就活時点で転職を視野に入れている学生は、半数を超えている
就活サポートをしていると、学生さんからこんな質問をよく受けます。
「将来、転職するかもしれないことを考えると、大手企業に入っておいた方が有利になるのでしょうか?」というもの。
私は10年以上前から就活支援の仕事をしていますが、特に最近5〜6年くらいは、転職に関する質問を本当によく聞かれるようになりました。
実際、とある就活生へのアンケート調査では、「就職活動の段階で転職を視野に入れている学生は半数を超えている」という結果が出ていたりもしました。
年々、「転職は当たり前」という価値観になっているのだなと思います。
(ちなみに、私も転職経験者です)
そのため、「転職市場で評価される人間になるべく、一社目でしっかり力をつけたい」と思う学生さんが多く、さらには、「そのためには大手企業で働いた方が有利な力が身に付くのではないか?」と思われているようです。
では、果たしてこれは本当なのでしょうか?
大手企業出身者が転職に有利な理由
結論から言うと――
「半分は正解で、半分はそうとも言えない」です。
まず、大手企業に入ると、確かに「転職の時に有利に働く」というケースはあります。
特に、書類選考の通過率には、多少影響があるのは事実です。
その理由として、今回は3つの点をご紹介します。
①「優秀そう」に見てもらえる
大手企業の中には、学生さんに人気がある会社も多いです。
そのため、そうした激戦を勝ち抜いて内定を得たというだけで、「優秀なんだろうな」と思ってもらいやすかったりします。
②教育制度が整っている安心感
大手企業は研修や教育制度が整っていることが多いです。(あくまで一般論ですが)
そのため、「社会人としての基礎力はちゃんと身についているのでは?」と思ってもらえる場合があります。
③仕事内容のイメージがつきやすい
知名度のある会社や同業界で有名な企業だと、「ああ、あの会社でこういう業務してたんだろうな」と採用側がイメージしやすかったりします。
そのため、「自社で募集しているポジションで、こんなふうにフィットするのではないか」という活躍イメージ」が湧きやすくなります。
このような理由から、大手企業出身者は転職市場で「書類が通りやすい」といわれることがあるのです。
大手出身でも不利になることがある?
でも、一方で「そうとも言えない」理由もあります。
転職は新卒採用とは違って、「ポテンシャル」ではなく「実績」で判断される世界です。
つまり「今までどんな成果を出してきたのか?」がシビアに見られます。
そのときに、大手出身だとこんなハードルがあ流のです。
①「それ、会社のブランドのおかげじゃない?」と思われやすい
例えば「売上を◯%伸ばしました!」と主張しても、「それは有名企業だからお客さんが買ったのでは?」と受け取られてしまうことも。
特に、学生さんからすると「市場シェアが高い会社」は安定性もあり人気も高いのですが、そういった会社は黙っていても商品が売れていくため、「自分の実績」がアピールしにくかったりします。
②仕組みが整いすぎていて「自分の色」が出しづらい
大手はマニュアルややり方が完成されている会社も多く、個人の工夫を出しにくいことも。
そのため、結果として「自分の成果」と言いづらくなるということがあります。
つまり「大手出身だから有利」と思って安心していると、逆に「実績を語れない」という落とし穴があるわけです。
中小・ベンチャーで働くことのメリットも
一方で、中小やベンチャー企業の場合はどうでしょうか?
・やり方や仕組みがまだ固まっていない
・少数精鋭で自分の裁量が大きい
という環境である会社が多いため、「自分の工夫で仕事を進めた」という経験を積みやすいと一般的に言われたりします。
(もちろん、全ての会社がそうではありませんが)
「営業の仕組みを一から作った」
「新しい提案を導入して成果を出した」
こんなエピソードがあれば、転職のときに堂々と「これは自分の成果です」と語れるんですよね。
結局いちばん大事なのは?
それでは、ここまでの話をまとめます!
・大手出身は「書類が通りやすい」「安心感がある」というメリットがある
・でも「実績を語りづらい」というデメリットもある
・中小やベンチャーは「自分の成果を語りやすい」環境が多い傾向である
改めて、結局いちばん大事なのは、「自分の工夫で成果を作れるかどうか」です。
どんな会社に入ったとしても、そこで「自分だからできた成果」を出せるかどうか。
ここが転職市場での本当の勝負ポイントになります。
そのため、転職を見据えて1社目を選ぶなら、「自分はどんな環境の方が成果を出しやすいか?」を考えて選んでいただきたいと思います。
例えば、「大手のようにライバルとなる同僚がいっぱいいた方が燃える」という人もいれば、「中小・ベンチャーのように社内の人の顔が見える方がやりやすい」という人もおり、企業規模に関する好みは分かれます。
さらに言えば、「大手」「中小」という規模で括ったとしても、社風は様々。
ぜひ、一般論に流されず、自分に合う環境の会社を吟味していってください!