日本は薬大国

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コラム
よく日本人は薬が大好きだと言われ、日本人は外国人と比べるとより多くの薬を飲んでいると言われています。今回、日本はなぜ薬がたくさん飲まれているかということについて考えていきたいと思います。

平成 28 年社会医療診療行為別統計によると、同一の薬局で5種類以上の薬をもらっている患者さんは75歳以上では41.1%、65-74歳では28%となっており、多くの方が5種類以上薬をもらっていることが明らかになっています。さらにこのデータは同一の薬局でもらっている薬なので、薬局を病院毎に使い分けている患者さんがいることを考えると、かなり多くの方が5種類以上薬を飲んでいるのではないかということが予想されます。

日本は皆さんがご存知のとおり、徐々に人口減少が見られています。しかしながら依然として、年間に購入される薬の代金は約10兆円です。もちろんここには高額な抗がん剤や1回3000万円程度する超高額薬も含まれていますが、日本のこの10兆円はアメリカに次世界第2位であるとされています。このデータからも如何に国内で薬が消費されているかがお分かりいただけると思います。
このように薬が多い理由として、病院への受診回数の多さが理由の一つとして挙げられます。厚生労働省によると、国民一人あたりが1年間で病院へ受診する回数は約6回と20代で一番低く、約36回と80代で一番高かったことがわかっています。このデータからは病院へよく行く人はその分病気も多く、病気が多い分薬が増えてしまうということが予測されます。確かに「熱が出たから病院へ行った」や「心配だから病院へ行った」というような話はよく聞く話かもしれません。日本は国民皆保険(国民が全員何かしらの保険に入っており、実際にかかっている費用の最大30%の費用で病院を受診できる制度)であり、高品質な医療を手ごろな価格で受けることができるため、病院へ気軽に行くのかもしれません。

以上のような保険制度の特徴・病院受診の多さ・高齢者が多いことなど様々な要因が重なり、日本では多くの薬が使われているのではないかと考えられます。詳しいことは第2章で考えていきたいと思います。


日本が薬大国な理由は、医療保険制度・病院受診の多さ・高齢化があげられる

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