学校で“問題児”と呼ばれる“ギフテッド”⑯

学校で“問題児”と呼ばれる“ギフテッド”⑯

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コラム

集団が嫌いなのではなく、雑音が痛い子


アオは、教室に入ると疲れた。

蛍光灯の音。

椅子を引く音。

鉛筆のこすれる音。

誰かの笑い声。

給食のにおい。

黒板を消す粉。

全部が一度に入ってくる。

先生は言った。

「みんな同じ教室で頑張っています」

アオは思った。

同じ教室でも、同じ量で感じているわけではない。

授業の内容は分かる。

でも、分かる前に疲れてしまう。

音を我慢する。

においを我慢する。

表情を作る。

姿勢を保つ。

それだけで一日の力を使い果たす。

帰宅後、アオは何も話せなかった。

母親は最初、学校が嫌いなのだと思った。

でも、アオは言った。

「学校は嫌いじゃない。教室が大きすぎる音でできてる」

それから、アオは別室で学ぶ日を作った。

静かな部屋では、アオはよく考え、よく笑った。

能力がなかったのではない。

音に埋もれていただけだった。
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