質疑)
太陽光発電をやってる会社で、雷でパワーコンディショナーが壊れてしまい、交換することになりました。
交換にかかった費用が200万だったのですが、この場合は、修繕費なのか、資本的支出になるのかをお聞きしたいです。
ちなみに、太陽光パネルの取得費用は780万でした。
取得価格に対して、交換費用が大きいなと思いますが、災害により棄損したものを現状に戻す場合は、修繕費に該当なのか。
パワコン自体は、当初取得したものが生産されていないとのことで、別物のようです。
*((少額又は周期の短い費用の損金算入)や(形式基準による修繕費の判定))3年周期でなく
・ 60万円以上のケースです。
(回答)
「修繕費」と「資本的支出」 いつでも税務調査で頻繁に議論になるのが、「修繕費」と「資本的支出」の区分です。
そして税務調査の現場では、機械や車両の“主要部品”の交換または“属性部品“の交換かで、資本的支出の判断をすることが多いようです。
主要部分を交換すれば、そのほとんどが、使用可能期間を延長させると判断して資本的支出であると認定しやすいからでしょう。
例えば、自動車のエンジンのような「主要部品」については、それがないと設備そのものが機能しないため、交換した部品の品質や性能が従来と変わらないとしても、すべて“資本的支出”に該当する、という主張が成立しやすいです。
また、減価償却の本で、電動フォークリフトのバッテリー交換費用が資本的支出である という記載を散見しますが、上述した理由によるものと思われますね。
【当てはめ】 太陽光発電設備の構成については以下のとおりです。
①太陽光パネル ②接続箱 ③パワーコンディショナ ④ブレーカー(漏電遮断器)
太陽光発電の流れとしては、パネルで生じた電気(直流)をパワコンで交流にし送電線へ送るというものであることから、「主要部品」は①パネルと②パワコンであると思われますので、パワコンを取り替えることで使用可能期間を延長させるという理屈により「資本的支出」であると判断される可能性が高いと思われます。
(しかしながらパワコンは17年持たないらしいですが・・・)
上述したとおり、パワコンを取替し修繕費で損金の額に計上した場合には、資本的支出として否認されても仕方ないと考えますが、今般の場合には、雷という災害でありパワコンが17年もつかどうか(使用可能期間を延長させるか)明らかでないという解釈により、次の方法で一部(30%)を修繕費(損金)にすることもできます。
(基通7-8-6 (3)) (災害の場合の資本的支出と修繕費の区分の特例) 7-8-6 災害により被害を受けた固定資産(当該被害に基づき法第33条第2項《資産の評価損の損金算入》の規定による評価損を計上したものを除く。以下7-8-6において「被災資産」という。)について支出した次に掲げる費用に係る資本的支出と修繕費の区分については、7-8-1から7-8-5までの取扱いにかかわらず、それぞれ次による。(昭55年直法2-8「二十六」、平7年課法2-7「五」により改正)
(1) 被災資産につきその原状を回復するために支出した費用は、修繕費に該当する。
(2) 被災資産の被災前の効用を維持するために行う補強工事、排水又は土砂崩れの防止等のために支出した費用について、法人が、修繕費とする経理をしているときは、これを認める。
(3) 被災資産について支出した費用(上記(1)又は(2)に該当する費用を除く。)の額のうちに資本的支出であるか修繕費であるかが明らかでないものがある場合において、法人が、その金額の30%相当額を修繕費とし、残額を資本的支出とする経理をしているときは、これを認める。
備考 パワコン が純正品でないという事ですが、特段に性能アップしたとは、考えられないので、修繕費か資本的支出の判断に影響はありません。