ココナラには「副業」として仕事を請け負っている人が一定数存在しています。近年はココナラに限らず、副業として仕事のできるところが増えています。
ここで気になるのが副業が増えた事情。ひと昔前であれば副業をする人どころか認めるような雰囲気でもありませんでした。にもかかわらず最近になって副業は多くのところで認められるようになりました。
どうして副業が認められるようになったのでしょうか。今回はそうした副業が認められるようになった理由を3つほど紹介します。
(1)会社からの保証が無くなったから
副業が普及した理由の1つは「会社からの保証がなくなった」ことが挙げられます。
副業はつい最近認められたような雰囲気もありましたが、実際は昔から行うことが可能でした。(就業時間内は無理でも、就業時間外に関しては制限がなくため副業は可能。さらに株式投資やFXも考えようによっては副業になります。)にもかかわらずなぜ副業が注目を集めるようになったのでしょうか。
それが「1つの会社に定年までいることが無くなった」という事情が影響しています。ひと昔前は「1つの会社に定年まで在籍し」、「社員の生活は会社が保証する」のが主流でした。会社側がすべて保証をしてくれるため、社員としても副業などを考える必要なく、自身のリソースをすべて会社に注げばよかったのです。
つまり昔は「副業ができない」というより「副業する必要がなかった」のが正しかったのです。
ですが平成に入り、社会情勢の変化などの影響で「1つの会社に定年まで在籍し」、「社員の生活は会社が保証する」という認識が崩れるようになります。
社会情勢の変化は社員たちに「ほかの会社へ移る可能性がある」、「自分の生活は自分で保証する」といった考えが植え付けることになります。
特に重要なのが「自分の生活は自分で保証する」という認識。会社が当てにできなくなったため、自分で何とか稼ぐ方法を見つけなければいけないと考えるようになりました。そうしたときに着目されたのが副業。
会社からの給料だけでなく、自分自身の力でも稼げるようになれば自分の生活はかなり保障されるようになるため、副業が普及していくようになりました。
(2)会社としても副業を許容することにメリットがあったから
副業が普及した理由の2つ目は「会社側も副業にメリットを見出した」ためです。
1つ目のメリットは「社員の成長ができる」ことです。
従来であれば社員の教育は会社が担ってきました。1つの会社に定年までいるという認識が前提の時代であれば、高い教育費を支払っても十分なお釣りは取れていました。
ですが時代の変化に伴い会社も成果が求められるようになり、出費の削減も迫られるようになります。そのため社員の教育費についても制限することが求められるようになってきたのです。
「優秀な社員を生み出したいが、お金はかけられない」というある種の矛盾を会社が抱えることになります。ですがそうした問題を解決する存在が現れました。それが「副業」です。
副業は会社を頼らず自分で仕事を取り、会社でできないようなことを行います。つまり自分で自分のスキルを育てることになるのです。会社が副業を認めて社員が副業をすると、会社としてもほぼノーコストで社員の成長を促せます。
そうした事情から副業は認められるようになりました。
2つ目のメリットは「優秀な社員を集めるためのアピールとして使える」ことです。
副業を認められるようになったといえど、許容しているのは一部にとどまり、副業を認めない会社はまだまだ存在しています。そうした状況下で「当社は副業OK」とアピールするとどういった効果が得られるでしょうか。
「優秀な社員が集まりやすくなる」という効果が得られます。優秀な社員とはどこの会社も欲しいので引く手あまたです。そのため優秀な社員を獲得するには彼らの印象に残り、かつ優れているところアピールしなければいけません。
アピールする手段として用いられるのが「副業」です。副業を認めていない会社が多い中、副業を認めていることが示せれば、優秀な社員から「先鋭的な会社だな」とよい印象を持ってくれます。
副業をすでにしている/興味がある優秀な社員であればそうしたアピールはとくに効果が高いでしょう。結果としてそうしたアピールが功を奏して優秀な社員の獲得につながる可能性があるのです。
(3)気軽に副業ができるようになったから
最後の理由は「気軽に副業ができるようになった」ためです。
今いる会社に入ったとき労働契約を交わしませんでしたか?会社で仕事をするときは必ず労働契約を交わす必要があります。実は労働契約が副業の普及を妨げていた面があります。
たとえば副業をするたびにいちいち労働契約を結ぶ必要があったらどうなるでしょうか。労働者からすれば仕事のたびに契約書を確認するのも面倒であり、雇用主からしてもいちいち契約の手続きをしなければいけないため面倒なこととなります。
もしも副業でもいちいち労働契約を交わしていたら、ここまで認知および普及されることはなかったでしょう。
今度は現実で副業をしている方を見てみます。
現在の副業はクラウドソーシングを利用しておこなうのが一般的です。クラウドソーシングでは労働契約書を交わさずに仕事ができることから、気軽に副業できる環境が整備されています。
新しい仕事には不安がつきものであり、会社とかかわりのない副業であっても例外ではありません。ですが現在の副業は特に構えることもなく実施できることから、作業に対する不安を多少なりとも和らげてくれます。
気軽にできるようになった環境もまた、副業が認められるようになった理由の1つとして挙げられます。
まとめ
副業が認められるようになった理由を3つほど紹介していきました。副業を認める会社や興味を持つ社員は増えていますが、まだまだ躊躇している会社や社員は多くいます。
ですが副業を認める流れは、今後も止まることはないでしょう。社員としては自分で自分の保証ができること、会社としても社員の成長に使えることなどのメリットがたくさんからです。
現在は一部の社員がしているにとどまっている副業ですが、今後は一般化して半数以上の社員が実施するようになるかもしれません。