「がん 最新の治療を受けるときに考えておきたいこと」とは?

記事
コラム
こんにちは
うさぎです。!(^^)!

最新の治療を受けるときに考えておきたいこと


今年の日本癌学会の市民講座を聴講しました。
一部内容をお伝えします。

講師は
国立がん研究センター がん対策研究所 がん情報提供部 部長
高山 智子先生

最初にみなさんに
質問です。

いちばん治療効果が高いと思うのはどれですか?


1.標準治療
2.治験・臨床試験
3.先進医療
4.自由診療

2000人の男女に聞いたところ
「先進医療の治療効果が高いと思う」と答えた方が6割を超えたそうです。

しかし

医療者が一番治療効果が高いと言っているのは
「標準治療」です。


標準治療とは
標準治療とは、科学的根拠に基づいた観点で、現在利用できる最良の治療であることが示され、ある状態の一般的な患者さんに行われることが推奨される治療をいいます。
(国立がん研究センターがん情報サービスより)

先進医療とは
保険診療として認められていない医療技術の中で、保険診療とすべきかどうかの評価が必要であると厚生労働大臣が定めた治療法(評価療養)です。効果や安全性を科学的に確かめる段階の高度な医療技術で、実施できる医療機関が限定されています。
(国立がん研究センターがん情報サービスより)

pexels-photo-1131458.jpeg




いい治療とは?
効果がある
安全である 
 痛くない 時間がかからない

魔法の治療を求めたい、絶対治るを求めたい 

けれど

医療に ”確実”はない


だからこそ、

どんな治療か どんな注意が必要かを 広い視野から全体をみることが大事



pexels-photo-449751.jpeg


医薬品開発にかかる時間と成功確率

化合物を発見して、安全性と有効性が確認されて1つの医薬品の生まれるまで
9~17年かかる。
成功確率は2.5万分の1



つまり研究段階の治療(臨床試験・治験など)とはどういうことなのか?


がん情報に詳しい勝俣先生によると、
抗がん剤の臨床試験・治験が開始され、最終的に成功して、効果が認められて、承認される確率は5%と極めて低い。
とすると、
細胞実験・動物実験が終わった段階では、期待される効果は、ほとんど何とも言えないというくらいと言ってよい。


!(^^)! 個人的な体験談ですが
がん患者の集いで「動物実験でがんが消えた水」
というのを販売しているのを見たことがあります。
多くのがん患者さんが集まっていて 複雑な気持ちでした。。。
害がなくて、費用も高くなくて、精神的に楽になるならいいのだけれど
ましてや、科学的根拠の不確かな水にたよって
今の病院の治療をやめてしまうと大変なことになってしまう危険も


pexels-photo-94847.jpeg

臨床試験・治験などが限られた医療機関でしかできないのはなぜ?

適切に安全に治療を行える体制の整った医療機関であることが必要だから。

注意
新しい治療を自由診療で行っている医療機関もあります。
けれどもその中には、予期せぬ副作用がでてもすぐに対応する体制が整っていなかったり専門医ではないこともあるので、注意が必要です。


たとえば最近公的保険に適用された「光免疫療法」
日本頭頚部学会のホームページには
医療施設要件や医師要件が細かく記載されています。
認められた常勤医がいること。専門医がいること。緊急の体制がとれることなど
・・・安全に適切に医療提供できる体制は必要なのです。


ここはポイント! 

新しい治療法は、

体制の整った医療機関かどうか吟味することは大切!




💛新しい治療法を求めて来院された患者さんを診るドクターのコメントから 2つのことを学ぶ


たとえば
光免疫療法を行っているある医科大学病院のドクターのコメント
「根治できる可能性を秘めた治療法です。期待してくる患者さんが多いものの他に望ましい治療法がある患者さんが大半です。主治医とよく相談し最適な治療法をえらびましょう。

①情報を得るときの自分の心理状態

冷静でない状態。必死に治療法を探している心理状態の時
”根治”という言葉を過大に受け止めてしまう場合もあります。

自分の心理状態を知っておくこと 大事です。



②主治医の存在

最良の治療を選択するための最良の手段は


主治医とよく相談すること



marguerite-daisy-beautiful-beauty.jpg


あふれる情報の中で判断が難しくなるのはなぜ?


学会情報
新聞・ニュース・SNS
友人・患者家族

伝わっていく間に 誰かの解釈やコメントが加わって
もとの情報がゆがんで伝わることが出てくる

悪意なくても 意図せずに誤った情報が伝わることも多々あります。
悪意のある情報も出回っています。


ソーシャルメディアに含まれる情報の調査


200のソーシャルメディアがん情報のうち
32.5%に誤った情報が含まれていた。
30.5%に害を及ぼすと思われる情報が含まれていた

という調査結果があります。



悲しいけれど、
「疑う」視点も必要

大変だけど
「吟味」することは必要


!(^^)!
情報の吟味の仕方については
「国立がん研究センター がん情報サービス」のサイトが信頼できておすすめします。

pexels-photo-1049854.jpeg

何よりも大事なこと


あなたの身体のことを一番よく知っている
担当医・医療チームの人たちとよく対話すること。
自分の希望を伝えること。



標準治療以外の治療を否定するわけではありません。

治験・臨床研究・先進医療の治療が効くことももちろんあります

情報をよくみきわめて 期待される効果とリスクを知って
高いところから 全体をみた視点が 良い治療選択につながります

ひとりでは大変だけど、
味方になってくれる人を
たくさん持って 歩んでいきましょう!

そういう視点で
担当医も 看護師も 薬剤師も がん相談センターの相談員も 
まわりの友人も 家族も

良い対話と関係を

出会いを大切に


o0400027514812943781.jpg


応援しています \(^o^)/












サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す