ツイノベ 081-085

記事
小説
ここは水族館。ウミガメが視界をキョロキョロとさせています。男の子に女の子。お父さんにお母さん。お兄さんにお姉さん。おじいさんにおばあさん。色んな人達がやってきます。ウミガメはヒマそうに一言「わざわざお金を払って僕達に見られに来るなんて、人間達も変わってるなぁ」/№081 ウミガメの世界
誰もがみんな、言葉を育てています。大切な言葉は、胸の内で暖めて。誰かを傷つけないように、棘は丁寧に取り除いて。誰かに気付いてもらえるように、綺麗に飾り付けて。どんな色にしようか。どんな形にしようか。誰かを思って、考えています。誰もがみんな、言葉を育てています/№082 言葉の花
「この街は水槽に沈んだんだよ」と、隣の家のお兄さんが言う。窓を開けると部屋に大量の水が流れ込む。ふわりと浮かんだ体で水没した街を泳ぐ。花も、鳥も、風も、月も。その全てが水の底だった。遠くに目を向ければ透明なアクリル板が見える。空を仰ぐと、太陽の光が揺らいでいた/№083 水槽都市
二年前のことだ。小雨が降る中、僕と彼女は傘を差しながら夜桜を眺めていた。なんとなく別れの予感はあったのかもしれない。言葉は交わさず、ただ散りゆく桜の軌道を追いかける。あの日と同じく小雨が降る今日、適当に傘を取り出して頭上へ広げる。桜の花びらが数枚、地面へと落ちた/№084 春の風
ヒヨコは産まれてから最初に見たものを親だと思い、後ろをトコトコと付いていきます。やがて二匹のヒヨコが産まれ、同時に相手の姿を見ました。するとお互いの背中を必死に追いかけて、その場でぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐ/№085 ひよこのくに

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