こんにちは。ファビスト行政書士事務所の久保です。
今回は、法人や個人事業主(フリーランスを含みます。)の方が、コンサルティング契約や有料サービス契約を締結する際に重要となる「中途解約条項」について、実務経験も踏まえてお話いたします。
1 中途解約条項の重要性
⑴ 事業上、継続的契約を締結する機会は多い
事業を始めると、専門的知識やノウハウの提供を受けるためにコンサルティング契約を締結したり、集客や営業支援を目的として有料サービスに登録したりすることが多くあります。
このような契約では、「契約期間中に解約できるか」という点が非常に重要になります。
⑵ 途中で契約継続の必要性がなくなることがある
例えば、コンサルティング契約では、
必要な知識やノウハウを習得した
事業が軌道に乗り、支援の必要性が低下した
費用対効果に見合わなくなった
といった事情から、中途解約を検討すべき場面が生じます。
また、場合によっては、
コンサルティング内容に十分な効果がない
集客サービスを利用しても仕事につながらない
など、早期に契約を終了したい状況になることもあります。
⑶ 中途解約できないと大きな負担になる
このような場合でも、
契約期間が長期間に設定されている
中途解約が認められていない
厳しい違約金が設定されている
といった契約内容になっていると、不要又は費用対効果の低い契約に拘束され続けることになります。
特に事業開始直後は資金繰りに余裕がないことも多く、固定的な支出が経営に大きな影響を与える場合があります。
そのため、コンサルティング契約や有料サービス契約を締結する際は、中途解約条項の有無や内容を十分確認しておくことが重要です。
条項例
甲及び乙は、本契約期間中であっても、3か月前までに相手方に書面により通知することにより、本契約を中途解約することができる。
2 違約金条項にも注意が必要
もっとも、中途解約条項が存在していても安心はできません。
契約によっては、中途解約時に違約金や残存期間分の料金の支払義務を課す条項が設けられていることがあります。
例えば、
残契約期間分の利用料金全額
残額の一定割合
「解約手数料」名目の高額請求
などが定められているケースがあります。
このような条項があると、中途解約をしても、契約を継続した場合と大差ない金額負担が生じることがあります。
そのため、契約締結前には、中途解約条項だけでなく、違約金条項や解約時の精算条項についても確認しておくべきでしょう。
3 事業者間契約では消費者保護法の適用が限定される
個人が消費者として契約する場合には、一定の場合に、消費者契約法 や 特定商取引法 による保護を受けられることがあります。
しかし、事業として契約を締結している場合には、個人事業主であっても、これらの法律による保護を受けられない、又は適用が限定される場合があります。
そのため、事業者間契約では、「契約書に何が書かれているか」が極めて重要になります。
コンサルティング契約や有料サービス契約を締結する際は、
契約期間
中途解約の可否
解約通知期間
違約金条項
自動更新条項
などを事前によく確認することをお勧めします。