以前、お金に困っていたとき、税金を払うことがとても苦痛でした。
こんなに高いのか?
しかも年々上がっていく。
正直、納得できない気持ちも強くありました。
できるだけ先延ばしにして、滞納して、差し押さえギリギリまで引き伸ばしていたこともあります。
それくらい、税金に対してはネガティブな感情を持っていました。
そんなある日のことです。
子どもが急に熱を出しました。
かなり焦る状況で、すぐに病院へ連れていきました。
そのとき、ちょうど妻が転職したばかりで、保険が一時的に切れている状態でした。
診察を待ちながら、頭の中ではこう考えていました。
もし全部実費だったらどうしよう。
今の状況ではとても払えない。
不安を抱えながら、診察を受けました。
そして会計のときに、保険証がまだないことを伝えると、
では、できてからまた見せに来てください。
そう言われた瞬間、ホッとしたのと同時に、ある感覚が浮かびました。
保険証ってありがたいな。
それまで、保険料という形で支払っているお金を、ただ高いものとして見ていました。
払いたくないもの。
できれば減らしたいもの。
そう思っていたのに、その出来事をきっかけに、見え方が変わりました。
ああ、自分は守られていたんだなと。
いざというときに支えられている仕組みがあったんだと、初めて実感しました。
もちろん、税金が安くなるなら嬉しい気持ちは変わりません。
ですが、ただ奪われているだけではないという感覚が生まれたことで、抵抗感は大きく減りました。
同じものでも、見方が変わるだけで、受け取り方はまったく変わります。
お金に対しての感情も同じです。
ただ出ていくものと見るのか。
循環の一部として見るのか。
その違いが、気持ちの重さを大きく変えていきます。
あの日を境に、税金払いたくないという気持ちは、自然と消えていきました。
無理に考えを変えたわけではありません。
ただ、一つの体験によって、見え方が変わっただけです。
お金の流れは、いつもどこかでつながっています。
そのつながりに気づけたとき、今まで重く感じていたものが、少し軽くなることがあります。