」

ワイ「そう言う部分もあるかもしれませんが、収入面の多さや立場から考えて奢るべきと言う固定観念に近いですね。私からしたら強迫観念に近い。」

助手「アナタは底辺だからその心配は不要。」

ワイ「2つ目は短期利益を求める場合。」

助手「短期利益?」

ワイ「例えば女の子と食事に行っていいカッコしてモテたいであったり、その後のお楽しみを期待したりです。」

助手「男は狼よね。」

ワイ「そして三つ目は長期的利益への期待です。」

助手「例えば?」

ワイ「『この人に何かしてあげたい』と言う気持ちでしょうか。」

助手「それはただの良い人なのでは?」

ワイ「いいえ。隠れた面で自分の利益を得られているのです。その人が喜んでくれたり、長く付き合ってくれることで自分の心が満たされると言う利益。」

助手「ほう。そう言う視点か。」

ワイ「あとは自分にとって投資に値する人物が相手の場合もありますね。」

助手「取引相手と交流を深めるとか?」

ワイ「それもありますね。他にも成長が期待できる若手に目をかけて奢るケースとか。」

助手「その場合の見返りって何?」

ワイ「自分が目をかけた部下が成長し、評価されることで自分の気持ちが満たされます。」

助手「なるほどね。金銭的利益に限らず、自分の感情や気持ちが満たされるかって言うのも利益と捉えるのか。」

ワイ「そうです。奢ると言う行為は投資そのものとも言えます。自分にとって価値がなければ割り勘でいいでしょう。」

助手「そう考えると、リュウジにとって友人が連れてきた女子どもは投資に値しなかったと言えるかもね。」

ワイ「奢ってもらう気満々な人間が、将来に渡って自分に見返りを与えてくれるとも思えないですしね。」

助手「私も自分にとって価値のある相手には奢ってあげたいと思えたよ。」

ワイ「じゃあ次の食事で奢って下さいね。」

助手「なんで?」

ワイ「将来、見返りがあるかもしれませんよ。」

助手「アナタに奢っても見返りどころか、しっぺ返し喰らいそうだわ。」

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