「現世異界」

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小説

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【初ドラクエ】





8歳の時
初代ドラゴンクエストをプレイした。
ヾ(*´∀`*)ノ

このドラゴンクエストは
自分で買ったわけでなく
友達から借りた物だった。

その友達は
「星正弘」君と言う子だった。

この子の家庭は
特にゲームに関して決まり事とかなく
欲しいものがあればスグに買ってくれる。

多分
親がお金持ちなのだと思う。

その星君は
たくさんの友達にドラクエを貸してて
俺が1番最後だった。

そして
2ヶ月位たち
やっと俺に貸してくれる順番が回ってきた。
ε-(・д・`;)フゥ…


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【感動】





この日俺は
星君からドラゴンクエストを借りて
速攻で家に帰りプレイしてみた。

プレイする時俺は
説明書を見なくても
友達の間で話題になってたので
操作方法を全部知ってた。

そのおかげで
スグにプレイ出来
アレフガルド周辺のモンスターを
バッタバッタ倒しに行けた。

そして俺は
キャラクターの大きさに
心底感動してしまった。
°˖☆◝(⁰▿⁰)◜☆˖°

今までのファミコンでは
こんな巨大なキャラクターなんて
表示してくれるゲームなんてない。

今までのゲームは
豆みたいな小さいキャラばかりで
何だか迫力に欠けていた。
(´゚ω゚`)ショボッ

しかし
ドラゴンクエストは
キャラクターが物凄く大きく
まるでアニメを見ている様な感覚だ。


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【興奮】





俺は
ドラゴンクエストの映像の豪華さで
完全にゲームの世界に入り込み
完全に勇者になった。

そしていつも
ゲームをして良い1時間が
一瞬で過ぎていった。

俺は
母親にゲーム終了と言われ
ゲームをやめるが
あまりの面白さで興奮冷め止らない。

この後俺は
就寝につくが全然眠れなかった。
(*`д´*)フンガフンガ

次の日
学校に行き星君に
ドラゴンクエストの面白さを
飛び跳ねながら伝えてあげた。

そうしたら
星君も御満悦な顏して
「よかったよかった」と言ってくれる。
(*´-∀-)フフフッ

そして最後に星君が
「その内計り知れない絶望が来るけど
絶対乗り越えろ!」
そう言って応援してくれた。


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【闇夜のプレイ】





その後の俺は
毎日キチガイみたいに
ドラクエに熱中してしまう。
(щ`皿´)屮キィィィィィィィィー!!!!

そして学校に行っても
ドラゴンクエストの事が頭から離れず
全く授業に集中できない。

この頃は
完全に中毒になっていて
家に帰るとスグにドラクエを始めてた。

そしてある日俺は
1日1時間のゲーム以外に
夜中コッソリ起きてドラクエをしていた。

この時テレビの音を消して
誰にも解らない様にし
ドラクエに夢中になった。
°˖☆◝(⁰▿⁰)◜☆˖°

でも数日後
トイレに起きてきた父親に
夜中ゲームをしている所を
完全に見つかってしまった!

そして
げんこつを食らって
スグにゲームをやめさせられた。


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【対策】





その後の俺は
毎日学校に行っても
頭の中がドラクエの事ばかり。

しかも
懲りずに夜中にコッソリ起きてゲームをし
何度もげんこつを食らった。
ギャァァァァァァー!∑(゚Д゚ノ)ノ

それでも
頭からドラクエの事が離れず
完全に洗脳されてしまった。
ドラクエ(◎_◎)ドラクエ

俺は
夜中にゲームをするにあたり
とある最悪の状況を想定して
対策を取っていた。

その最悪の状況の想定と対策は
父親がキレた時
いきなり電源を切られる事の対策。
(ФωФ)フフフ・・・

この時のドラクエは
セーブ方式がパスワード式だった。

なので
いきなり電源を切られると
パスワードをメモれず
セーブできず最悪の状況になる。


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【最後の砦】





俺は
この最悪の状況を回避する為
父親が来たら速攻テレビを消して
ファミコンの電源を切らず元に戻す。

このような対策を取り
父親が寝たのを確認して
その後こっそりパスワードをメモった。
コソコソ((φ(´・ω・`c⌒つメモメモ

その後も俺は
こんな毎日を送り
とうとう竜王に挑めるまで
ドラクエを進められた!

そして俺は
意を決して竜王に挑む決意を固めた!

「このアレフガルドは
この俺が救って平和と取り戻して見せる!」
そう硬く決意しドラクエを始めた!

そして意気揚々と
パスワードを入力すると
なんと!パスワードが間違ってる!
ギャァァァァァァー!∑(゚Д゚ノ)ノ

でも俺は
気持ちを落ち着かせ
再度パスワードを入力しなおしてみた。


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【絶望】





しかし
何度もパスワードを入力しなおすが
パスワードがミスってる音が鳴る。
。゚(゚´Д`゚)゚。ウワァ─ン

そして俺は
しばらく呆然としてしまった。

この時
家族の誰かが死んでしまったかのような
計り知れない無限の絶望感が
俺の頭の中を埋め尽くす。

そして
「初めから全部やり直しか~」
そう感じた時ある事に気が付いた!

パスワードをメモった紙には
一昨日のパスワードが書いてある!
ε-(・д・`;)フゥ…

そして俺は
「やり直し地点が一昨日の場所で済んだ!」
この事に気が付き
天から神が舞い降りた気がした。

しかし
昨日丸1日やった分が消えてしまい
この現実が凄く悔しくなり今後は
パスワードをメモる時必ず見直した。


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【乗り越えた試練】





そして俺は
やっとドラゴンクエストをクリアー出来
もう感無量な気分だった。
ヤタ───ヽ(・∀・)ノ───!!

クリアーまでかかった時間は
約1月位かかってしまった。

みんなは
1週間でクリアーできると言てたが
でもなぜか俺の場合1月もかかり
自分の効率の悪さを実感した。

そして俺は
むかし星君が言ってた
「計り知れない絶望を味わう」
この言葉の意味が分かった。

それは
「パスワードを間違える事なんだ」
そう感じた。
( *゚ェ゚))フムフム

確かにパスワードを間違えて
前日までやったデーターが消えると
計り知れないほど悔しくなり悲しい。

当時子供だった俺にとって
この状況になった時の気分は
今以上の最悪な気分になってしまった。

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