気楽に読んでください、呼吸のおはなし ~その57~

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今日もお読みくださり誠にありがとうございます。
昨日の " U " の音、実際にやってみられた方は、如何でしたでしょうか。
構音に関しては余りにも不親切な内容でしたが、それまでの体へのアプローチがあれば、自然にその音が出るものなので、敢えて執拗な解説は避けたのではありますが。
骨盤底の感覚が温かく柔らかく深く感じられている時に、顎や喉頭に力みが同居することは有り得ず、喉頭の位置は上ずったり、又は無理矢理低い位置を保とうともしていません。
その時に、発声練習などと称して声をわざわざ潰すような「あ!・え!・い!・う!・え!・お!・あ!・お!」っていうような浅い声は出せません。
本当に体の深い処と繋がった有機的な母音とは、パーテーションで区切ったような孤立した音が特徴なのでは無く、その他の母音、特に隣り合った母音、U であれば O の音の特徴が兄弟姉妹の面影のように混じっていて、そのことが音楽的に流麗な流れを生み出すのにも重要な意味合いを持っているのです。
なので、少々強引な説明をするならば、昨日からご説明している U の音は、O の音で更に唇の先を窄めて出る音、とも一応は言えます、ちょっと危険な説明ですけど。
何しろあくまでも、昨日の体の使い方をすると、体からのエネルギーが口腔や最終的には唇に伝播して、そのような形になってしまっている、というのが正確な順序ですので。
この法則の流れで母音と体は、O はお臍周辺の腹部、A はお臍と鳩尾のちょうど中間辺り、E はその A の位置を水平に帯状に広げたエリア、I は胸から鎖骨に掛けてのエリア・・・、とそれぞれが連携して発せられることになります。
これらを少しづつ詳述して行きますが、これを、高校の音楽の先生方の勉強会に招かれてやって見せましたら、無かったことにされてしまいました。
皆さん顔から表情が失せまして、というのも、明日から急に自分達の教え方を変える訳にはいかないのでしょうから、仕方のない話だとは思います。
一所懸命、口を大きく開けさせたり、唇を器用に動かさせたり、そこが発音の基礎で、腹筋運動なんかもやらせたりしてるでしょうから。
あの時僕は悪くない。僕はいつも、本当の表現を伝えたいだけですから。
嘘はつきたくない(※私生活は別です)、嘘を教えたくないだけなので。

気を取り直しまして、昨日は体の姿勢復元能力に呼気が伴い、そこにお腹の最下部や鼠径部に触れることを合わせて発音すると、U の母音になるところをやりましたので、今度はそのままで、手で擦る個所をお臍の周囲に変えてみます。お臍の周囲を両手を大きく使って丸く円を描くように優しくゆったり擦ってみましょう。
こうすることで、音はいつの間にか U から “ O ” に変わっている筈です。
体そのものの使い方は昨日と全く同じで、手でシグナルを送っていた意識の中心が骨盤の底からお臍の辺りに変わったことで、唇は少し縦に開き、それに伴い口腔内部の空間は、U では奥行きに特徴があったものが、O では若干縦長の特徴を帯びて来るかと思います。
こうして母音が自然と O に変わることで、音には随分と解放感が増し、U の直線的な傾向から、放射状への移行過程のような流れへと変化します。
純粋な U の内面を深く掘り下げるシビアな響きから、もっと遠くへと楽に働き掛け易い、発散し易い音としての O が生まれて来るのです。
これら全てを支えているのが、何度も言いますように、これまでにここでご紹介して来たありのままの呼吸の姿です。
明日はこの “ O ” を使って、体の振動や音の広がり強弱に付いてどのようなアプローチが出来るか、その可能性に付いて書こうと思います。

つづく
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