Pythonで本気の為替分析【前書き編】

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IT・テクノロジー
こんにちは! 鐘倉ねるです。
Pythonで何かデータ分析をしてみたいと思い、外国為替のレートを分析してみることにしました。
まぁようするにFXシステムトレードを的なツールを作ってバックテストしてみたり、デモトレードしてみたり、というようなことですね~!
リアルトレードは……もしかしたらするかもしれませんが、するとしてもかなり少額です。

そもそも自分自身は、システムトレードで勝つということ自体にかなり懐疑的だったりします(;'∀')

理由は、相場に影響を与える変数があまりにも多いため、そこに規則性を見出すことが(少なくともいわゆる個人の「システムトレード」的なものでは)不可能に近いんじゃないかと考えるからです。

素人のぼんやりした理解で恐縮ですが(>_<)
ざっくり言うと↓のような理解です。理解というか、感想レベルですけどね。。。

現実世界ではあまりにも多くの出来事が起こり、そのひとつひとつの出来事に左右されて未来は変わっていきます。
その全てを考慮に入れて未来を予測するのは不可能ですので、ある程度単純化したモデルを使って予測をするわけですがその予測に使う変数を選ばないといけません。例えば天気とか、時刻とか、交通量とか、季節とか、、、現実世界には無数のパラメーターがあり、そのどれもが未来に影響を及ぼす可能性があります。なのにその中の「いくつか」を選んで予測しようとしても未来の予測なんてできない、というイメージです。
相場というものも、現実世界の出来事ほどではないかもしれませんが相当に色々な理由で変動します。株価がまったくランダムとは思いませんが、変数が多すぎるゆえに実態としてはほぼランダムに近い、と個人的には思っています。

ですが面白い話もあります。

1982年にジェームズ・シモンズが創設したルネッサンス・テクノロジーズという投資会社があります。シモンズは著名な数学者で、国家安全保障局と協力して暗号を解読していたこともある天才です。
そのルネッサンス・テクノロジーズでは、社員として雇うのは金融や経済の専門家ではなく、数学者、物理学者、コンピューターサイエンスや信号処理の専門家、統計学者などだそうです。
このルネッサンス・テクノロジーズが運用する「メダリオン」というファンドは、1988年から2018年までの30年間で年率66%以上(手数料を差し引いた後は年率39%)以上のリターンを実現しており、ウォール街で最高の実績を残していることで有名です。

このことは『文系でもよくわかる 世界の仕組みを物理学で知る』という本の中で、ご自身も物理学者でいらっしゃる著者の松原氏が言及されています。
松原氏はルネッサンス・テクノロジーズが株価を予測する方法は当人たち以外にはわからない、と前置きした上で、「熱力学」や「統計力学」という分野の研究が株価の予測に有用なのではないかと書かれています。

「株価の動きはほとんどランダムだといわれる。という のは、その時点で予測できることはすべて予測され、世の中に出回っているすべての情報は、すでに株価に含まれているはずだからだ。でも、本当にランダムであれば予測はできないため、コンスタントに勝つ ことはできない。だから、ランダムではない要素が必ずとこかにあるはずだ。
 ルネッサンスでは、コンピューター上でものすごく短いスパンでトレードを行っているといわれるので、細かい株価の動きのなかに何らかの情報があり、相関があるのかもしれない。実際、株価は、1秒ごとどころか、100分の1秒単位で動く。一見、まったくのランダムに思える動きのなかから次の動きを予想するときに、物理学の理論が使われるのだろう。確率論と言えば確率論だが、細かい一つひとつの動きが正確に分からなくても、全体としては統計力学の概念が使えるのではないだろうか。」
まぁ要するに相場の予測というのは、これほどまでにハードルの高いことだって言いたかったわけです(笑)
こういうと、いやいや予測をしなくても勝てるよ! ただ勝てるロジックに沿ってシステマチックにトレードを続ければ資金は増える! とFX商材などは言いそうですが、ロジックを組み立てるには予測が必要ですし、予測がなければ確率は五分五分です(笑) スプレッド(手数料)分を含めたら損します。
ネット情報などには「リスクリワードだけで勝てる」、と書いてたりもしますがそれは間違いです。
リスクをリワードより抑えて、ただサイコロを振って「売り」か「買い」を決めればそれだけで勝てる、それが相場の本質だ、とまことしやかに書いてあるのを見ましたが、リスクリワードと勝率はトレードオフなのでそれでは勝てません💦
(それで勝てれば今頃私も大金持ちなのですが……)

とまぁ、勝てない理由をあげつらっておいてもなお、為替の分析をしようと試みるのは、単純に興味からです。
データ分析の教材として適していそうですし、「トレード結果」という形で結果がわかりやすいので楽しいですよね(´∀`*)

また為替のデータも、素人でも簡単に手に入りますので分析がしやすいです。
こんな後ろ向きな(;´Д`)連載ではありますが、もし興味がおありでしたらお付き合いいただければ幸いです<(_ _)>

あ、念のため補足しておきますがFXトレードで勝てないと言っているわけではありませんよ! むしろ勝ててる人、意外といるんだなって印象です。
(自分は裁量トレードするのがあまり好きではないので勝ちトレーダーになることはないと思いますが、、、プログラミングしてるほうが好き。。。)

次回の記事はこちら↓


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