思い込みを再考する

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「思い込みが激しい」「思い込んでしまっていた」「思い込み過ぎ」など。
「〇〇だ!」と言う固定観念、当たり前、常識は人それぞれ持っていて、何気に強固です。
今まで生きてきた中で出来上がったものだったり、子どもの頃に親や周囲の大人から言われて刻み込まれたものだったりします。

もし今何か悩みがあって、打開策が出てこないなら、新しい手段を探すよりも、まずは自分の思い込みを再考してみては如何でしょうか。

1.自分にとっての思い込みは、何がある?

実はこれを自覚するのはとても難しいです。ほとんどが無自覚で、自分自身の構成要素の一つであることが多いです。

例えば「食事は1日3回」といいますが、世の中には2食だったり1食の人もいます。
寝る時はベッドで寝る、髪を切るときは美容院・理容室に行く、面接のときは上下揃いのスーツを着る、など。
当たり前と言えば当たり前ですが、それが絶対である必要はありません。ソファで寝る人、自分で髪を切る人、ジャケットは着るけどボトムスと揃いではない服装で面接を受けることもあります。

思い込み、常識、当たり前、が自分の生活を整える要素になっている場合は「良い作用」をもたらしますが、「いついかなる時でも絶対に揺るがしてはならない」戒律になってしまうと、自分で自分を縛る縄になってしまいます。

2.思い込みを通して他者と接していないか?

自分の中だけのこだわりや当たり前である分には、大きな問題はありません。
自分で自分を縛ってしまう弊害はありますが、それも自分の中だけのものなら、自分が対処すれば解決です。

問題は、思い込みを通して他者と接する場合
例えば「食事は1日3回」だという思い込みが強固過ぎる人が、3食取らない人、または4回、5回に分けて食べている人をどう見るでしょうか。
栄養や体力が不足して病気になるのでは、または食べ過ぎて健康を害するのでは、もしくは食費が無いのか、とか、食べることにしか興味が無い人なのでは、とか。
更にお節介に「3食じゃなきゃだめ」と布教してしまう場合があります。
人それぞれ事情や好みがあるのに、それを無視してしまう。しかし本人は良かれと思って言っているなら、好意が逆の影響を与えてしまいます。

思い込みを通して他者と接する時、それを押し付けたり、思い込みを基準にして相手を批判すると、相手にとってはもちろん、自分にとってもデメリットが生じてしまうのです。

3.なぜ思い込みが生まれるのか?

自分の思い込みは、何故生まれるのでしょう。
・過去の経験(学習結果)
・親、先生など、幼少期に大人から教えられた(超自我の形成)
・世の中の風潮(同調圧力)
などが考えられると思います。

効率よく、自分を損なわず生きていくためには、ある程度のルールを持つことはとても有効です。
過去の失敗や成功から得た教訓はとても大事です。大人たちから教えられたルールは、彼らの生きてきた中から得た教訓から生まれたものでしょう。
更に社会にも、そうした経験則から生まれたルールがあるので、読み取って合わせることは一つの賢さです。

4.思い込みを変える方法はあるか?

ほとんどの思い込みは、自分や他者の経験から生まれた学習効果です。
だとしたら、「学習し直す」ことで変えられるのではないでしょうか。

例えば、自分は「食事は1日3回」と思い込んでいる人が、「朝食は食べない」人と結婚したとしましょう。最初はケンカするかもしれません。相手も譲らないかもしれないので。
経験が学習効果を持つときは、「ご褒美」か「罰」が必要です。

まず「ご褒美」パターン。
自分も朝食を食べるのを止めたことで、朝食を作る手間が省けます。朝食を取る時間分、長く眠れたり、朝に10分のんびりする時間が増えるかもしれない。早く出社して自分は会社で朝食を取る、という習慣に変えて、満員電車を回避できるかもしれないです。

次に「罰」パターン。
お互いに譲らないことで、ケンカが長引いたり険悪な空気が続くのはストレスです。そうした状況を回避するために、仕方なく自分も相手に合わせる、ということもあるかもしれません。
または、普段相手が食事を作ってくれるけど、朝食は自分だけなので自分が用意しなければならない、それは面倒だからと、渋々朝食を食べるのを止める、などでしょう。
※朝食を事例にしていますが、生活習慣的には食べたほうが良いそうです。朝食抜きを推奨しているわけではありません。

普段の生活で、何かに行き詰った時。仕事でも人間関係でも自分の健康や美容でも。
まずは「思い込み」を見直してみて、その中の一つ、変えられそうなものから変えてみることで突破口が見えるかもしれません。

変えてみて意味が無かったり思ったより大変だったら戻して、別の思い込みを変えてみればいいと思います。
変えたものは戻せない、というのも、思い込みの一つです。変えても戻していいのです、何度でも。

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