90年代後半はそのまま自分の10代後半に当たるんですが、やはりスニーカーブーム、特にAIR MAXの人気はすごかったですね。関係ないですが今もランニング用のシューズはナイキを使っています。アディダスは下に書きますがヨーロッパ発ということもあり、やはりサッカーの印象が強く、さらに個人的な印象だとハイテクというよりローテクの渋いスニーカーのイメージですが、アスリート向けのハイテク製品ももちろんありますし、最近は日本のプロ野球なんかでもアディダス製品を使う人が増えてきました。
ナイキの創業は1968年アメリカ、オレゴン州。ネーミングの由来はギリシャ神話の勝利の女神ニケ。マークをデザインしたのは当時オレゴン州立大学でグラフィックデザインを学んでいた学生で、報酬は35ドルだったそうです。
ちなみに現在のナイキ社の時価総額は約1491億ドル(2023年10月)。
デザインしたキャロライン・デヴィッドソンさんはその後ダイヤのリング(だったかな?)とナイキ社の株をもらったそうです。
最初にデザインされた当時のロゴ。書体はCaslonか何かのItalicと思われます。その後1978年から下のゴシックのロゴになりました。
書体はFutura Extra Bold Condensedをベースに斜体にしているんだと思います。
余談ですがフォント名で〜Italicと〜Obliqueがありますが、Italicは斜体として改めてデザインしている書体で、例えばセリフ系書体のイタリックだと筆記体っぽくデザイン自体変わっていたり、サンセリフでも細かい微調整などちゃんと施しているものがItalicです。対してObliqueは機械的に斜体にしたもので、細かい微調整などは施されていません。
現在はよりシンプルになり、ロゴタイプなしで、いわゆるスウッシュマークのみで展開されることが多いみたいです。
それから次にアディダスについて。
アディダスの創業は1948年。前身となっているのは、ルドルフ(兄)とアドルフ(弟)のダスラー兄弟が設立したダスラー兄弟商会。兄弟が仲違いしそれぞれ独立。弟のアドルフが自身の名前から「アディダス」と命名しました。「キムタク」みたいな感じですかね。ちなみに兄のルドルフの方はその後RUDAを設立(おそらくルドルフ・ダスラーで同じキムタク方式?)。こちらは後にPUMAとなります。
初期のロゴ。
アディダスの特徴といえば3本線ですが、元々はシューズの両サイドに施されたフィット感を高める目的のバンド的な、つまりは機能的なもので、それが後にブランドアイデンティティとなりました。機能から出発するあたり、同じドイツのバウハウスに通ずるものがあるような気がします(適当)。
現在よく見るのが上の2つのロゴマークで、左は1972年から使われている「トレフォイルロゴ」。モチーフになっているのは「月桂樹の葉」で、表彰台の上で冠っているアレですね。勝利の象徴という意味ではナイキと共通するものがあります。復刻ものやカジュアルなアパレルで見ることが多いです。
右は90年代から使用されている「パフォーマンスロゴ」もしくは「マウンテンロゴ」と呼ばれたりもします。より抽象的になり、右肩上がりの3本線が、成長とか挑戦とかを意味しているようです。こちらはより本格的なアスリート向けです。
書体はITC Avant Garde Gothicですね。ITC Avant Garde Gothicは雑誌『Avant Garde』のためにハーブ・ルバーリン(Herb Lubalin)がデザインした書体で、1970年にリリースされています。トレフォイルロゴが72年から使われていますので、出たばっかの書体をさっそく使った、という感じでしょうか。とはいえ初期のロゴに既にジオメトリックな骨格は表れていますので、おあつらえ向きのフォントが出てきたぜ!くらいの感じだったかもしれません。
パフォーマンスロゴをデザインしたのはピーター・ムーア(Peter Moore)。初めナイキに所属し、エアジョーダンのジョーダンマークなどをデザイン。その後アディダスに入社しパフォーマンスロゴをデザインしました。ゴリゴリの競合なんじゃないかと思いますが大丈夫だったんでしょうか。
ちなみに、ニューバランスのロゴもITC Avant Garde Gothicです。どちらが先にデザインされたのかはちょっとわかりませんが、流行ってたんですかね。
ちなみにAKB48のロゴも、ベースになっているのはおそらくAvant Garde Gothicです。
傾いた「A」の形はAvant Garde Gothicの特徴そのものですが、さらに「4」の形に寄せるため、まずは横棒の高さを揃えて、それから左側をカット。しかし横棒が斜線にくっついたままだと「A」とは見えず、「4KB48」にしか見えない。そのために「A」の横棒を短くしたんじゃないかという気がします。が、プレゼンだともちろんこういう言い方はせず、「欠けてる部分が伸びしろを表しています」なんて言ったりします。
ぜんぜん違うかもしれませんが。
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トップの写真:Unsplash/Jan Böttinger