2E型ギフテッドにも種類がある

2E型ギフテッドにも種類がある

記事
コラム

―才能と困りごとが同時にある子どもたち―


2E型ギフテッドとは、高い知的能力や強い興味、深い思考力を持ちながら、同時に発達特性や学習上の困難をあわせ持つ子どもたちのことです。

2Eは、英語の Twice-Exceptional の略で、「二重に特別な」という意味があります。

ただし、ここで紹介する分類は、医学的な正式分類というより、支援のためのタイプ分けとして考えるとよいものです。

実際の子どもは、一つのタイプにきれいに分かれるわけではありません。

いくつかの特性が重なり合い、その子ごとに違った形で表れます。

① ADHD併存型
ADHD併存型は、頭の回転が速く、発想も豊かですが、忘れ物、提出物、時間管理、片付け、衝動性などでつまずきやすいタイプです。

授業の内容は理解できるのに、ノートを出せない。

好きなことには何時間でも集中できるのに、宿題は始められない。

考えていることは高度なのに、生活面が乱れやすい。

周囲からは「頭はいいのにだらしない」「やればできるのにやらない」と誤解されやすい子です。

② ASD併存型
ASD併存型は、強いこだわり、深い知識、独自の視点を持つタイプです。

好きな分野では驚くほど力を発揮します。

一方で、予定変更、人間関係、雑談、集団行動が苦手なことがあります。

正論を言いすぎる。

先生の矛盾を指摘する。

友達との会話が合わない。

急な変更で崩れる。

学校では「わがまま」「空気が読めない」「扱いにくい」と見られやすいですが、本人は真剣に考え、必死に世界を理解しようとしていることがあります。

③ LD・読み書き困難併存型
LD・読み書き困難併存型は、理解力や思考力は高いのに、読む、書く、計算するなど、特定の処理で困難が出るタイプです。

口で説明すると非常に深いことを言える。

本質は理解している。

でも、作文が書けない。

漢字が覚えられない。

板書が写せない。

計算ミスが多い。

このタイプは、「考える力は高いのに、出力で止まる」ことが多いです。

「分かっているなら書けるはず」と思われがちですが、本人にとっては、頭の中の考えを紙に出すところで苦しんでいます。

④ 感情過敏・完璧主義型
感情過敏・完璧主義型は、IQや理解力は高くても、失敗、注意、批判、予定変更に強く反応するタイプです。

一問間違えただけで泣く。

少し注意されただけで崩れる。

失敗しそうなことは最初から避ける。

できない自分を見るのが怖くて挑戦できない。

周囲からは「プライドが高い」「打たれ弱い」と見られがちですが、内側では強い不安や自己否定が動いていることがあります。

「できる自分でなければ価値がない」と感じてしまう子もいます。

⑤ 不登校・学校不適応型
不登校・学校不適応型は、2Eの特性が学校環境と合わず、登校しづらくなるタイプです。

勉強が嫌いなわけではありません。

家では難しい本を読む。

好きな分野は深く調べる。

オンラインでは学べる。

でも、学校には行けない。

理由は一つではありません。

授業が退屈すぎる。

集団が苦しい。

音や刺激がつらい。

先生や友達との関係で傷ついた。

提出物や生活管理で叱られ続けた。

「できるのにできない」と言われ続けた。

その結果、学校そのものが怖くなることがあります。

⑥ 才能隠し型
才能隠し型は、本当は力があるのに、周囲に合わせるために才能を隠すタイプです。

満点を取ると冷やかされる。

難しい話をすると引かれる。

先生にほめられると友達から浮く。

だから、わざと手を抜く。

できないふりをする。

普通に見えるように自分を小さくする。

このタイプは、外から見ると問題が見えにくいです。

しかし内側では、自分らしさを出せない苦しさや孤独を抱えていることがあります。

大切なのは「才能」と「困りごと」の両方を見ること
2E型ギフテッドは、一つのタイプにきれいに分かれるわけではありません。

ADHD傾向と感情過敏が重なる子もいます。

ASD傾向と不登校が重なる子もいます。

読み書き困難と才能隠しが重なる子もいます。

だからこそ、「この子は何ができるか」だけを見るのでは不十分です。

同時に、「どこで力が出せなくなっているのか」を見る必要があります。

2E型ギフテッドは、才能がない子ではありません。

困りごとだけの子でもありません。

才能と困難が、同じ子どもの中に同居している子です。

必要なのは、根性論ではありません。

その子の力が出せる環境です。

書くのが苦手なら、タイピングや音声入力を使う。

忘れ物が多いなら、チェックリストを使う。

予定変更が苦手なら、見通しを示す。

集団が苦しいなら、少人数や別室も考える。

好きなことを入口に、学びへつなげる。

「できるのに、なぜできないの」と責めるのではなく、

「どうすれば、この子の力が出せるのか」と考える。

その視点に変わったとき、2E型ギフテッドの子どもは、少しずつ自分の才能を自分の味方にしていくことができます。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す