キャリア教育の基本的な考え方

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コラム
教育って何のためにあるの?
と聞かれれば、教育基本法にはこうあります。

第1条(教育の目的) 教育は、人格の完成をめざし、平和的な国家及び社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたつとび、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。

今回は「勤労と責任を重んじる国民の育成」
つまり「キャリア教育」についてまとめてみました。

【キャリア教育とは?】
(中教審「接続」答申1999年12月)の資料によると

「学校教育と職業生活の円滑な接続を図るため、望ましい職業観・勤労観及び職業に関する知識や技能を身につけさせるとともに、自己の個性を理解し、主体的に進路を選択する能力・態度を育てる教育」と表記されています。

なので、たとえば
「働くってどういうことなのか?」
「どんな仕事が世の中になるのか?」
を調べたり

「自分の強みって何だろう?」
「自分の好きなことって何だろう?」
「将来なにがやりたいんだろう?」
を自分で考えられるようにしていきましょうってことですね。

技術の進歩で世の中の仕事ってどんどん変わっていきますから
「将来はyoutuberになる!」
みたいに今までにないお金の稼ぎ方が生まれてきたら、今まで以上に周りの大人の理解や寛容さが試されそうですな。

【キャリア形成のための6つのステップ】
キャリア形成の基本となるステップは6つあります。
①自己理解
②仕事理解
③啓発的体験
④キャリア選択にかかる意思決定
⑤方策の実行
⑥新たな職務への適応

具体的にいうと
①「自分はなにが得意なのか」「なにをしたいのか」を理解して
②「どんな仕事があるのか」「どんなことをするのか」を理解して
③実際に体験してみて
④これにしよう!と決めて
⑤具体的に必要なやり取りや手続きをして
⑥新しい環境に慣れていきましょう
ということですね。

この6つがサイクルしてキャリアを作っていくというのがキャリア形成の基本的な考え方になるので、こちらも意識しながらキャリア教育を考えられるとよろしいのではないでしょうか。

【キャリア教育で育成されるべき能力】
先ほどのキャリア教育の説明の中には
「望ましい職業観・勤労観及び職業に関する知識や技能を身につけさせる」
とありました。

かつての進路指導では「人生の生き方を指導する」などの抽象度の高い概念のまま提示されていたそうですが、今ではより明確な構造を持った「4領域8能力」をキャリア発達に関わる諸能力として位置付けています。

国立教育政策研究所の調査研究報告書の中で挙げられている4領域8能力は以下のものです。

①人間関係形成能力
 1)自他の理解能力・・・自他の相互理解するようにしましょう
 2)コミュニケーション能力・・・人間関係作れるようにしましょう

②情報活用能力
 3)情報収集・探索能力・・・必要な情報を集めましょう
 4)職業理解能力・・・学ぶことや働くことの意義を理解しましょう

③将来設計能力
 5)役割把握・認識能力・・・自分の役割を認識しましょう
 6)計画実行能力・・・見通しを持った計画を立てて行動しましょう

④意思決定能力
 7)選択能力・・・比較検討して主体的に判断しましょう
 8)課題解決能力・・・課題を解決していきましょう

抽象的な「職業に関する知識や技能」という表現よりもグッとイメージしやすくなりましたね。

大抵の場合は働くことは人生の一部になりますから、よりよく働くための能力を学校生活や社会生活の中で身につけられると良いのではないでしょうか?

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