ジェンダーレス。
最近は特に話題になっていますね。
男女差別、性差別、LGBTQ……
いろいろな感じ方、考え方があります。
それらを認め合う寛容な世の中になっていくのは、素晴らしいことだと思います。
今回はそこまで大規模なお話ではないのですが、
こんなところにもジェンダーレスの波が来てるのかも、と感じるできごとがありました。
先日、近所のスターバックスでパソコン作業をしていたときのことです。
隣のテーブルに、20代と思しき男の子が二人、やって来ました。
一応、二人がマスク着用か否かを確かめるために、彼らをチラリとチェックしましたが、大丈夫そうなので、私はそのまま自分の仕事に没入しようとしたのですが。。。
まぁ、クセなんですかね、隣の人の会話につい耳を傾けてしまうw
男子二人はこんな話を、互いに少し早口で間髪入れる間もなく、していました。
・就職活動
・会社
・地元
・彼女
聞いているにあたり、二人の関係性が見えてきました。
どうやら地元が一緒で、大学は別、片方の男子はすでに社会人、もう片方は現在就活中。つまり、浪人か留年したかで、同い年の友人より学年的に一年差があるようです。
登場する大学名は名門大学でしたので、二人とも優秀なのでしょう。
どちらも彼女がいるようですが、就活中の彼は、同じサークルの年下の彼女とは就活のためか、最近あまりあってなさそうです。やはり就活のストレスがかなりあるようで、何度もボヤいています。
「いいよもう。もしどこもダメなら、個人事業主になるよ」
「個人事業主になった方が稼げるらしいしさ」
「ユーチューバーになろうかな」
ーーあのねぇ。
個人事業主で値千金になれるのなんて、ごく僅かなの。
まずは社会勉強してからにしてほしいんだけど。
「まあでも、なんとかなるよ。オレも同じだったよ、去年」
友人がやんわり宥めます。
私は顔を上げて、そっと彼らの様子を見ました。
ちゃらそうなところは何もない、一見ふつうの男子たち。
が、二人とも、
ホイップクリームたっぷりのフラペチーノを飲んでいたのです。
私はそこで、自分が大学生の頃を思い出しました。
仲良しの男子もたくさんいましたが、その中で、男子二人でカフェに入り、生クリームののったドリンクやスイーツと共におしゃべりを楽しむ男子はいませんでした。
「ヤローと茶ーするシュミはない」
「話するなら、酒飲みにいく」
「甘いもん食べるのは、彼女と一緒のときくらい」
そういう言葉を当時、よく聞いていました。
別に男子二人がスタバでフラペチーノを飲みながらおしゃべりすることがフツーではない、なんてことは決してありません。
むしろ、甘いものが好きな男の子の方が、一緒にケーキビュッフェに行けたり、スイーツ巡りができたり、差し入れのたい焼きや大福を喜んで食べてくれたりしますから、こちらとしても楽しいし、嬉しいのです。
ただ、
「男子二人がスタバでフラペチーノを飲みながらおしゃべりする」姿に、
時代と、ジェンダーレスを感じたのです。
思うに、隠れスイーツ男子は、実は昔から多かったのではないでしょうか。
ただ、「男のくせに甘いもんが好きなんて」や、「甘いものは女のモノ」、
「カフェでおしゃべりするなんて男らしくない」といった先入観があったのではないか。
これって、今でいう、「性差別」ですよね。
つまり、「男子二人がスタバでフラペチーノを飲みながらおしゃべりする」ことを、男子自身も自然にできるようになり、それを見る側も当たり前に受け入れることができる世の中に、今はなった、ということです。
ささやかなことではありますが、ジェンダーレスの進歩ですよね。
私は甘いドリンクは好きではないので、スタバではもっぱらコーヒーばかりです。これもジェンダーレス? ……いた、単に好みの問題ですね。