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【そんなことないやろ…】
記事
学び
カウンセリングルーム【弥九蔵の部屋】
2021/04/03 14:06
人は、危機に直面したり、痛みや葛藤を
感じると、自分を守るための防衛反応が
働く。これを「防衛機制」というのだが、
13の「防衛機制」の中から第2回目の
今日は、「否認」を取り上げて話したい。
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この「否認」とは、「認知はしているが、
それを認めてしまうと不安を引き起こす
ので、認めないようにし、認知を弱体化
する無意識的な心の働き」である。私の
例で言うなら、医師に「双極性感情障害」
の診断を受けていることを「あの医者は
間違っている。私は双極性感情障害では
ない!(これが通常の「否認」)」とは
思わないまでも「自分はそう思わないが、
医師が言うならそうなんだろう」程度に
しか受け止めていない。そのため、通院
以外の場面では一切意識することがない。
────────────────────
もう一つ、例を挙げると、嘗て私がいた
劇団で、公演終了後、楽屋でアンケート
に書かれたお客様の厳しい意見を読んで、
「そんなことないやろ」と一言のもとに
片づけた看板役者がいたが、これもまた
「否認」の一つ。「お客は間違っている。
我々の芝居にそんな指摘を受けるところ
はない!」と言っているのと同じことだ。
私は、この時、口にこそ出さなかったが、
「こんなことを言っているようではこの
劇団は伸びない」と内心では思っていた。
どの世界でも、お客様の厳しい意見こそ、
成長の糧として欠かせない大切なものだ。
それを「否認」することは成長を妨げる。
「否認」は、かくも恐ろしいものなのだ。
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認知をすると不安になる。だから「否認」
をする。心の働きとして自然なことだが、
認知したくない事実から逃げ回っている
ことの方が、問題解決や成長を妨げると
いう意味で不安が大きいのではないかと
私は思う。逃げずに認知し、向き合って
いく強い気持ちを誰もが持ちたいものだ。
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駄文の御閲覧、心より感謝申し上げます。
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カウンセリングルーム【弥九蔵の部屋】
心理カウンセラー メンタルヘルス指導員 / 50代後半 / 男性
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