学校で“問題児”と呼ばれる“ギフテッド”⑰

学校で“問題児”と呼ばれる“ギフテッド”⑰

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コラム
好きなことしかやらない子
イツキは、恐竜のことなら何時間でも話した。

分類、骨格、進化、絶滅、化石の発掘地。

大人でも知らないことを知っていた。

でも、漢字の宿題は三分で投げ出した。

母親は言った。

「好きなことばかりじゃダメ」

イツキはうなずいた。

その通りだと思った。

でも、恐竜の世界にいる時だけ、自分がちゃんと生きている気がした。

学校では、イツキは遅い子だった。

書くのが遅い。

準備が遅い。

切り替えが遅い。

でも恐竜の話になると、誰よりも速かった。

ある日、先生が言った。

「恐竜について新聞を作ってみよう」

イツキは三日で仕上げた。

漢字も調べた。

年表も書いた。

文章も直した。

先生は言った。

「やればできるじゃない」

イツキは思った。

違う。

やれたのではない。

入口が開いていたのだ。
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