【犬にでも噛まれたと思って…】

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学び
 人は、危機に直面したり、痛みや葛藤を
 感じると、自分を守るための防衛反応が
 働く。これを「防衛機制」というのだが、
 13の「防衛機制」の中から第1回目の
 今日は、「抑圧」を取り上げて話したい。
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 この「抑圧」とは、「不快な認知、感情、
 思考、空想、記憶を、意識から拒絶して
 忘れさせる無意識的な心の働き」であり、
 例えば、虐待を受けた体験を忘れる、と
 いうのがそう。ドラマでは、嫌な体験を
 した人に、「犬にでも噛まれたと思って
 忘れちまいな」などと声を掛けることが
 あるが、実際にそう思ってつらい体験を
 忘れられる人がいるのかどうかは兎も角、
 私にも「抑圧」が働いているのは確かだ。
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 思い起こせば我が人生、不快な出来事の
 フルコース。自慢する訳ではないのだが、
 転職に離婚に財産喪失に病気休職その他、
 前科以外の傷は全て揃っていると言える。
 その一つ一ついちいち思い出していたら、
 思い出し怒りだけで一日が過ぎてしまう。
 これを「無意識的な心の働き」としての
 「抑圧」によって普段は忘れていられる
 ため、心の平穏がどうにか保たれている。
 それでも未だに絶え間なく新しい不快な
 ことが次から次と呆れるほどに浮かんで
 消える毒の花。今は、心理カウンセラー
 としてパーソナリティやカウンセリング
 マインドで受け止めができる心の余裕と、
 逼迫した生活の中では、他に考えるべき
 ことが山ほどあるため、そんなところに
 意識を向けるほど心に余裕がないという
 二つの矛盾した心の動きが「抑圧」にも
 作用しており、押し寄せる不快な体験を
 全て浄化させてくれていると考えられる。
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 私の場合、「犬にでも噛まれたと思って
 忘れる」、というのは当てはまらないが、
 自分が成すべきことを常に考えていれば、
 不快なことには意識は向かない、という
 ことを実感しており、今も、心は平穏だ。
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 駄文の御閲覧、心より感謝申し上げます。
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