ツイノベ 041-045

記事
小説
『拝啓、××様。お久しぶりです。元気ですか? あれから十年が経ちますね。僕は結婚をして、子どもが産まれました。君はまだあの街にいますか? ごめんなさい。どうか、僕以外の人と幸せになってください』。なんて、君へ手紙を出せないまま、八十円では届かない季節になっていた/№041 届かない季節
問.私と彼の適切な関係と距離を求めよ。但し、最適解はあるものとする。『愛、良い子でいる虚しい事情』なんて、理論物理学者も唱えていた。彼は授業中に関係のないことを考えてしまう、私のような悪い子は嫌いだろうか。私の方を彼が何度も振り向く。なんだ。彼も悪い子じゃないか/№042 アインシュタインの恋
私は人々の思い出をこんぺいとうに変えて、それを食べて生きています。赤や黄色。沢山の色のこんぺいとうが詰め込まれた瓶は、光に照らされて虹色の影を映し出します。口に含むと、味と共に思い出が頭に流れ込みます。私は、人々の思い出を食べています。私には思い出が作れないので/№043 記憶の粒
この耳は集音機でないので、遠くの不幸は聞こえません。この目は監視カメラでないので、多数の不幸は見えません。この口は拡声器でないので、胸の内の不幸は言えません。この手は掃除機でないので、散らばってる不幸は拾えません。この心は映写機でないので、隠した不幸は知りません/№044 この は
生きている音を探しています。街灯だってチカチカと音を立てて死んでいきます。電源スイッチだってバチバチと音を立てて死んでいきます。生きている音は、死んでいく音なのだと思います。私だって、背中のネジがジリジリと音を立てて、死んでしまいます。生きている音を探しています/№045 生きている音



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